6月13日(火)「復活の“秋ジャガイモ”に拍手と感謝を & 今季の支柱立てが完了。ゴーヤの植え付けへ向けて」

6月13日のなのはな

 それは今から半年以上も前のこと。
「秋ジャガイモの芽が全く出ません!」

 昨年の8月末に梅林奥、奥々畑の2枚に植え付けた秋ジャガイモの出島。種芋を植え付けてから、1か月経っても、2か月経っても、一向に芽が出てこず、「もうダメだ」と諦められて、みんなからの関心もなくなっていきました。

 いつまで経っても発芽の兆しを見せないジャガイモ。楽しみにしていたジャガイモ掘りもできずじまいで、残念ながら、秋ジャガイモは失敗だった。誰もがそう思い、諦められ、忘れかけられた秋ジャガイモたち……。

 秋は過ぎ、厳しい冬がやって来て、寒さを耐えた先に、芽吹きの季節の春がやって来ました。
 梅の花が咲いてきたよ、あれ、あれれ! 3月の中旬。なんと、なんと、半年越しに秋ジャガイモの芽がぞろっと出始めたのです! なのはなに衝撃のニュースが流れました。

 秋ジャガは芽が出てからは、半年間も土の中で溜めに溜めたパワーを発揮するかのように、めざましい成長を見せてくれました。芽の成長がどの畝もびしっと揃い、青々とした柔らかく旺盛な葉が勢いよく茂りました。

 

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 ジャガイモの担当になり、畑に足を運ぶごとに元気な生命力を見せてくれるジャガイモたち。一度は諦めかけられたのに、みんなを良い意味で裏切るように、「どうだ」と言わんばかりに挽回の姿を見せる秋ジャガイモを見ていると、愛おしさを感じるようになりました。そして、ジャガイモが頑張っている姿にわたし自身も励ましてもらっているように感じました。

「絶対にこの秋ジャガを大豊作にさせて、みんなを驚かせたい!」
 担当チームのなかで目指す目標が定まりました。4月の初旬には遅霜が降りましたが、霜予報が下りるたびに霜対策用にビニールかけをして、ようやく出てくれた大切な幼い芽を守るために走りました。霜対策は成功し、無事に芽は守られました。

 その後、1回目の追肥と土寄せを行いました。
 ジャガイモは土を寄せただけ、その土の下に芋がたくさんなるので、芽の先端が2~3センチ見えるくらいまでたっぷりと土を寄せてあげました。春ジャガイモを植え付けたジャガイモ畑は他に5枚ありましたが、担当者としては、やっぱり梅林畑の秋ジャガイモが1番思い入れが強く、どの畑よりも梅林畑のジャガイモの土寄せは特にたっぷりと土を寄せてあげ、高いかまぼこ型の畝ができあがりました。

 

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〈4月の芽かきと土寄せ作業〉

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 5月初旬。いよいよ蕾が膨らみ始めました。花が咲く前に2回目の追肥と土寄せをするのがベストタイミングで、良い時期に手入れを進めていくことができました。

 2回の追肥と土寄せ後は、収穫まで草取りを徹底して行いました。前年度の反省で、芋の肥大より雑草の勢いが強く、小さな芋ばかりになってしまったためです。今回は大きな芋にしたいと、雑草が栄養を吸収してしまう前に徹底して草を取り除きました。

 5月30日。いよいよ葉が黄色く枯れてきました。収穫の目安です。わさわさと茂っていた葉が萎むように枯れてきて、軽く掘ってみると、茎の下でしっかり芋がなっているのが見えました。
 6月に入って、梅雨入りをしてから、なかなか収穫のタイミングが掴めずにいましたが、昨日、試し掘りをしてみたところ、理想的なサイズの芋がたくさん出てきて、雨間のワンチャンスを活かして、長い間、待ちに待った収穫を翌日に実行することを決定しました。

 昨晩から今朝にかけて、やっとジャガイモに出会える喜びと、収量はどうだろうかという緊張感の2つの気持ちがありました。でもやっぱり嬉しさの方が勝り、作物を育てた先に待つ収穫は言葉に言い表せない喜びがあると思いました。

 

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 梅林奥と奥々畑の土質はとてもさらさらとしています。スコップを差すと、軽い力でぐっと奥まで入り込みました。ペアの子と、「せーの」で持ち上げると、ごろごろとジャガイモが現れました。

 1株に大小サイズのものが10~15個は付いているでしょうか。大半が握りこぶし大で、なかには握りこぶしよりも一回り大きなものもありました。一口サイズで食べられそうなミニジャガイモもありましたが、全体的によく肥えた大きな芋が掘れました。

 

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 芋掘りは収穫のなかでもプチイベントのように行われますが、今回は畑が2枚だけだったこともあり、少人数での芋掘りになりました。3人トリオで2人がスコップで芋を掘り上げ、1人が回収するという流れでやってみたり、7人全員でチームになり、2人が掘り上げ、2人が土から芋をすべて出し、残りの3人がコンテナに随時回収をしていくという流れでやったりと、1番効率よく、手早く確実にできるやり方をみんなで考えながら進めていきました。

 

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 だんだんとみんなの息が合っていくと、「せーの」の声が揃って、一発で芋が掘れて、その瞬間に周りに取り付くみんなの手が勢いよく伸びて、ジャガイモを奪い合うように手早く勢いよく、芋が回収されていきました。みんなで一つの生き物になっているようで、自分の力も倍に発揮できるように身体が動きました。

 2枚の畑をすべて掘り上げてみると、予想を超えて、全33コンテナあり、総量にすると約660キロ以上もの収量がありました! どのコンテナも大サイズのものがゴロゴロと積み重なっていて、その白さと艶々とした肌感が、今すぐに調理して食べたいと思うほど美味しそうに見えました。

 

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 最後の回収はみんなで重たいコンテナをバケツリレーで軽トラまで運搬しました。畑から軽トラまでの道のりは距離がありましたが、ずっしりと重たいコンテナの重さが嬉しくて、みんなと力を合わせて掘り上げたジャガイモを、みんなで、「はいっ」「はいっ」と言いながらバケツリレーできるのも、また嬉しさがこみ上げてきました。

 無事、体育館に運ばれた秋ジャガイモの山を見て、ここまで一緒にジャガイモを担当してきたやよいちゃんと顔を見合わせて、「やったね」と喜びを分かち合いました。掘られたジャガイモをみて、収穫には立ち会えなかったみんなも、「すごいね」「大きい!」とジャガイモを見てびっくりしてくれました。そして、誰もが同じくらいに秋ジャガイモが収穫できたことを喜んでくれていることが伝わってきました。

 

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 半年越しの挽回で、希望の生育を見せてくれた秋ジャガイモたちに、「ありがとう」と思いました。ここまで長く長くかかったけれど、わたしたちの期待を遙かに上回る収量とサイズに育った秋ジャガに大きな拍手を送ります。秋ジャガイモ、ありがとう! そして、まだまだ残す春ジャガイモの収穫はみんなでやりたいです!

(るりこ)

 

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 今季最後となる支柱立て。ゴーヤの定植に備え、支柱を立てました。
 先日、みんなと竹取りをしたばかりのまだ新しい竹を運び、あらかじめ立てていた縦竹に横竹をつけます。

 午後は曇り空でしたが、風が吹いて気持ちよく、支柱立てにはぴったりといえる天気でした。
 大人数のみんなが来てくれて、どの工程をやっても、スムーズにどんどん進んでいく感じがしてうれしかったです。

 

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 畑につくとさっそく、支柱立てに入ります。まずは、縦竹の一番上と中間に、上下2本の横竹を渡します。上段を取り付けるときは、縦竹の一番低いものにあわせ、2人1組で竹の端を結わえていくというスタイル。竹が横一直線になるように、お互いに声をかけあって、一番よいかたちで結んでいきます。

 縦竹だけだと心許なかった支柱も、横竹がつくことによって、より頑丈になりました。
 さらに、スズランテープで結ぶときに力をこめて、固定した竹がびくともしないようにして、倒れるのを防ぎます。
 これからの台風にも耐えられるように、ゴーヤがつるをはって実をつけても倒れないように、しっかりと固定しました。

 

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 続いて中段の横竹付け。上段と地面とのちょうど中間になるというのがポイントだと、以前キュウリの支柱立ての時、お父さんが教えてくださいました。
 そのことを思い出し、中段は足長、寸胴にならずに上下均等になるよう、ペアの人の高さを見て「あと1センチ下」と声をかけて調整しました。
 そうすることで、遠くからみてだいたい中間に竹がきているかというのがよくわかってよかったです。

 

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〈畦でマクワウリスムージーを飲む休憩時間〉

 

 途中、雷がゴロゴロとなっていましたが、雨がもってくれて、無事横竹をつけるところまでが完了しました。
 また、ここにネットを張って、残すは定植です。
 ゴーヤがいまかいまかと、定植を待っているので、はやく植えられたらいいなと思います。
 ゴーヤが植わる滝川横には、この夏ピーマンとゴーヤの畑になるので、手入れや収穫がとても楽しみです。

(さき)

 

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〈中庭の一角にある紫陽花(ダンスパーティー)の花が咲いています〉

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