6月15日のなのはな
収穫されたニンニクを乾燥させて貯蔵性を良くするため、ニンニクを吊す作業を大人数で行いました。
今年もニンニクが大豊作で、収穫されたニンニクは、コンテナに6割程度入れて、48杯分。会場の体育館横の軒下にニンニクを運び、まえちゃんが作業の説明をしてくれました。
まず、ニンニクを8株、交互になるように重ねて、スズランテープで縛ります。縛り方は結ぶのではなく、輪に通してぐっと絞り、ニンニクの束の間に紐をくぐらせる方法。この束を2束セットでつなげることで、吊しやすく、緩まないようになります。ポイントは、輪に通したときに力を入れて絞ること。ここをしっかりと絞ることが、しっかりと崩れない束になるかどうかの、要になるポイントでした。
4人組になってコンテナに取り付いて、ひたすらニンニクを束ねていきました。8本を交互に重ねて、きっちり束ねることは、少しコツがいりました。バラバラにならないように、できるだけキュッと重ねて、根元をしっかりと縛ります。ニンニクは基本的に大ぶりで、1玉の横幅が10センチくらいあり、とても立派でした。
みんなもニンニクの集結感と同じく、軒下に所狭しと集まって作業をしていました。大量にあったコンテナも、次々と空になって、手つかずのニンニクが減っていきました。
束ねられたものを、まえちゃんたちが回収して茎をカットし、軒下に設置されている竹に吊していってくれました。脚立の上で吊す子と、その子へコンテナから束を渡す子。2人での共同作業の光景が、暖かく感じられました。
最後には、3間にそれぞれ3列ずつ、ニンニクの束がずらりと吊されました。下から吊された様子を見ると、ニンニク神社、と呼びたくなるくらい圧巻で、神聖な雰囲気がありました。
体育館横で、西日に照らされながら、大人数でニンニクの貯蔵を進められたことが、嬉しかったです。
ニンニクの貯蔵後には、摘果コーンの皮むきもみんなで進めました。農産倉庫前で皮むきをしていると、台所からまりこちゃんが現れて、みんなにとびきりのサプライズが。
涼しげな色をしたマクワウリ・スムージー。蒸し暑い作業中、身体にも頭にも染み渡るおいしさでした。
(りんね)
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今、桃の木は満開後75日を過ぎた時期で、一番繊細な硬核期が明けるころです。硬核期は、桃の実の種が固まる時期で、この時期は特に、急に実の数を絞ったり、大量の水を与えたりしないように、注意します。硬核期の間、みんなと一緒に、ブルーシート敷きをしたり、袋掛けを進めました。硬核期が明けて、桃の木が一仕事を終えたので、私達もほっと一安心しました。
一番収穫が早い、『はなよめ』という品種は、もう袋が張り始めていました。袋の掛かっていない実を見ると、テニスボールぐらいの大きさをしていて、色も黄緑色から白っぽい色へと大変身をしていました。お尻のほうは、ポッと紅を差したようにピンク色に色づいていて、あかちゃんのほっぺたのようでとても可愛いなあと思ったし、もう収穫する実にとてもよく似ていて、原形を形作っていることにとても驚きました。
修正摘果をして、木には、袋を掛けた実だけを残します。摘果した実は、コンテナに集めて、美味しいものへ変身します。
今日は、摘果桃の加工を進めました。摘果桃と言えど、とても甘い香りが漂ってきました。
河上さんに教えていただきながら、洗って、皮を剥いて、くし形にカットしました。一つの実の中でも、果肉の硬さが違って、へたに近い部分はまだ青白く、包丁を入れてもシャリシャリしたような感触で、下のほうにいけばいくほど、柔らかくなっていきました。手で握ると形が付いてしまうのではないか、と思うほどで、剥くそばからジューシーな果汁が溢れてきました。
ビタミンC水に浸すと果肉が変色しないことを河上さんに教えていただいて、ほんの少しの工夫だけで、こんなにも変わるのだと驚きました。
部屋いっぱいに桃のフルーティな夏の香りが充満し、その中でみんなとテーブルを囲んで作業した時間がとても楽しかったです。ザルいっぱいにあった桃の実も、大人数で取り掛かるとあっという間に感じました。
下準備が整ったところで、次はいよいよコンポートを炊く工程に入ります。みんなと剥いた桃の実も、大きな鍋一つ分に収まりました。クリーム色の桃の果肉が鍋に入って、その上に均等になるように砂糖をまぶします。白いキラキラした雪をかぶっているようで、その光景がとても綺麗でした。
火を点けると、鍋いっぱいに見えた砂糖も、かさをみるみる内に減らして、一瞬のうちに透明になり、溶けていきました。それが魔法のようだったし、砂糖水で桃の実がコーティングされて、ツヤツヤ輝いて見えました。
実が踊らない程度に、沸々した火加減を保ちます。へらで混ぜるときも、お玉でアクを取るときも、繊細に、慎重に手を入れないといけないことを河上さんが話してくださりました。ほんの少しした心掛けで、実が煮崩れなくて、綺麗に炊くことができたり、美味しくなるのだなあと思って、気持ちを込めて作りたいなと思いました。
沸騰してくる頃になると、アクがどんどん出てきました。これが桃の渋みなのだなあと思って、甘くなれ、美味しくなれ、と思って、根気強くアクを取りました。アクが抜けて、実が透明になったころに火から上げて、完成です。
クリーム色だった桃の実は少し色が濃くなって、飴色のシロップの中でつやつや光っていて、とても美味しそうにできあがりました。皮むき、カットをしたみんなの愛情がギュッと詰まって、すごく嬉しい気持ちになったし、冷めて味が馴染んだ頃に、みんなで美味しく頂ける日がとても楽しみだなあと思いました。
(りな)