6月20日(火)「スイートコーン パラダイス & ジャガイモ掘り佳境へ!」

6月20日のなのはな

 ひげが茶色く枯れているけれど、先端の粒はどうかしら。
 皮をめくってみると、黄色くなっているのが見えました。
 今までやさしく大切に扱ってきた実の根元を「えいっ」と折ると、「パキッ」と、はじけるようなみずみずしい音が返ってきました。

 

P6200041

 

 スイートコーンの収穫は、まるで遊園地にいるように、どきどきわくわくして、楽しいです。
 こんな感動をひとり占めしてしまっていいのかな、という気持ちさえ感じました。すべての皮をめくっていると、綺麗に先端まで実が入っている、粒の揃ったスイートコーンばかりでした。

 

P6200043

20230618_183944

 

 お湯の中に浸かったならば、いち、にい、さん……。と3つ数えるうちに、みるみる鮮やかな黄色になっていく、スイートコーン。
 お皿にのせたならば、少し窮屈そうに見えるくらいに大きいのです。
 かじりついたならば、一粒一粒がはじけて、ぱあっと甘さが広がりました。

 みんなが、「うわあ、大きい!」「スイートコーン、すごく甘い!」と話してくれました。食堂から出たあとも、わたしのもとへ来て、「おいしかったー!」と声をかけてくれる子ばかりで、本当にうれしかったです。

 

20230620_130128

 

 けれど、ここまでのスイートコーンの手入れを振り返ると、いつも誰かに助けてもらって、みんなに助けてもらって、育てることができたと思います。
 収穫期をずらすため、3度に分けて定植しましたが、すべての回を合わせると、およそ2000株はあります。追肥や土寄せ、アワノメイガ対策の新聞紙キャップや、摘果など、ひとりではできないことばかりでした。
 いつも、快く手を貸してくれるどころか、最後には、「スイートコーン、楽しみだね!」と、笑ってくれる、みんなの存在がありました。
 みんなのその言葉、その笑顔が、スイートコーンを甘く大きく成長させてくれたと思います。

 なのはなのみんなの優しい気持ち、そしてわたしがみんなを大好きな気持ち、伝えきれない分を、スイートコーンが代わって伝えてくれている。
 そんな愛情が詰まった味がしました。

 収穫できました。なのはなだけの、とびきりのスイートコーン。

(みつき)

 

***

 

 ジャガイモ掘りのクライマックス!
 ジャガイモ掘りは、ジャガイモ畑で一番大きな畑、保育園前畑に入りました。
 山畑西からはじまって、全部で7枚あるうちの6枚目、ジャガイモ掘りのクライマックスです。
 広い壮大な畑を、1日かけてみんなで掘りました。

 私は途中から合流しました。この頃は主に貯蔵作業に入っていたので、ジャガイモ掘りをするのは今季はじめて。
 やっぱりスコップを使って、思いっきり芋を掘りたい! 念願のジャガイモ掘りでした。

 

P6200771

 

 あゆちゃんとるりこちゃんがスコップを持ち、掘りあげられてくるジャガイモを、掘りあげられたそばから、えつこちゃんと一緒にコンテナに入れていきます。
 スコップをさして、せーのの合図とともに、茶色い土の中から飛び出してくる芋たちは、大小のサイズあれど、10センチ以上の大きい芋がごろごろと出てきます。中には、手をパーにめいっぱい広げたときの中指の先から手首の付け根までほどもある、ビッグなジャガイモも。
 掘りあげられて、この瞬間を待っていたかのように新鮮な薄黄色の芋たちが飛び出してくる光景が、何度も何度も目に移ります。ときどきストップモーションのように見えて、少し感動的です。

 喜びに浸っていては芋が土に埋まってしまうので、土に埋もれるまえに、回収! 回収!
 手があと1.5倍の速さで動いたらいいのに……手があと2本増えたらいいのに……。
 そんな願望が生まれてしまうくらい、あゆちゃんとるりこちゃんの掘るスピードが速くて、えつこちゃんと無我夢中で回収しました。
 メークインは土の中で芋が散らばっているので、全部回収したと思っていても、ちょっと手で端を掘ってみると、ひょこっと出てきます。そんなところにもいたのか……と驚きます。見逃されそうなところに、埋まっているメークイン。でも見逃しなくすべてとりたい。

 

P6200765

 

 土から飛び出してくるジャガイモ、畝の上に掘りあげられたジャガイモ、さらにまだ端に埋まっているジャガイモ、えつこちゃんと私の回収チームはほんとうにてんやわんやの、ちょっとパニック状態。
 私たちを置いていかないでくれ……! と心の中で叫びながらも、今日で保育園前畑の全面を終わらせるべく、精一杯でジャガイモを回収し、あゆちゃんとるりこちゃんについていきます。

 そして、コンテナにジャガイモがたまるスピードの速さに驚きました。
 えつこちゃんと一緒に、片手ずつコンテナをひっぱりながら、ジャガイモを回収していきますが、どんどんコンテナの重さがずっしりと増していき、あっという間に1コンテナがいっぱいになっていきます。
 1コンテナがいっぱいになるのに5分もかかっていないのではないか、時間を計ってはいないけれど、それぐらい速く感じます。
 でも、それが豊作の証だから嬉しい重さ、嬉しいスピードです。

 

P6200787

 

 そんなこんなしているうちに、台所で作業していた、まりこちゃんの姿が。
 もしや、これは……。
 みんな、うっすら心のどこかで期待していたもの。
 まりこちゃんが持つ食管にはプラスチックのカップにパステルカラーのストローが見えます。
 でも、今日はカップの中身が緑色じゃなくて、黄色!
 黄色のスイカ、シュガームーンのスムージーだ!

 

P6200781

P6200783

 

 わあ~嬉しい。本当にうれしい。みんなから歓喜の声が。私も本当にうれしい。
 まりこちゃんがいつも届けてくれるこのスムージーを求めていました。

 スイカのスムージーで身体がひんやりして、体力・気力、回復!
 ここから私は、るりこちゃんとバトンタッチして、あゆちゃんとペアでスコップでジャガイモを掘り上げていきます。

 枯れたジャガイモの葉を認識して、スコップを、ジャガイモを傷つけない位置にさす、両足でジャンプでさらにスコップをさし込む。あゆちゃんの掛け声で掘りあげる!
 何度も、なんども、この繰り返しです。回収も楽しいけれど、ジャンプでスコップの肩に足を乗せて一息に土へさし、一気に掘り上げていくのも爽快な気分で楽しいです。

 

20230620_152032

 

 作業は終盤。
 あと2畝半掘ったら、17時までに終わるかな~。
 あゆちゃんが、そう口ずさみました。
 さあ、クライマックスの保育園前、終わるか。
 あゆちゃんとタイミングをそろえて、先を見ないで目の前にあるジャガイモの畝を1株ひと株、掘り上げていきます。
 あともう少し。終わりが見えてきました。
 最後の畝を無事に掘り上げることができました。

 みんなと、保育園前畑のジャガイモ掘りを終わらせることができて嬉しかったです。
 ジャガイモ掘り、残るはあと1枚になりました。
 待っててね、最後の畑、新いいとこ畑。残る1枚も頑張ります。

(やよい)

 

P6200786
〈畑の中で、ヒバリの卵を見つけました〉
P6200052
〈夕方には、池上ブドウ畑のオーロラブラックや、古畑のシャインマスカットに、二度目のジベレリン処理を行いました。種無しブドウにするための大切な工程です〉

P6200056

P6200053
〈ブドウ畑の隣では、スモモの実が赤く色づいてきました〉