
4月20日のなのはな
手始めに、長細い雌しべの形をしたマリーゴールドの種。続いて、ジニアの2ミリ程の平たい種。そして、カスミソウの1ミリ程の粒の種。今回、初めての鶏頭は、どんな種かドキドキしながら開封しました。カスミソウに劣らない、1ミリ程の黒い光沢のある種でした。淡いピンク色の花穂の写真が付いた、夢の詰まった種袋と、小さな種を、3人でひとしきり見つめました。
花壇のマリーゴールド、ジニア、切り花のカスミソウ、鶏頭の種蒔きをしました。これらを1粒ずつセルトレーに撒いていきました。ジニア、カスミソウ、鶏頭はピンセットでもつまめない程で、土の付いたピンセットの先に、表面張力で付いてくるのを蒔くのはミクロの世界でした。
1、2ミリの土を軽く覆土するとき、発芽しますように、と願いを込めました。3人で落ち着いた気持ちで、1粒ずつ丁寧に種蒔きができたことが嬉しかったです。
近くではピーマン、ナス、マクワウリの種蒔きをしているせいこちゃん、まりのちゃんがいました。なのはなの演奏曲を流しながらロッキンベジタブル(ロック音楽を聴かせて育てる野菜)にしていたので、一緒にその曲を漏れ聴きながら、園芸もロッキンフラワーになりそうです。
今回、なのはなで初めて育てることになったのが鶏頭です。ノゲイトウという種類で、鶏頭らしいトサカ系ではなく、ロウソクの炎のような淡いピンク色の花穂が付くタイプです。上手く育って、みんなで切り花が楽しめたら良いな、と思います。
72穴トレーで14トレー分の種蒔きをしました。吉畑手前ハウスのラックに収め、夜間に閉じるビニールも準備しました。これからしばらく気温が下がる予報なので、気をつけて見ていきたいです。
(さとみ)
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昨日の雨が嘘のように、すっきり晴れた今日は絶好の草取り日和。
朝からあゆちゃんが、
「午後はホウレンソウや玉ねぎの草取り、草刈りなど細々した作業を進めようと思っています」
と話してくれていて、わたしは朝も昼も、洗い物の時間に、
「玉ねぎとホウレンソウ、両方草取りしたい!」
と、しきりにせいこちゃんに話していたので、午後の時間、ほうれん草と玉ねぎの草取りの作業が別々ではなく、セットで呼ばれていた時は、踊りだしたいくらい嬉しかったです。

まなかちゃんを中心に6人で草取りをして、ひろこちゃんは夕の子畑と、夕の子東畑の草刈りをしてくれました。
まずは玉ねぎの植わっている夕の子畑へ。
まなかちゃんが、マルチシートの際の草取りは、マルチを破らないよう気をつけながら三角ホーを使い、マルチの穴の草は手で取っていくと早かったことを伝えてくれて、畝間1本に3人ずつ入りながら、最初にマルチの際の草を取って行きました。
ものすごいスピードで、まなかちゃんがずんずん進んでいき、
(そうか、そのくらいの質とスピードで良いのか)
と思い、わたしはペースアップ。
みんなで1スパンを4分で終えていき、あまりの速さにまなかちゃんが、
「みんな、速すぎるくらい速いので、掛け声は『はやーい』にしようと思います」
と言ってくれて、
「次の畝入りまーす」「はやーい」
という肯定感たっぷりの楽しいかけ声が飛び交う中で、瞬く間にマルチ際が綺麗になっていきました。
第1段階、マルチ際がスッキリしたところで、次は玉ねぎの首もとに、まるでファーのように生えている、マルチの穴の雑草を取っていきました。
これは玉ねぎの間を滑るように腕をくぐらせて、撫でるように草を取ると、とてもやり易かったです。それに、草も、生えているところとまったく生えていないところがあり、全体では量も少なく、草もとても抜きやすかったため、全員で1畝に入って片側ずつ終わらせていくと、あっという間に終わってしまいました。
まなかちゃんが2,3分おきにタイムコールをしてくれて、時間を意識しながら、みんなで明るい空気の中で、玉ねぎ畑を綺麗にすることができて嬉しかったです。
最後に、事前にまなかちゃんから連絡があった、「玉ねぎへの激励の言葉」を送りました。今年の玉ねぎの名前はつきちゃん命名の「たまお」。
まなかちゃん:「たまおー!」
みんな:「たまおー!」
まなかちゃん:「美味しい油淋鶏になるんだぞー!」
みんな:「美味しい油淋鶏になるんだぞー!」
このように復唱しながら1人ずつ激励の言葉を叫びました。
「べと病に負けるなー!」と応援したり、「みんなの愛情をいっぱい受けるんだぞー!」と温かい言葉をおくったり、野菜に心の中で声を掛けることはあるけれど、みんなの前で声に出して応援するのは初めてで、でも、これは自分も野菜も元気になるなぁと、まなかちゃんが作ってくれるハートフルな空間も、新鮮で印象的でした。
玉ねぎの草取りのあとは、ホウレンソウの草取り。
半分畑に着くと、まだ小さい本葉2枚の、小学生サイズの深緑のホウレンソウが、とても綺麗に育っていて、まだ小さいけれど、きっと良い収穫になるだろうなと思いました。
ホウレンソウの草取りは、玉ねぎのスピード感とは打って変わって、間違ってホウレンソウを抜かないように、慎重に、小さな雑草をコツコツ取っていきます。
わたしは、条間を中耕するようにして小さな雑草を取っていっていたのですが、向かいにいるももかちゃんと一緒に、「これはホウレンソウだよね」と間違って抜いてしまわないように、ドキッとしたときは確認して、「わたしはホウレンソウを守ります」と復唱して進めていきました。
まだ、ウサギの耳のように細長い双葉だけの赤ちゃんホウレンソウは、ともすれば雑草と見分けがつかないけれど、やはり小さいときから、雑草とは違う、力強い生命力が感じられて、自然の力の逞しさにパワーを貰いました。
わたしは小さい雑草を1本残らず根から綺麗に取る草取りが、何よりも一番好きで、自分が草取りした畝を振り返ると、雑草で緑だった畝が、茶色の中にホウレンソウが浮き出ている光景を見ると、気持ちがスカーっとします。
今日は特に、湿りすぎず乾きすぎずといった素晴らしい土のコンディションでの草取りで、とても楽しかったです。
草取りを進めていると、よしみちゃんとちさちゃんもヘルプに来てくれて、最後にはみんなで10分間、本気の草取りをしたのですが、10分間だと8人で1畝終えることができ、5畝の草取りを終えて、残り2畝というところまで進めることができました。
今日は最高の草取り日和で、みんなと思いっきり気持ちの良い草取りを堪能できて嬉しかったです。
(なつみ)

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いつもアコースティックギターや版画を教えてくださる藤井先生から、先日、フネいっぱいに水耕栽培をしているタラノキの枝をいただきました。ここ数日、そのタラノキの枝からタラの芽がたくさん伸びてきていて、今朝、タラの芽を収穫することができました。
タラノキの水耕栽培について少し調べてみると、このように水耕栽培することを「ふかし栽培」というそうで、剪定したタラノキの枝を短く切ったものを水につけて育てることで、たくさんタラの芽を収穫できるそうです。
朝食前、りなちゃんとしなこちゃんを誘って、タラの芽を念願の初収穫です。タラノキはトゲがあるため、軍手をして収穫しました。葉が開く直前くらいのものが収穫できるベストなタラの芽だそうで、りなちゃんととしなこちゃんと一緒にとれそうなものを収穫していきました。
手でタラの芽をポキッととる感覚がやみつきになりそうで、とても楽しかったなと思います。とったタラの芽を香ってみると、ほんのりと山菜特有の上品で良い香りがしました。枝の太さによって大小差はあったのですが、気がついたら想像以上にたくさんとれていて、しなこちゃんと一緒に数えてみると、56個ほど収穫できていました。
「みんな1つずつ食べられるね」
と3人で喜べたことが嬉しかったです。
収穫したタラの芽は河上さんが調理してくださり、夕食に天ぷらでいただきました。収穫しているときに、しなこちゃんが、
「タラの芽にも小さなトゲトゲがあるけれど、食べるとき痛くないのかな?」
と言っていて、私もその話を聞いて疑問に思ったのですが、夕食でタラの芽の天ぷらをいただくとトゲトゲ感は全くなく、上品な優しい味で、とても美味しかったなあと思います。
普段なかなか食べられないタラの芽を、こうしてみんなでいただくことができて、本当にありがたかったです。まだニョキニョキと伸びているものもたくさんあるので、また収穫できたら良いなと思います。
(よしみ)
