【6月号⑭】「夢が膨らむ、洋ナシの植え替え」 ひろこ

 古畑の苗床に仮植えしていた洋ナシの苗を、新桃畑の一画に植え替えました。なのはなファミリーで新しく栽培することになった洋ナシは、将来、“デュランティ畑”とお父さんが名付けてくれた畑で育てますが、畑の準備の都合もあり、本植え付けは来年にする予定です。

 苗床から掘り出すときには、根や新葉を傷付けないように、ペアになって掘り出しました。一人がスコップで掘って、一人が手で持ち上げる。すると、スムーズに掘り出しを進めることができました。
 掘り出した苗は、日陰に置いておきました。乾燥し、枯れないようにスピード感を持って掘り出しを進め、急いで畑へ向かいます。

 仮植えなので、植え付ける場所に一メートル間隔で印をつけていき、植え付けを開始しました。

 

 

 あんなちゃんが、植え付け方を説明してくれました。
 古畑の苗床には、苗を斜めに寝かせて植えていたのですが、新芽が太陽に向かって伸びたために、一方へ向かって偏ってしまっていました。そこで今回は、今出ている芽をあえて北に向けて植え付けることで、南側へ芽が伸び、結果、バランス良く枝の全体に葉が茂っていくのではないか、という予測と希望を持ち、植えました。

 植え付け方は、まず穴を掘って、ジョーロ一杯の水を穴に入れ、そこに苗を置いていきます。根を広げるようにして、深植えにならないように、根が土から出ないように調整し、土をかけ、水が引いたときに丁度平らになることをイメージした高さにしました。そして、最後に水やりをしました。
 スピードを意識しながら、苗が枯れないように、しっかりと根付くように心も遣って、五十本の苗を仮植えしました。

 

 

 活着するまでは、毎日水やりを行いました。
 洋ナシは、なのはなでは初めて育てる果樹で、私は、どんな木になるのかも見たことがありません。栽培する畑は、山に囲まれた池の近くにあり、ひっそりとしたその場所は、特別感があります。その畑に、木に実る洋ナシを想像すると、夢が膨らみました。

 新しいことをするのは、緊張もするけれど、とてもワクワクします。知識が増え、自分の幅が広がっていくことも嬉しいです。
 これからの洋ナシの成長が楽しみです。わたしも、共に成長していきたいです。