6月25日(日)「福島青衣子さん、森岡有裕子さんの『ハープ・フルートコンサート』へ」

6月25日のなのはな

 家族みんなで、勝央文化ホールで開催された『福島青衣子&森岡有裕子 ハープ・フルートコンサート』の演奏会に行きました。

 ハープ奏者の福島青衣子さんは、以前、勝央町へいらしたとき、音楽活性化事業「アウトリーチ」の一環で、なのはなファミリーに来て、クラリネット奏者の方と一緒に演奏をしてくださったことがあるそうで、昨夜、お父さんからその時の演奏のお話や、なのはなファミリーからお礼に演奏をした時のことを聞かせてもらって、この日をとても楽しみにしていました。

 私はハープという楽器を、写真や絵では見たことがあったものの、実際に見るのも、演奏を聴くのも今回が初めてでした。

(どんな音色が出るんだろう?)
(どのくらい大きな楽器なんだろう)

 文化ホールに向かう車の中で、ハープやフルートのコンサートがどんなものなのか想像しているだけでも、胸が弾みました。

 

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〈勝央文化ホール開館20周年記念プレコンサートとして、このハープ・フルートコンサートが催されました〉

 

 開演時間、会場の照明が落ちて辺りが薄暗くなった時、舞台の花道から福島さんと森岡さんが、ハープとピッコロを演奏しながら登場しました。

 ハープは肩にベルトでかけられる位の大きさだったのですが、客席にいても弦から響く音の1つひとつが鮮明に聞こえて、とてもきれいでした。

 それからは、福島さんと森岡さんによる素敵なコンサートのひとときが始まります。
 私はハープについて、知識がなかったのですが、曲の合間のトークでは、福島さんがハープの紹介をしてくださいました。

 今回、福島さんが演奏してくださったハープは3種類ありました。
 私はハープにこんなにも種類があるなんて、知らなかったのですが、アイリッシュハープやグランドハープなどそれぞれの特徴を教えていただけたことが嬉しかったです。

 アイリッシュハープで演奏をしてくださっているとき、曲の最中でもハープの上側についているレバーを動かされていたのですが、そのレバーを上げることで、それぞれの弦の音が半音高くなることを教えてくださりました。

 ハープは、よく見ると弦が3色に分かれていて、福島さんから、赤い弦が「ド」の音、紺色の弦が「ファ」の音になっていることや、レバーを使って半音上げることで、ピアノの黒い鍵盤のように半音高い音色がでることを教えていただきました。

 アイリッシュハープの次にはグランドハープが登場したのですが、グランドハープは50キロもあるそうです。
 演奏をしている姿からは、そんなに重いなんて想像もできないのですが、それを丁寧に弾きこなし、滑らかで優雅な音色を奏でている福島さんの演奏は、とても引き込まれました。
 また、一番大きなグランドハープには7つのペダルが付いていて、そのペダルもそれぞれ3段階になっており、ペダルで音の高さを変えていることを話してくださりました。

 ハープは弦の数も多いのですが、その弦の中でも、ペダルを踏むことで多様な音を奏でているのだと知り、ハープの世界を少しでも知れたことが嬉しかったし、ハープはとても奥が深く、魅力的な楽器だなと感じました。

 福島さんが演奏する姿は、とても穏やかで優しげなのに、手が繊細に速く動いていて、手も足も2つずつしかないのに、こんなに奥行きのある、幅のある音を奏でられることに驚いたし、ハープの音色に癒されました。

 また、フルート奏者の森岡さんもフルートやピッコロについて教えてくれました。
 森岡さんの演奏するフルートは、14金でできていて、素材の重さが重いほど、濃厚な音色が奏でられることや、フルートはリコーダーやリード楽器とは違い、下唇をつけて、唇の微妙な角度や空気の入れ方を調節しながら音を奏でていることなど、話を聞かせてもらうだけでも、フルートの魅力や、それを自在に奏でることの難しさを知りました。

 福島さんと森岡さんが交互にトークを交えたり、その曲がどんな曲で、どんな気持ちが込められて、どんな場面に演奏する曲なのかを話してくださりながら演奏会が進んでいき、私たちもその曲の気持ちになってから、演奏を聞かせていただけて、とても優雅で素敵な時間が流れていきました。

 演奏会では、J.オズワルド作曲の『四季のアリア』や、バッハ作曲の『フルート・ソナタ ト短調 BWW.1020』など、クラシックや民謡、タンゴなど全部で16曲の演目を聞かせていただきました。

 その中には、木内佳苗さんが作曲し、勝央町の子どもたちが作詞したという『またあした』も、ハープとフルートバージョンで聞かせていただけて嬉しかったです。

 

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 最後、すべての演目が終わった後も、会場の拍手は鳴りやまず、アンコールの演奏もしてくださりました。ハープとフルートの演奏をたっぷりと聞かせていただけて、その優雅で美しくて、華やかな音色やリズムにとても癒された時間でした。

 そして、コンサートの後、私たちなのはなファミリーがこの演奏会に来ていることを知っていた、福島さんが、客席へ来てくださりました。

 私は福島さんにお会いするのは初めてだったのですが、これまでお父さんとお母さんから、以前、福島さんとクラリネット奏者の方がなのはなファミリーに来てくださり、演奏を見てくださったときに、「これが、本当の音楽だと思いました」と話してくださったことや、プロの方にそう言っていただけたことで、なのはなファミリーでやる音楽がこれでいいんだと思えて、それがいまにもつながっているということを、折に触れて教えてもらっていたので、今回、お会いできたことがとても嬉しかったです。

 出演後、階段を下りて客席のほうまで来てくださり、福島さんが、
「以前、みなさんの演奏を見せていただいて、みなさんが心の底から楽しそうに、音楽を楽しんで演奏している姿に勇気をもらい、これが音楽の正解だと思った」
 と話してくださりました。

 その言葉がとても嬉しかったし、福島さんがなのはなファミリーのホームページを見てくださっていることや、10数年たった今も、私たちのことを覚えていてくださり、なのはなファミリーを応援してくださっていることが、とても嬉しくて、希望だと感じました。

 福島さんのような方と音楽を通して繋がっていられることが嬉しいし、私も改めて、人と人との間にある幸せ、音楽は演奏する側とお客さんとの間に生まれるものだということを忘れずに、なのはなファミリーでダンスや音楽表現、コンサートなどに向かっていきたいと感じました。

 今回、生まれて初めてハープの演奏を聞かせていただけたことがとても嬉しくて、ありがたい時間でした。

 また、福島さんと森岡さんの演奏するハープとフルートの演奏を聞かせていただけることがあったらいいなと思うし、私も演奏する側として表現する側として、何を表現したいか、音楽を通して何を伝えたいかを意識し、深めていきたいです。

(ななほ)

 

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〈午前には、見学アセスメントに来てくださったお客様に、演奏とダンスを見ていただきました〉

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〈今夏から、夏祭りへの出演がふたたび始まります。いつも進化した表現をし、気持ちを深く作っていけるよう、みんなで力を尽くしていきます〉