関ヶ原の戦いならぬ、竹ケ原の戦いin河原畑。ここから、なのはなの竹取り物語が始まります。夏野菜の定植時期が迫り、支柱に使う竹をみんなで取りに行きました。
迎えた竹取りの日。ノコギリ、ナタ、鉄筋を持ち、竹取りの気持ちをもって、いざ畑へと向かいます。畑へ着くと、高々とそびえたつ竹林が私たちを迎えてくれました。
戦い、と言ってもそこには目標へ向かう楽しさがあり、なによりも、心強い味方が駆けつけてくださっています。
この日のために、永禮さんがチェーンソーを持って来てくださり、竹で切ってくださいました。
私たちは、永禮さんの手元で竹を手渡しする人と、それを受け取って畑の中へと運ぶ人、さらに運んだ竹を枝払いする人にわかれました。このときすでに流れ作業ができていて、お互いに声を声掛けをしながら作業を進めていきます。
竹取りは、刃物を使ったり、長い竹を運んだりするため、危険なのでその分、いつも以上に、慎重にかつ安全に、人にも物にも気を配ることが必要不可欠な作業だと思います。
その中で私はリーダーをさせてもらって、みんなで安全に竹取りができるように、声掛けをしました。
まず、切った竹が倒れてくるとき、手元にいる人が
「倒れます」と言います。そして、それを受け取る人は、引っ張り出すときに人に当てないように、
「引っ張ります」と言います。声掛けをしながら、竹を渡していきました。
他の部署との連携プレイができて、活気ある集中した空気の中、作業できたことがうれしかったです。
竹は長いもので十二メートルほどのものもあり、運ぶだけでもとても力がいりました。
運動会でやる竹取物語のように、引っ張るときにかなり足が鍛えられたなと感じます。
こうして切れた竹から、どんどん畑に並べていき、最終的には約二百本の竹が整然と並びました。青々としたまっすぐな竹がきれいに並んでいるのが美しかったです。
■広がる竹林を背に
翌日、枝払いをしました。
枝払いは、お父さんが教えてくださって、鉄筋を使って枝の付け根を打つ方法で行いました。
枝を持ち、節目のところめがけてまっすぐ鉄筋を振り下ろすと、簡単に枝がとれてしまいます。この枝払いの方法を初めて見た時、感動しました。それからは、何度やっても楽しくて、枝払いが好きになりました。
なのはなの十人ほどのみんなが、鉄筋をもって竹を叩いて枝払いしている姿と、後ろに見える竹林の光景が、なんだか武士のように見えてきて、ここは関ケ原ならぬ竹ケ原の戦いなのかと、思えてきました。
枝払いした竹は、事前に畑に引いておいた米ぬかのラインにそって必要な長さにカットしていきます。ここでもまた、永禮さんのチェーンソーが活躍。杭、横竹、縦竹と用途も長さも様々な竹が一度にたくさん切れて、持って帰ることができてうれしかったです。
スケールの大きい作業なだけに、工程もこなす量も多かったけれど、みんなと協力して全三回の竹取りで、約千二百本とることができました。
■生まれ変わった竹
これは、この夏植わるキュウリ、ナス、ピーマン、ゴーヤの支柱用の竹になります。
あのときみんなで取ってきた竹が、実際に支柱として立っている様子を見ると、やりがいを感じました。
夏野菜はまだこれから植わるものもあれば、すでに畑に植わって成長しているものもあります。竹取りは、ハードな作業で、パワーもいれば、スピードも試される作業です。
今回たくさんの竹をとれたのも、みんなの力が本当にすごいなと思って、自分のその中で竹取りをできた時間が何より楽しかったです。夏野菜が撤去のときを迎えるまで支柱に生まれ変わった竹が、野菜たちを守ってくれたらいいなと思います。
【コラム】キュウリの支柱立て・植え付け
吉畑下にキュウリの支柱立てと植え付けをしました!
植え付けの際にはアザミウマ対策でクエン酸石灰の散布や、ウリハムシ対策としてタマネギネットをかけました。
今回はキュウリの苗と一緒にコンパニオンプランのニラを植え付けました。
ニラをコンパニオンプランツとして植えることで、キュウリの蔓割れ病の予防になります。
今年は露地栽培でキュウリを育てるのですが、キュウリは湿害になりやすいので、雨が降った後にキュウリの葉に殺菌作用のある消石灰を撒いたり、畑の排水などを心がけています。