6月21日(水)「目標に向かって一丸となって進める ー 桃の袋掛け完了!」

6月21日のなのはな

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 桃の木は、満開75日を過ぎて、そろそろ中生品種も硬核期が次第に終わっていく時期です。硬核期中は急に着果数を絞ることが出来ないので、袋掛けを進めます。特に繊細な品種、『清水白桃』や『白麗』は硬核期後に自ら生理落果する特徴があって、その2品種だけ、硬核期後、生理落果が落ち着くまで袋掛けのタイミングを待っていました。
 清水白桃の袋掛けは、17日からスタートしました。これから、早生品種の収穫がどんどん始まって忙しくなってくるので、5日間で袋掛けは全て終わらせたい、と最初にあんなちゃんが目標をみんなに伝えてくれました。清水白桃は、なのはなの桃畑に植わっているたくさんの品種の中でも、1番本数が多いです。5日間で終わらせる、という目標は、少しハードなものでした。でも、絶対に終わらせる! 桃メンバーのみんなと一丸となって、気合を入れて作業を進めました。
 昨日は、細々とした畑を回りました。まずは、開墾17aの畑に植わる、幼木の『おかやま夢白桃』の袋掛けを進めました。
 この木は、今年から実を付ける木でした。樹勢が強くて、成長期のとても活発で元気そうに見えました。見るたびに、背も高くなって、葉っぱの数も増やしているような気がします。今年から収穫できる木が増えることが嬉しいなあと思ったし、小さいなりにも、健気に実をたくさん付けている桃の木が、とても可愛かったです。
 次は、夕の子桃畑に移動し、白麗の袋掛けを進めました。白麗は、生理落果が多い品種で、本摘果で最終着果数の2.5倍の量の実を残しました。かなりたくさんの実が木についていたはずだけれど、今日見ると、あまり多いように見えなくて、生理落果で実が絞られたんだなあと思いました。でも、余分に残したことで、良い位置に良い数の実をつけることが出来ました。

 

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 今日は、最後に残っていた山桃畑の袋掛けを進めました。清水白桃が20本以上植わっていて、本数は多いけれど、1本1本の木が小柄で二手に分かれて取り掛かりました。
 1つひとつの実を見て、虫食いがないかどうか、傷が付いていないかどうか、変形や種が割れたような形ではないかをよく見ます。袋を掛けた実は、全て収穫に繋がるので、最終的な選別は、とても緊張します。今、同時並行で、一昨日から収穫が始まった『はなよめ』の収穫を進めていて、収穫された桃の大きさや形が、リアルに、鮮明に思い描くことが出来ます。袋掛けをしている小さな実も、袋を掛けた後どのように大きくなるかがイメージしやすくて、判断がしやすかったです。
 また、山桃畑の清水白桃の実が、変形果が少なくて、綺麗に丸い形をしていました。そのため、迷うことなく袋を掛けることが出来て、スピーディーに進めることが出来ました。
 まだまだ終わりが先のように思えていた清水白桃の袋掛けも、いつの間にか、残り半分、3分の1……と、どんどん残りの木が少なくなっていきました。1本終わらせるたびに、小さな達成感をメンバーのみんなと一緒に感じて、そして次に進められることが、とても楽しかったです。夢中になって袋掛けをしていると、普段と同じ時間を過ごしているはずなのに、進みがはやくて、ワープしたような気分になりました。
 実の1つひとつを、緻密に、繊細に見極める必要があるけれど、ある一部分だけを集中して見すぎてしまうと、一か所だけ袋を掛けすぎてしまうことがあります。繊細に見る目と、木全体を見て、バランスが取れているかどうか、大きく見る鳥の目をどちらも持つことが、すごく大切だなと感じます。感覚を研ぎ澄ませて、心で感じながら、1本、1枝、その時と場合によって1番良い判断をしていくのが、慣れてきても、いつまでも難しいなと感じるけれど楽しいです。

 

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 たくさんあった清水白桃の木も、今日で全て袋掛けを終えることが出来ました。畑一面に、オレンジ色の袋が掛かった桃の木が見えて、鮮やかで可愛かったです。袋掛けを終えたら、次は修正摘果に入ることが出来ます。収穫まではノンストップです。また、1つの区切れ目として、これから必要な手入れを、あんなちゃんや桃メンバーのみんなと一緒に気持ちを1つにして進めていきたいです。

(りな)

 

 昨日。私たちの素晴らしき団結力により、ジャガイモ畑で1番大きな保育園前畑のジャガイモ掘りを終え、全7枚中、6枚のジャガイモ掘りが終わりました。残すところはいいとこ下のジャガイモのみです。今日の夜からは雨予報が出ており、雨前にジャガイモ堀りを終わらせたい! と、少し緊張した気持ちで朝、目を覚ましました。芋掘りがしやすいように、朝食前の時間に大人数で敷き藁をはぐり、準備万端ではりきっていました。
 しかし、なんだかあやしい雲ゆき……。どうか、降らないでくださいと祈ってはいたけれど……。ジャガイモ掘りに向けて気持ちを作りながら身支度をしていたら、外からパラパラという音が……。まさかと思って外を見ると、小雨が降っていました。がーん。

 しかし、雨が降っても出来ることがある! あゆちゃんが、体育館に広げて干しているジャガイモの貯蔵と、昨日掘ったジャガイモの土を落として体育館に広げる作業をしようと、声をかけてくれて、土曜日にまた晴れるので、ジャガイモ掘りは土曜日にしようと話してくれました。あゆちゃんが笑顔で話してくれたので、土曜日の芋掘りがスムーズにできるように、今日は貯蔵の作業を頑張ろうと、前向きに気持ちを切り換えることができました。私たちは気持ちを切り換えて、体育館へ行きました。

 体育館へ行くと、ジャガイモパラダイス。ジャガイモ王国の国民が大集結したみたいに、大中小のジャガイモが広がっていました。まずは、大きさ別に分けました。 一口大のじゃがいももあり、それはミニジャガイモとして、カゴの中に分けます。ミニジャガイモは、切らずに丸ごと料理として使うと、食べ応えがあってとても美味しいのです。大きなジャガイモも嬉しい、小さなジャガイモも嬉しい、嬉しい尽くしです。
 一面に広がったじゃがいもを選別すると思うと、気が遠くなりそうだけれど、大人数の力は強い! それぞれで自分がやる範囲を決めて、4つの大きさに分けて、まだコンテナには入れずに種類が分かるようにだけしておいて、まずは選別を進めて行きます。みんなとの距離がどんどん近づいて行って、途中から、何人かが、コンテナにジャガイモを回収するのにまわってくれました。誰の手も止まることもなくスムーズに作業が進むことが気持ち良かったです。

 

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 選別を終えて、次はコンテナに回収です。コンテナに新聞を敷いて札をつける作業に専属の人がいてくれたので、回収だけに集中することができました。あっという間に、床に広がっていたジャガイモたちは、コンテナの中へと収められました。綺麗にコンテナを重ねて、光が当たらないようにマットを被せて、貯蔵完了!
 床を掃除して、次は、昨日掘ったジャガイモの土落としです。ジャガイモについた土を落として、室内用の綺麗なコンテナに移し入れるというシンプルな作業ですが、なにせ大量です。
やよいちゃんが、土を落としたジャガイモをコンテナに入れるときに、大きなジャガイモが底、上のほうに小さなジャガイモになるようにすると、後から行う選別が楽になると話してくれました。小さな工夫で作業効率が大きく変わるのを感じました。
 昼食の1時までに、ジャガイモを広げて道具を片付けるところまで終わらせたい。しかし、土を落としても落としても、ジャガイモがどんどん出てくる出てくる。終わるだろうか。
 そう心配になってきたころ、やよいちゃんが、1コンテナ7分で終わらせる目標でやろうと声をかけてくれました。さきちゃんがタイムコールをしてくれました。
 時間を計るようにすると、終わらせようという意識が高まり、集中力も高まりました。超高速で手を動かしました。ジャガイモの土落としはスポーツだ。前のめりの姿勢で、超高速で手を動かしました。しっかりと時間を計るようにしてから、みんなの空気も引き締まり、スピードが上がり、12時20分頃に、土落としを終えることができました。あとは、広げるだけ。コンテナに入れたジャガイモを広げると、大きなジャガイモと小さなジャガイモがあらかた分けられた状態で出てきました。これは選別が楽そうだと、嬉しくなりました。
 次の貯蔵に向けて、貯蔵用コンテナに新聞を敷くというところまでできました。これで安心して土曜日のジャガイモ掘りを迎えられる、と、気持ち良く昼を迎えました。

 午後には、白大豆の植え付けが待っています。小雨決行です。本降りになったならばできないけれど、やはり雨の前に白大豆の植え付けは終わらせたい。どうか雨が酷くなりませんようにと祈りながら、昼食を食べました。食卓には、収穫仕立ての、明るい太陽を連想させるような鮮やかな黄色いトウモロコシも! 美味しい昼食でエネルギーチャージをして、再び長靴を履いて畑へ向かいます。まだ雨は降っていない。お願いだから17時まで天気が持ちますように……!
 雨が降るまでの時間に、白大豆の植え付けを早く終わらせて、その後はチームの担当野菜で進めたい作業をする。早く終わらせるぞと、私たちは心を1つにしました。

 

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〈畑の隅の一角を苗床として、苗を育ててきました。苗床から掘り起こしてすぐに定植します!〉

 

 畑に着けば、苗床の苗が、「はやく僕たちを植えてくれー」と言わんばかりに、元気に育っています。天気は曇りで涼しくて、今日がワンチャンスだと、私たちは気持ちを引き締めました。前もって米ぬかでラインを引いてくれていたので、そのラインにそって、苗を置く人と、植え付ける人とでわかれました。土に手を入れると、サラサラという感覚が気持ち良かったです。生長点は埋めないように、でもしっかりと土をかける。苗に優しく、でもスピーディーにと植え付けをしていると、心が静かになりました。途中からは、何人かで水やりにまわりました。たっぷりと水を与えると、安心した気持ちになりました。

 

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 作業を終えて、畑を見渡すと、美しく並んだ白大豆たち。ずっと眺めていたくなるくらいに気持ち良い景色です。ずっと眺めていたくなってしまうけれど、私たちを待っている野菜たちがいる。私たちは達成感に胸を膨らませながら、車に乗って古吉野へ戻り、チーム作業へ分かれました。中畑では、私が担当しているマクワウリが、整枝と草取りを待っています。私は使命感を胸に畑へ向かいました。

 絶対に終わらせたい!! と、心を1つにして、全てのやりたい作業を終えたときは、思わずガッツポーズをしてしまいました。これで、今夜から雨が降っても安心です。
 とても嬉しい気持ちで夕食の席に着くと、ジャガイモの副菜が! 河上さんが、新ジャガイモだと教えてくださいました。今日1日、みんなで一体となって動いた後で頂いた新ジャガイモが、美味しさも格別でした。今日はとても気持ち良く眠れそうです。

(えつこ)

 

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 うなぎとり大、向こう畑で、着々と蔓を広げるカボチャたち。整枝を終えて、4本の子蔓も1メートルを超える長さに成長しています。
 今日行った手入れは、草取り、誘引、追肥、中耕。4人のメンバーで、『えびす』、『グラッセ』の2品種のカボチャに、必要な手入れをぎゅっと詰め込んで行いました。

 カボチャは乾燥に強い作物と言われています。ある程度株が大きくなってからは、晴れた日にも葉がピンとしていて、逞しいです。
 けれど、それゆえに湿気には弱い。雑草が生えて風通しが悪くなっているところや、水はけが悪いところには、病気にかかりやすいと感じました。
 うなぎとり大は、特に草が多い畑でしたが、根っこから抜き取って、株周りを綺麗にしていきました。
 同じカボチャ担当のほしちゃんは、草取り名人です。ほしちゃんが草取りをすると、驚くほど速くて、綺麗。コツを聞くと、「掴んで、かくようにむしる」と教えてもらいました。
 ほしちゃんに教わったように、掴んだ草を、土の上を滑らせてかくようにむしっていくと、根っこに土が残らず、素早く、綺麗に草取りができました。
 カボチャのまんじゅう型の畝は、土が柔らかくて、草も根っこから抜きやすく、草取り後はとてもすっきりとした畝になっていきました。

 

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 お次は誘引。まんじゅう型の畝に、親蔓と、4本の子蔓を巻き付けていきます。
 この誘引の方法は、畝の形とともになのはな独自の方法です。一株ごとにおまんじゅう型の畝に沿って、螺旋状に巻き付けていくと、株と株の蔓が絡むことなく、コンパクトに仕立てることができます。
 蔓は、既に地面との接地面に新たな根っこを張ってきているので、そっとはがして、折れないように、蔓の向きに沿って、巻きつけました。巻きつけたら、蔓先に軽くトンボをとめて、蔓を固定します。
 少し緊張する作業でしたが、畝間に伸びていた蔓が、それぞれのまんじゅうの畝に収まって、蔓を踏んでしまう心配なしに、畝間も安心して歩けるようになりました。

 

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 最後は、追肥と中耕。牛肥を畝の上にたっぷりと施し、牛肥と土を手で馴染ませました。
 現在、うなぎとり大、向こう畑の『えびす』と『グラッセ』は、1番果の大きさが直径17cmほど。1番花が咲いたのは6月初旬だったので、実の成長の速さに驚きます。本来の追肥適期よりは少し遅れてしまいましたが、追肥ができてすごく嬉しかったです。

 半日で、カボチャ畑でも規模の大きい、うなぎとり畑2枚の手入れを一通り終えることができました。今夜は雨が降る予報になっていて、万全の手入れを終えてから雨が降ることに、ほっと安心します。
 今回の手入れで、カボチャが更に元気になり、実を大きく成長させてくれたらいいな、と思います。

(りんね)

 

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〈キュウリを初収穫しました!〉