6月3日
●お父さんが居てくれる田んぼ
雨が上がって、気持ち良く晴れていました。
絹さやの収穫をしたとき、絹さやの薄いさやが、日差しで透けていました。人間でいうと血管のような模様が浮かび上がっていて、薄緑色がきれいでした。
午後に、お父さんの田植えの応援に行くことができました。
田植え機が、ひたすら『カッカッカッカッ…』と音を刻んでいて、その爪の動きは、動物のようで可愛いかったです。お父さんの座る運転席のそばには、予備の稲の苗があって、サイドテーブルのようなものに置かれているのも、面白かったです。
お父さんが、後方やトレーの苗を確認しながら、真っ直ぐに田植え機を走らせていました。思っていたよりも運転のスピードは速いし、休まる時間はないのだろうということが伝わるような、真剣な空気が伝わってきました。
けれど、お父さんは、わたしたちの方へ近づいてくると、ニッと白い歯を見せて、笑顔で手を振ってくださいました。
お父さんの楽しそうでうれしそうな笑顔に、わたしたちもすごくうれしくなりました。
機械をなんでも乗りこなしているお父さんが、いつも格好良いです。
乱反射してきらきら光る田んぼの水、風でゆらゆら波打つ水面を見ていると、大きくて広い、海を想像させました。
ああ、みんなでここに居られてうれしい。これからの夏、海にも行きたい……。
なんて、未来に夢をふくらませてしまうような、心地よくて癒される時間でした。
明日は、わたしたちの番で、手植えをします。
みんなで田んぼに足を浸けて、今まで育ててきた稲の苗に触れて、見送ることができるのが、楽しみです。