
6月2日のなのはな
あゆちゃんから発表された、父の日コンサートのチーム。5月末のチーム発表から、普段の生活でも「父の日」という言葉が頻りにささやかれるようになりました。
それぞれが心待ちにしていた父の日コンサートの準備が、いよいよ始まりました。
一人ひとりがやりたいことをシートに記入して、それを元に、同じようなことをやりたい子を集めて、チームが組まれていました。
ざっくりとしたイメージだったけれど、あゆちゃんが、「このチームはこんなイメージ」と伝えてくれた内容は、何でもありで、多様性に富んでいました。
弾き語りから、アンサンブル、ピアノの連弾、バンド演奏、奇抜なダンスに、ミュージカルに、ボディパーカッションに、タヒチアンダンスに、ゴスペル……??
一体どうなってしまうのだろう、と思ってしまいました。けれど、お父さんに喜んでもらいたい、ウィンターコンサートに繋がるものにしたい、という思いは同じ。自分たちの好きな分野で思い切り楽しんで、演奏を作っていきます。
私は、ゆりかちゃんリーダーの、バンド演奏を行うチームです。
昨夜ゆりかちゃんが、いつかお母さんが車の中で聴かせてくれたという曲を、みんなに聴かせてくれました。
雨に打たれて、叫んでいるような。
綺麗と言うよりも、泥臭くて、生きることに正面からぶつかっていくような曲でした。聴いていると、内側から力が湧いてくるような、前向きな気持ちになっていきました。
今日は、チームのメンバーでどのパートを担当するかを決めました。
ボーカル、キーボード、シンセサイザー、エレキギター、ベース、ドラム。4つのコードの繰り返しの中で、それぞれが曲を支え、変化や華やかさを加える役割があります。
私は、ベースを担当することになりました。ベースを弾くのは初めてで、嬉しいなあと思いました。曲を支える低音になるため、ちゃんと演奏ができるように、頑張りたいです。
この曲は今日、さとみちゃんが楽譜を作ってくれました。ベースの楽譜を渡してもらったとき、この曲のバンド演奏の一部になれるんだな、と実感して、とても嬉しくなりました。
また、メインで演奏する曲に加えて、前奏としてアコースティックギターの曲も、演奏させてもらえることになりました。
この曲は、実は以前からひそかに、いつか演奏してみたいなと思っていたもの。タイトルは、なのはなのお父さんと深い関係があり、お父さんに聴いてもらいたいな、とずっと思っていました。今回、父の日コンサートで、りなちゃんと一緒に演奏できることは、一つ夢が叶ったようで、とても嬉しいです。
この曲は、アコースティックギターのみで演奏します。リビングで譜読みをしながら、2人で練習を進めました。
真夏の黄昏時、広大な、とある野菜の畑。麦わら帽子をかぶったお父さんの背中が思い浮かぶような、哀愁あるメロディです。
りなちゃんは初めて聴いて、譜読みする曲でしたが、半日でほぼ譜読みができていて、すごいなと思いました。「すごく楽しい」と言って、一緒に意欲的に練習してくれたことが、とても嬉しかったです。
ゆりかちゃんチームで演奏する2曲は、どちらもお父さんに重なるものです。これからチームで練習に励み、コンサートにも繋げていく心意気で、お父さんに喜んでもらえるような演奏にしていきたいと思いました。
(りんね)
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いつかな? まだかな? 作業が忙しくて、もう合間の時間にしてください、ということになってしまうのでは?
父の日のチーム発表が行われてから、まだ練習時間がないよぉ、6月に入ってあっという間に本番へ。その前に練習したい。しないとピンチ。
ずっと、ずっと、父の日のための練習が日中に出来る日を待ちに待っていました。私は、まえちゃんチームに入らせてもらっているのですが、このチームと言えば……今までやったことのないようなダンス、と噂の。
台風の影響で外は大雨。そんな日こそ大チャンス! 父の日の会の練習が、いよいよ行われました。

半日たっぷりと使って練習をしました。1日目はダンスの解読から……私達は2曲を踊ります。2曲目のダンスはまえちゃんが。オープニングの、独独な動きの溢れるとある曲を私たちが、解読していくことになりました。
体育館へレッツゴー! 見本である動画を0.5倍速にして一つひとつ、みんなで、初めは見よう見まねで動いてみました。しかし、独特過ぎる……今までこんな動きをしたことは一度もない。ただただ面白そうで、見た感じ簡単そうに見えるのに難しい。ただ面白いだけではなくて、踊っていると癖になるような独独な動きが満載。
だけれど、手と足の動きやステップが複雑で、みんなでヒーヒー……何回も繰り返し繰り返し、みんなと確認しあいながら、一つずつ身体に動きを入れていきました。
今日の目標は全体の半分までを解読すること。半分までを、ある程度踊れるようにしていきました。
決めポーズはしっかりと! 前では、ゆりちゃんが見てくれていたのですが、終始ゆりちゃんの脳内は、「……」というふうになっていたに違いありません。想像以上に強烈な動きであったのか、いつもニコニコ可愛い笑顔のゆりちゃんからは、見たことがない表情を浮かべていました。
びっくりさせてしまったみたい。
そんなこんなで半分OK。0.5倍速から普通の速さにして踊ってみたら。何がなんだか分からない。想像の何倍も速くてびっくり。
もっと身体に入れて、速さに慣れないと……オープニング曲なのに汗がもうだくだく。だけど、今日は、オープニングだけでは終わらないよっ!
私たちが独特ダンスを解読している間に、同じ空間で、まえちゃんが私たちと対照的なかっこいいダンスを踊っていました。
見ているだけで一緒に乗りたくなるようなリズミカルなダンスで、これをこれから練習できるかと思うと、胸が弾みました。
鏡を前に並べて、みんな横一列に並んで、まえちゃんによる振り入れ、レッツスタート!
このダンスは、常に足のステップが入っています。ボクシングの足が少し思い浮かぶ動きです。
このダンスは、片足はその場から動かさないで、もう片方をちょっと前後にテンポよく動かす。腰を入れて、抜いて、入れて、抜いて。決めて、リラックス、決めて。
まえちゃんが、かっこよく見えるコツを細かく教えてくれました。
初めはカウントで、足ができたら、手の動き、そして両方。曲で合わせながら、順々にレベルアップして行きました。
まえちゃんが全体を見て、誰もが分かるようになり、できるようになってから次に進む、というように、丁寧に、みんなが楽しめるように練習をしてくれました。
シャキーン! パチンっ! という決めポーズや、噂の「四股を踏むような動き」も出てきました。
ステップを踏みながら、カチッとポーズを決めていくこのダンスが、楽しくて楽しくて。
私は、今まで踊ったダンスの中で一番好きだなと感じました。
心も身体も元気になるような、何があってもこのダンスを踊ったら元気があふれ出て来そうなダンス。
今までにない動きがたくさんありますが、かっこよくて大好きになりました。
途中から、仕事を終えたふみちゃんや、勉強を終えたえみちゃんが練習に来てくれて、段々メンバーが集まってきたことも、とても嬉しかったです。終わった後はもう汗だく、雨に打たれたみたい……踊ってスッキリー!
今夜は、日中にいなかったお仕事組さんと練習をして、これからもみんなと父の日へ向けて練習していけることが、とても楽しみだし、頑張りたいです。
(ももか)