6月23日(金)「空芯菜・黒大豆・サツマイモ ―― どの畑でも味わう、手速い仕事の楽しさ」

6月23日のなのはな

 とられてもとられても、ぐんぐんと伸びてくる茎。気づいたら、長さ1メートル以上になることも。
 水と肥料さえあれば、11月まで収穫できる。
 そんな強くてたくましく疲れ知らずな夏野菜、空心菜。

 空心菜の植え付けをしました。
 苗床には、空心菜の苗が約1900本、ぎっしりと育っています。
 ここから苗たちが掘り起こされて、いざ広い畑へ。

 

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 まずは、掘り起こしから。
 スコップを苗のそばに差し込んでから、一株一株、育苗トレーにいれていきます。
 空心菜の双葉はまるで小さい子供のピースの手みたいで、育苗トレーにずらっと5,6列にぎっしり並べられると、ワイワイしているみたいです。

 

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 空心菜が植わる桃ハウス手前畑は、最近トラクターで耕されていたため、東西にまっすぐ、トラクターのあとが十数列分ついています。
 まっすぐなトラクターの線と線の間を測ってみると、約1.2メートル。

 空心菜の条間は1メートル!
 丁度良い幅!!

 空心菜は畝を立てません。
 茎がにょきにょきと縦横無尽に伸びてくるので、条間は余裕を持って1メートル。
 本当はメジャーでラインを作ろうかと思っていましたが、トラクターのあとがそのまま使えるので、ラインを引く手間がなくなり、そのライン上に苗をおいていきます。

 

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 作業メンバーのうち2人は、苗がぎっしりと並べられた育苗トレーを片手に、苗をひとつずつ、30センチ間隔に置いていきます。
 そして、残るメンバーで植え付けました。

 柔らかく、少しだけ水分を含んだ土は、猫の手みたいにして掘ると、簡単に穴があきます。
 苗がおかれた場所を右手でサッと掘って、穴に苗を置いて左手と右手で土を寄せる。
 サッと掘って、きゅっと苗を寄せる。
 サッ、きゅっ。サッ、きゅっ。サッ、きゅっ。
 この2回の動作で、苗が簡単に植えられていきます。

 慣れていくと自分の左右の手が植え付けマシンになったようにリズミカルに動いていきます。
 苗の数がたくさんあったので、ツーアクションでシンプルにサクサクと植えていく楽しさを存分に味わえました。

 

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 これは苗置きと、植え付けチームの追いかけっこでもあります。
 植え付けの速度がこなれて乗っていけばいくほど、苗置きのスピードもあがり、苗置きの2人の苗を置くスピードがあがれば、それにつられて、植え付けも負けじと追いかける。
 切磋琢磨の追いかけっこ。畑仕事の追いかけっこ。この追いかけっこは楽しいです。

 気づくと、1900本の苗をすべて畑に植えることができました。
 最後はエンジンポンプで水やりをして、植え付けの作業はすべて完了。

 1か月後には収穫がはじまります。
 食卓で会える日が楽しみだなと思います。

(やよい)

 

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 保育園東畑に、黒大豆の植え付けをしました。

 まず私は、まちちゃん、ももかちゃんと、米ぬかを使い、120センチピッチで畑に植え付けラインを引きました。先日行った白大豆の植え付けのとき、ラインを引くと苗が綺麗に並んで、そのときのメンバーが「まっすぐだね」と言ってくれて、終わって畑を見た私も嬉しかったことを思い出しました。

 

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 ラインを引き終わり、苗の掘り起こし、苗置き、植え付け、水やりと分担して進めていたとき、お父さんが畑に来て、動作がワンアクション少なくなるよう、作業を整理してくださいました。
 それまでは、植え付けを担当する2人が、手で植え穴を掘って植え付けていましたが、三角ホーで次々に穴を開ける係と、そのあとを追いかけて植え付ける係とに分かれることになりました。
 それからは、植え付けのスピードが格段に上がりました。それまで、2人で植え付けていても、水やりのももかちゃんがすぐ追いつきそうになることを感じていたけど、私ひとりで植え付けていても、水やりを待たせることなく植え付けができました。

 

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 まえちゃんが三角ホーで掘ってくれた穴の土がやわらかく、指にかかる負担も軽くなりました。植え付けをやっていて楽しさを感じました。
 お父さんが教えてくれる作業のやり方は、楽しさを感じ、効率よく進み、作業が終わり達成感を感じられるし、仕上がりがきれいで、人にやさしいだけでなく、手袋などの道具にもやさしい作業だと感じました。

 植え付けが終わるように、各自の担当分野を黙々とやっていて、ふと振り向くと、あゆちゃんが植え付けをしてくれていました。いつ来てくれていたんだろうと思うほど自然にその場にいてくれて嬉しかったです。

 最後はみんなで苗を植え付け、みんなで水やりをして、5時には全部の作業が終わり片付けをしていました。そのときに、ももかちゃんが驚きの声を上げ、どうしたんだろうと思っていると、
「あゆちゃんがもういないんだよ、振り返ったらあゆちゃんが植え付けてくれていて、水やりしてくれてたのに終わってまた振り返ったらあゆちゃんがいなくなってるの、あゆちゃんってスーパーウーマンだよね」
 と言ってくれました。私も畑を見ると、あゆちゃんの姿がなくて、あゆちゃんはどこから帰って行ったんだろうと思いました。あゆちゃんはほんとに私たちのスーパーウーマンだなと感じました。

 

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 これからも豆の植え付けが続きます。発芽の管理の難しさも感じます。この梅雨の時期、天候も気にかけ植え付け時期を見極めることや、晴れが続いたときは水やりのローテーションなど、白大豆、黒大豆、小豆は今が忙しく、大切な時期なんだなと感じます。まえちゃんと豆チームのメンバーと、この時期を楽しみながら乗り越えたいなと感じました。

(どれみ)

 

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 一昨日の雨で湿った畑も乾き、今日は、午後の時間を使って、カチカチ大畑に植わるサツマイモの畝立てをしました。
 畑に着くとサラサラのフカフカ畑で、畝をまっすぐ立てるためのライン引きをした後の、畝立てがとても楽しみになりました。

 今季、サツマイモは畝60センチ、畝間20センチで育てていきます。
 畝を立てるときは、前回まえちゃんが考えてくれた方法でシンプルに、できるだけ引かねばならないラインが減るように、80センチ間隔で引いて、常に土を道路側にあげるようにしていきました。

 印に合わせて、るりこちゃんとせいこちゃんがメジャーを引っ張ってくれて、「オッケーです!」という声と同時に、全員でメジャーを米ぬかでなぞってラインを引いていきます。

 メジャー係の2人も、バケツに米ぬかを持ってライン引きを助けてくれて、米ぬかが足りなくなったら、米ぬか袋に近いポジションにいる子が、米ぬかを届けてくれて、お互いに間に合わないところを補い合う、活気ある優しい空気がとても嬉しく、土がふかふかなことも相俟って、畝立て頑張ろうと思いました。

 

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 50メートルを裕に超える31畝と、いくつかの短い畝のライン引きを終えて、いよいよ楽しみにしていた本命の畝立てが始まります。
 畑の長い辺を半分に切って、まずは奥のスパンの畝立てを、1畝に全員が入る方式で進めていきました。

 ひとりが受け持つのは長くて5メートルほどで、いつも誰かが、「次の畝に入ります」と言っている状態。土もフワフワでサラサラなので軽い力で土が上がる。上げなければならない土も常に鍬1つ分と決まっているので、スピード感を持って進んでいくことができます。
 力仕事の畝立ても、パワフルに笑顔でやっていくメンバーがとってもキラキラしていました。

 

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 途中で、るりこちゃんが、
「あと、1人につき4畝。1畝を15分で立てていったら終わります」
 という目安を伝えてくれて、
「次から1人1畝制でやってみましょう」
 と話してくれました。

 こんなにサラサラの土なのに、1人で1畝を立てて良いのかと、なんて贅沢なのだろうと思いました。
(やるからには真っ直ぐ立てよう)
 そう思って、ラインに沿って土を上げていくと、上げた土が畝肩に真っ直ぐ、山脈のように連なっていて、どの畝を見ても真っ直ぐなのが、とても気持ちよくて、なんて楽しいのだろうと思いました。

 最後の10分は、みんなで新しい畝に入って競争しました。
 初めから最後まで、やよいちゃんとさきちゃんがとっても速くて、やよいちゃんが1番、さきちゃんが2番でしたが、みんな10分以内に1畝を立て終えていて、後で見てみると、競争で立てた畝が一番急いでいたはずなのにとっても真っ直ぐに畝と畝間ができあがっていて、やはり、テンポ良く一定のリズムで身体を動かすと、綺麗な仕事に仕上がるのだなと感じました。

 

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 1人1畝制での畝立てや、10分間の畝立て競争など、いろんな畝立てをして楽しみ、すべての畝を立てることができました。
 残っていた3畝は、やよいちゃんとるりこちゃん、すにたちゃんが夕方の時間を使って立て終えてくれました。次は、畝の分断、周囲の溝切り、均し、マルチ張りをした後、植え付けとなります。

 穏やかでパワフルなメンバーとやり切り、畑が広い分、大きな達成感を味わうことが出来て大満足の作業でした。また、サツマイモの植え付けに向けての作業もあるので、頑張っていきたいです。

(なつみ)

 

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〈桃メンバーは早朝から、「はなよめ」の収穫へ〉
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〈夕食には、柔らかく瑞々しい初物の桃を、みんなで頂くことができました〉
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〈桃にネットを被せる準備として、樹の周囲に立ててあるパイプの先端から先端へ、マイカ線を張り巡らせました。このパイプやマイカ線の上に、屋根のようにネットを被せることで、桃の枝に負担をかけずに済みます。樹で熟れさせる実を、獣や虫、鳥から守り通すために必要で、大切な工程です〉

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〈台所には今日、仲屋食品さんからトビウオが届き、焼き魚として頂くことができました。仲屋食品さんは、境港からいつも新鮮なお魚を送ってくださいます〉
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〈トビウオが海の上を滑空するときにつかう、半透明のヒレも見ることができました〉