
6月26日のなのはな
なのはなの桃は、『はなよめ』から収穫が始まっています。今年は、新しく管理することになった、山の桃畑もあり、木も大きくなって、去年よりうんと規模が大きくなりました。そして、桃の実を害獣や、夜蛾から守るためのネットも、たくさん必要になっています。
桃ネット作りは、ゆいちゃんを中心としたチームで動き出し、だんだんと軌道に乗ってきました。私たちのチーム名は、『MoNets(モネッツ)』。新しく7枚、リメイクで4枚のネットを、7月下旬までに作るという目標で、鋭意制作中です。
今日は、さくらちゃん、なつみちゃんと3人でネット作りを行いました。
作っているのは、26メートル×50メートル。近々この大きさのネットが、畑で必要なため、一番の大物に取り掛かっています。
体育館の端から端まで使ってネットを広げ、2メートル×50メートルのネットを、ミシンで縫い合わせていきます。
はじめは、縫い合わせるセッティングをします。一度にセッティングするのは、約20メートル分です。それだけの長さをセッティングをするときに要になるのが、ネットを固定するもの。いろいろと試して、ついに見つけたものが、卓球のネットを留めるクリップでした。超強力なクリップで机に固定すると、20メートル先からネットをピンと張っても、動きません。反対の端は、台と台の間に挟み、煉瓦を置きます。
2枚のネットを重ねて、ピンと張った状態で、縫い合わせるネットの端を、折ります。そこに、4.7センチ幅のさらしを洗濯ばさみで取り付けたら、準備完了。
それを、さくらちゃんがミシンに付き、なつみちゃんと私で前後の補助を行い、ノンストップで縫っていきます。
ネット作りは、効率よく作業が進められるように、日々進化しています。今回3人で行っていて、今まででも一番速く進められたことを感じました。
ミシンで縫うときは、折り目の真ん中を行くこと。補助する人が前後について、ミシンを使うさくらちゃんが、重たくならないように、そしてネットがたるまないように、ミシンの速度に沿って、少しずつネットを引っ張り、送っていくこと。
そういった、お父さんから教えてもらったことに加えて、私たちもネットを作りながら、少しでも効率が良くなるようにと、小さな工夫を考えました。
さくらちゃんが、ミシンで縫うときにやりやすい、さらしの取り付け方を教えてくれたり、セッティングがスムーズに進むように、3人のより良い役割分担を考えたり。
少しでも効率を良くしていくために、何ができるか。20メートル縫ったら、次のセッティングへと移っていく中で、試行錯誤を繰り返しました。
そして、作業はじめに比べて、時間を経るごとに、それぞれの最善な動きが決まってきて、お互いにとってもやりやすく、作業が楽しいものになっていくことを感じました。3人で、より良くしていこうという意識で、作業のやり方を極めて行く時間が、とても嬉しかったです。
白い河のように体育館に広がるネットを手繰って、作業していると、お母さんがたけちゃんをおぶって来てくれて、子守唄を歌っていたり、お父さんが時々様子を見に来てくれたりしたことにも、心が温かくなりました。
午前に120メートル、午後に100メートル分のネットを縫うことができました。午後の最後には、前回作った20メートル×20メートルのネットを、畑で実際に広げやすいような形で、縛って、コンパクトにまとめることもできました。完成したネットには、さくらちゃんが4隅に赤い、ネットの寸法が書かれた布を取り付けてくれていています。
桃の実を、害獣たちから守るための、大切なネット。必要な時期までに、しっかりと丈夫なネットを完成させられるように。
桃畑で今も、毎日作業している桃メンバーのみんなを思いながら、『MoNets』のみんなで、精一杯、ネット作りを頑張っていきたいです。
(りんね)
***
なのはなでは桃の収穫が始まるとともに、桃のジャムづくりが始まります。
今日は、その、第一日目となりました。
河上さんに教えていただきながら、今シーズンの桃ジャムづくりを私は担当することになりました。
桃ジャムづくりは、初めてで、知らないことばかりですが、経験して知っていくうちに、面白さや楽しさを感じて、自分が知らなかったことも知れて、世界が広がっていく感じがします。
河上さんから学ばせてもらって吸収させてもらえることが、すごくありがたいなあ、と思います。
今日、作った桃ジャムは、「はなよめ」という品種の桃を使ったものです。
すっきりとした甘さが特徴だと教えてもらいました。
桃の中でも、一番収穫が早く、毎年、この品種からジャムづくりもスタートします。
午後の初めに桃をカットし、それを鍋に砂糖と一緒に入れて、炊いていきます。
河上さんが、午後中、ジャムを炊いていてくださっていましたが、終始、桃の甘くて優しい香りが、部屋中に漂っていて、それだけで、すごく幸せな気持ちになりました。
河上さんが、「桃の熟れ具合で、味が変わってくる」ということを話されていました。
私は、河上さんがジャムを炊いてくださっている間、コンポート用の若桃をカットしてくれているみんなに合流していました。
その時でも、桃の熟れ具合に着目させられました。
柔らかいものが手に入ると、(これは、ジャムにするとよさそうだ)という思いが出てきました。

午後2時からジャムを炊き始めていたのですが、「4時半に炊き上がりそう」という河上さんの声があり、私は、ジャムの瓶の用意に入りました。
瓶にジャムを入れるのも、事前に瓶を煮沸する段階があり、ジャムを瓶に入れてからも、脱気、煮沸消毒の段階があることを知りました。
鍋に瓶を入れて、瓶の全部が浸かるくらい水を入れ、火をつけ、沸騰したら、そのまま10分キープ。
ジャムが瓶に入ってからの段階も、煮沸殺菌するのに沸騰してから25分キープで、お湯が蒸発して少なくなったら補充して、というそれぞれに、事細かく注意事項などがあり、初めての事で、少し戸惑ってしまいそうなこともあるのですが、河上さんがその都度、丁寧に教えてくださることが、本当にありがたいな、と思いました。
夕方に差し掛かったときには、以前ジャム作りを担当していた子が覗きにきてくれて、そのまま一緒に作業をしてくれていました。
最後の煮沸殺菌をした後、瓶を逆さにして置いておくと、蓋も殺菌されるよ、と以前のノウハウを伝えてくれて、そのことが凄く心強かったです。
今日の午後には15瓶分作ることが出来て、嬉しくて、達成感を感じました。
初めて携わるジャムづくり。
慣れないこともたくさんあるけれど、教わったことは忘れないように記録しておいて、その時、その時のベストを尽くして、精進していきたいです。
(ほし)
***