6月1日(木)「稲の苗、旅立ちのとき。諏訪神社手前上田んぼへ & 版画教室 刷って彫って、近づいていく」

6月1日のなのはな

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 田植えが始まりました。
 永禮さんが来て下さって、田植え1枚目となる諏訪手前上田んぼの機械植えを進めてくださいました。

 朝食のときに、あゆちゃんが、「稲の苗の旅立ちの日だね」と話してくれる言葉が心に残りました。
 5月の7日に、まえちゃんやお仕事組のよしえちゃん、まことちゃん、なるちゃんと種籾の塩水選を行いました。その後も、温湯消毒をし、浸種以降は、芽出しのために時間を決めて交代で入れ替えをした時間。芽が出ているのが見えて喜びを共有したときも印象的です。みんなで播種をして、朝夕水やりをしてきました。
 そうやってみんなでみてきた稲の苗の旅立ちなんだなと思うと、嬉しく感じました。

 

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 朝食前には、まえちゃんとお仕事組のメンバーが、出勤前に苗運びの準備を進めてくれていました。その苗たちをまえちゃんと諏訪手前上に運んでいると、ゆりかちゃんも田んぼの水を見に来てくれていて、一緒に畦にバケツリレーで苗を置いていきました。準備をしていると、始まるんだなと緊張してきました。

 永禮さんが、これまで諏訪神社方面の田んぼの代かきを進めてくれていました。今朝も朝から来て下さって、田植機に乗り換えて田んぼへ向かう永禮さんの姿。いつも、ありがたいと感じます。

 

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 午前9時頃に始まった田植えも、約1時間ほどで諏訪手前上田んぼを終えました。早かったなと感じました。
 苗の補充のため、永禮さんに稲のトレーをお渡しするたびに笑顔で応えてくださり、嬉しく、そしてまた颯爽と進んでいく永禮さんの田植機が快調に進んでいく姿が気持ちよかったです。
「カチャカチャ……」と進んでいく田植機が軽快で、その音も、田植えの音だなと嬉しく感じました。
 まずは1枚目の田植えが順調に進んで、よかったなと思います。

 

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 今日から始まった田植えですが、明日は雨でお休み。週末には、家族みんなでの手植えも待ってます。
 これから稲の苗が次々と旅立てることが嬉しいなと感じます。

(どれみ)

 

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〈光田んぼや石生西田んぼなどの水面に映って進むのは、お父さんと須原さんのトラクター。今日ですべての代掻きが完了しました!〉
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〈みんなはキュウリの追肥や、苗にやってくるアザミウマ退治、小豆の選別などを進めました〉

 

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 現在、『古吉野百景』を題材に版画の制作を進めている版画教室。
 私は、彫った板を使って先週に版画を刷ってみて、刷った作品をじっくり見て、その上で手直ししたい箇所を彫り、そしてまた刷りという作業を繰り返し、納得のいく作品に仕上げるには、本当に時間を要することを感じました。

 藤井先生が、刷ってみた作品を逆さにして見ていると、また違った見え方がすることや、四分割して見てみるのも良いと教えて下さいました。パッと見た時の印象と、1週間経って見た時の印象も違う。見れば見るほど、気になってしまうところが出てきてしまいます。

 

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 刷ってみて分かることがあるので、途中経過でも一度刷ってみて、その作品を見て、どうしたらもっと良くなるかを見出し、手を入れます。

 『刷り』の工程は、絵の具を墨でのばして使っているのですが、私は絵の具の青色を使っています。青と墨の黒を混ぜることで、うっすらと黒の中に青が浮き立ち、味わいが出るように感じて、気に入っています。この絵の具の配合の比率や水分量、バレンの使い方や力の入れ具合。わざとバレンの跡をつけることもできたり、指で圧して黒くするやり方もあることを藤井先生が教えて下さり、版画の奥深さを感じます。1枚1枚同じものはなく、全て違ったふうに出来上がります。

 

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 私は、この地域を流れる滝川の、小さな滝の風景を版画にしています。今日は、今までずっと気になっていた、刷った作品に縦の皺ができてしまうのを、横の皺にできたら水面の様になるのではないか、と思い、バレンの当て方を変えてみると、見事縦の皺がなくなり、良い感じに水面と同化できることを知り、もっともっと良くできるなと思うので、また来週、手を入れて、見る人の心に響くような作品を目指していきたいです。

 とても奥が深く、難しさもあるけれど、だからこそとても面白く、楽しいです。
 版画教室のメンバーは、着々と『刷り』の工程に入り、完成に近づいています。

(ひろこ)