「朝日の暖かさ」 えみ

4月10日

*桃の霜対策
 昨日のことになってしまうのですが、一昨日の夜から昨日の朝にかけて、何人かのみんなと桃の霜対策に行かせてもらいました。
 一昨日は日中は暖かかったけれど、夕方になるにつれて冷たい風が吹いてきていて、久しぶりにすごく冷え込んでいたなと思います。
 今回は、あんなちゃんチームとあゆちゃんチームの二手に分かれて畑をまわって、夜中の中で気温の低くなる2時ごろから、太陽の上る5時半過ぎまで一斗缶の火が消えないようにし続けるのが私たちのミッションでした。

 私は、あんなちゃんチームでななほちゃん、あけみちゃん、さくらちゃん、ちさとちゃん、おとちゃんと一緒に、最初はあゆちゃんチームとも開墾26aと17aを行き、次に新桃畑、池上桃畑、奥桃畑、古畑の順に回っていきました。
 台所前のドアから外に出ると、南の空に満月近い月が昇っていて、夜のはずなのに外がとても明るく感じたなと思います。

 みんなで2時に玄関下に集合した時、もうすでに畑はマイナス3℃になっていることをあんなちゃんが話してくれました。なるべく早く、点火したいことをあんなちゃんが伝えてくれて、みんなと駆け足で車に乗って開墾26aに向かいました。
 最初に、あんなちゃんが点火の仕方や2巡目からのかき混ぜ方をみんなに教えてくれて、その後からみんなで畑の中に散って一斗缶の着火剤に次々と火をつけていきました。

 12人いたので、開墾26a全面の缶に火がつくのは一瞬でした。そのまま開墾17aに行き、あゆちゃんチームとあんなちゃんチームでそれぞれのルートに分かれました。
 車の中から点火された畑の方を見ると、一本一本の桃の木の周りを木を守る神様が囲んでいるようで、とても綺麗な光景だったなと思います。

 2巡目からは、火が途切れないように、酸素を入れるようにそれぞれの缶の中の燃焼資材をかき混ぜていったり、1度灯油を足して燃えやすくなるようにしていきました。少し火が弱まっていても、かき混ぜることによって一気に火の勢いが強くなるのがすごかったなと思います。

 桃の木を守る、という使命に向かって同じチームのみんなと気持ちが揃っているのを感じて、みんなの中で動いている時間がとても楽しかったです。
 2巡、3巡、とするたびに、かなり霜もきつくなってきていて、地面を踏むたびにシャリシャリという音がしたり、草が凍ってきらきら光っていたのもとても綺麗だったなと思います。
 5時過ぎになると、急に空が明るくなってきて、上手に言葉で表現できないのですが真っ暗だったところから徐々に空の色が変わっていく光景が特別なものに感じました。

 ちょうど7巡した頃に日の出間近になり、あゆちゃんチームと石生桃畑で合流して、みんなと朝日を見ました。
 東の空から太陽の頭が見えてきたと思ったら、早送りを見ているみたいに思っていた以上のスピードで日が昇ってきてびっくりしました。太陽が毎日昇り降りしているのは当たり前のはずなのに、霜対策をやり切った後にみんなと見た朝日は、その暖かさを身に染みて感じたなと思います。
 みんなとの霜対策が幸せな時間だったし、これで桃が守られてくれていたらいいなと思います。

 今日は、あゆみちゃんのお誕生日でした。
 あゆみちゃんが毎日たけちゃんとたいちゃんを連れて古吉野なのはなに来てくれることが本当に嬉しくて、あゆみちゃんがたけちゃんたいちゃんを接している姿からたくさんのことを教えてもらったり、自分まで幸せな気持ちをたくさんもらっているなと思います。
 優しさの中に、強さをいつも持っているあゆみちゃんのことを尊敬していて大好きです。
 
 まだ書きたいことはあるのですが、消灯なのでここまでにします。
 読んでくださりありがとうござました。