「最後の仕上げ」 みつき

5月3日

●最後の仕上げ

 山小屋キャンプとつつじ祭りの日が迫ってきました。みんなと最後の準備や、リハーサル練習ができて、うれしかったです。

 体育館で山小屋キャンプの準備をしていると、隣では、ライブの実行委員のみんなが飾り付けているのが見えました。
 木で作られたアーチを手作りの葉で飾ったり、サテン布やイルミネーションも使っていて、作業をしながらも、つい気になってしまいました。ちらちらとそちらを見るたびに、可愛いステージ背景になっていくのに、わたしも心が躍りました。

 わたしは吹き矢の実行委員なのですが、ついに、団体戦用の大きな的を完成させて、壁に取り付けることができました。
 大きな的は、段ボールを長く繋いだものを3段に重ね合わせて作られた、去年の実行委員さんが作ってくれたものを下地に使っています。その上に、葉や岩、ヤシの木や火山など……今回のテーマの恐竜に合わせて、恐竜が暮らしていた自然いっぱいな素材を貼り付けました。

 最後の仕上げは、お母さんが、「これを使ってみてほしいんだ」と渡してくださった、ボール紙で出来た筒です。のんちゃんやさくらちゃんがカットしてくれて、的の四辺にはめて囲んでみると、見た目がガラリと変わりました。
 大きな的はまるで額縁に入った作品のようになって、ますます恐竜の世界観が、そこに映されているようでした。

 そんな大きな的は、かなりの重さがあって、持ち上げるのも大変だったけれど、ゆずちゃんとさやちゃんと、粘り強く向かい続けました。
「ここが少し曲がっているね」「もう少し吊ったほうが良いね」
 と、細部まで見合って、声をかけ合って、綺麗に取り付けることができました。
 まっすぐに取り付けられた的は、見ていると、とても気持ちが良かったです。
 当日、吹き矢のとき、みんなが真剣に、狙って目がけて吹く的になるのだと思うと、満足できる仕上がりまで持って行けたことが、うれしかったです。
 的は準備オーケー。あとは、本番の日にみんなに楽しんでもらえるように、実行委員のわたしたちがエンターテイナーになって、頑張りたいです!

 夕方からは、つつじ祭りのリハーサルをしました。
 前回のリハーサルでは「気持ちを強く出すこと」を教えていただいたのですが、お父さんやあゆちゃんから、「前よりも良くなったね。みんなの気持ちが広く明るく伝わってきた」と感想をもらえたことが、うれしかったです。

 けれど、またそこからの課題もできて、「近づきがたいような、尖った表現がほしい」と教えていただきました。『ビューティフル・ピープル』などでは特にそうだけれど、「ただ笑顔で踊っている女の子」になるではなくて、「誰もが優しく生きられる、新しい価値観や世界を作るという意志を持った、なのはなの子」になることが大事だなあと感じました。
 もう一度、自分がどういった気持ちを伝えたいのか振り返って、その気持ちを満たしてから踊りたいです。

 あと、集合で、ふみちゃんから「気持ち」で踊りが変わったことを、聞かせてもらいました。
 踊るときは、今の自分がどうであっても関係なく、惜しみなく、自分から離れてしまっていいのだと感じました。
 みんなと、思いきり「気持ち」で踊りたいです。

 明日も本番、明日もショーだと思って、みんなと演じてその場に居たいです。
 おやすみなさい。