【6月号⑨】「ゲストの方々へ、ステージで伝える気持ち」 りな

 

 三日間続いた山小屋キャンプの締めに、キャンプに来てくださったゲストの方に、私達の演奏をプレゼントしました。

 キャンプ中、体育館のステージに飾られていたジェラシックパーク仕様の飾りはそのままに、その前で、みんなと三日間、ありがとうの感謝の気持ちを込めて、精一杯、演奏、ダンスを踊りました。ステージの目の前には、ゲストの方が座られる椅子がずらーっと並べられて、相川さん、有賀さん、大竹さん、河上さんご家族、遠くから帰ってきてくれた卒業生のみんなや、まちこちゃんとようたくん、たくさんの方の姿がありました。こんなにもたくさんの温かい仲間に私達は囲まれているのだと思うと、とても心強い気持ち、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。

 

 

 三日間のキャンプは、長いようで短かったゴールデンウィークの締めでもあります。一緒に三日間過ごしたゲストの方とお別れをするのが寂しい気持ちもありました。

 でも、場所は違っていても、ずっとなのはなファミリーを応援して下さる人がいて、なのはなの輪で繋がっているんだと思うと、それだけで心がいっぱいになって、寂しさも吹き飛ぶような気がしました。演奏にも一層気持ちが入りました。

 曲目は、五月五日に出演した、鎌坂峠つつじ祭りにて演奏した七曲でした。その日はあいにくの雨だったけれど、体育館の中は、みんなの衣装の華やかさ、体育館に飾られたたくさんの恐竜のオブジェ、ゲストの方に伝えたいという熱気で、とても明るく感じました。

 一曲目は、『ザ・グレイテストショー』。大迫力のバンド演奏に、大人数のみんなと一緒に踊ります。一列になったところから、一人ひとり別々の動きをしながら列から分裂した時、目の前には、真剣に、希望ある眼差しで私達のことを見て下さっている姿があって、それだけでも活力が湧いてくるような感覚がありました。

 

 

 一度は生きることをやめたくなるぐらい、挫けそうになった過去があるけれど、それでも前だけを向いて、毎日精一杯に、一生懸命に生きることがきっと、大きな希望になっていくんだ、これから切り拓いていく、明るくて、優しい未来を目線の先に見て、踊ります。目いっぱい、出来る限界の可動域を使って、ステージいっぱいに、全員の気持ちを集めて、敷き詰めて、広げます。

 自然と、目の前で見て下さっている方も、私達と同じ景色を見て、同じ気持ちでいて、どこがステージであっても、境目がないぐらい溶け込んでいるように感じました。体育館全体が、大きな温かい空間で一体となって、包み込まれているような気がするぐらい、心が満たされていきました。曲が終わると同時に、大きな拍手が起こりました。手を上げて、拍手をしてくださっていました。その笑顔、姿、拍手の音が胸に響いてきて、心の中で描く、私達が作る希望の世界が、本物になりました。きっと、ここにいる仲間と一緒なら、作っていくことが出来る、と確信できました。

 

 

 一曲一曲、大きな拍手で受け止めて下さりました。感謝の気持ちを込めて、演奏すると同時に、お互いさまに、私達も、ゲストの方から、温かい気持ちをたくさんもらいました。

 演奏が終わって、卒業生のさきちゃん、相川さん、有賀さんを、みんなでお見送りする時、寂しさよりも、三日間、たくさん一緒に楽しんだり、支えて下さったことを思い出して、胸がいっぱいになりました。

 また、来年もきっと来てくださって、今度はもっと楽しい遊びをつくろう、と思ったら、楽しみな気持ちが広がりました。

 


 

 場所は離れていても、なのはなの輪で繋がっていて、私達が毎日を希望を持って、積み重ねて過ごすことで、希望になれたり、繋がりを広げることが出来るのだと思いました。次お会いする時には、今よりも良くレベルアップしていたいと思うと、キャンプが終わっても、気持ちが明るく、引き締まる思いがしました。

 たくさんの温かい家族と過ごすことのできた山小屋キャンプの三日間が、かけがえのない時間になりました。