
2月8日のなのはな
午後のはじめ、成人式ムービーの鑑賞会がありました。
なつみちゃんと私が、ムービーが見やすいよう、テレビの前の特等席に座らせてもらいました。なつみちゃんと、「緊張するね」と言いながら、みんなが作ってくれたムービーを見られることが楽しみでした。
今回、成人式の4日前から、かにちゃんはじめ撮影班のチームのみんなが、何を撮るか案を出すところから、背景、照明、衣装、メイクと、私たちが綺麗に写るように考えてくれました。
なつみちゃんがシックなのワンピースを着てトランペットを持った撮影では、レフ版の銀マットを持つひろこちゃんが、金のトランペットに間近で写り込んでしまったというくらい、撮影班のみんなが、より良い写真のために心を尽くしてくれる、温かい空気でした。
ムービーの中に登場したのは、何千枚も撮ってくれた中の厳選された写真でした。その1枚から、撮影のときに話していたこと、見に来てくれた人の笑顔、引き締まった気持ちを思い出しました。
みんなが3チームに分かれて撮った、お祝いムービーもはじめて見ました。
なるちゃんやゆりかちゃんたちのチームのムービーでは、ダンスに合わせて、カゴの中から取り出した風船を、次々に受け渡していくと、風船1つずつに文字が書かれてあり、「なつみちゃん(さくらちゃん)成人おめでとう」と文字を作ってくれていたり、“なつみちゃんと言えば”、“さくらちゃんと言えば”というものを挙げてくれていて、その言葉と一人ひとりの笑顔がとても嬉しかったです。
せいこちゃんたちのチームは、「お祝いコンテスト」という寸劇に、様々な形で「おめでとう」を言う人々が登場したのですが、コンテストではその方たち全員が優勝して、私も全員優勝だと思いました。せいこちゃんがするキャスター役から、面白かったです。
さきちゃんたちのチームは、“逆再生”のテクニックを使ったムービーでした。
撮影期間中、リビングにいると、リビングの扉が勢いよく開き、10人ほどの、白デコチューに仮面姿の子たちと、ギブソン衣装のりゅうさんが入ってきて、「誰でしょう」と言いました。その場にいたみんなと、唐突な問いに笑いながら、仮面をつけた同じ姿のみんなの名前を、背丈や雰囲気から当てていったことがありました。ムービーの中で、白デコチュー仮面のみんながステージに後ろ向きに飛び乗って(逆再生)、ポーズをとり、成人おめでとうの文字を作ってくれて、このときのだったんだ! と思いました。
なつみちゃんのムービーでは、地面から手の中へ浮かび上がっていった本に「読・書・家」と記してあり、それを本棚へ入れていく、という逆再生があり、私のムービーでは、バラバラになっているビスが「誠実」の文字になっていく逆再生などがありました。
みんなからの、面白くて心のこもったムービーがとても嬉しかったです。

式当日に、お父さんが、大人としての気持ちのあり方を話してくださいました。
より人を生かす、みんなを生かすための自分として役割を演じていき、自分のためではなく、まだ見ぬ誰かのためになること、みんなのためになることに喜びを感じられることが大人であると教えてくださいました。
改めて、大人としての自覚を持ちたいと思いました。
ムービーで、毎年、お父さんお母さんが成人の子に向けて、お祝いの言葉をくださいます。ムービーの中のお父さんお母さんの目線は、なつみちゃんのムービーではなつみちゃん、私のムービーでは私にまっすぐに向けられていて、ムービーの中のお父さんお母さんと目が合っているようでした。ムービーを撮っているときの、なつみちゃんや私ではなく、いつ見たとしても、そのときのなつみちゃんや私と目が合うような、強く温かいメッセージでした。

写真1枚1枚が、みんなで作り上げたもので、自分ではないような感じもしました。私たちの節目のときを、みんなが喜んでお祝いしてくれて、かにちゃんやなっちゃんが編集してくれた記念のムービーが、ありがたくて嬉しかったです。
(さくら)
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味噌づくり第2弾、2日目。
この瞬間が来た。今日は朝の7時から、『水切り』という作業をしました。昨日お米研ぎをしたお米をザルから上げて、水を切ります。5升分を2つのザルに均等になるように調整し、ザルの角度をつけて、水がよく切れるようにしました。
水切りをしている間に、次にする工程の、蒸米や種付けの準備をしました。私は、しなこちゃんと、糀菌の「種糀」を12等分しました。種糀菌は、BF1号菌という種類。抹茶と見紛う、薄緑色の粉末です。凄く軽くて、くしゃみをすると飛んでいってしまうんじゃないかと思い、しなこちゃんと、慎重に、均等に、分けていきました。この糀菌が糀になり、お味噌になるのだなと思うと、今は動いていないけれど、それが生きて発酵することが不思議に感じました。
さて、水切りから約1時間後、蒸米へと入ります。ゆりかちゃんと、しなこちゃんが蒸し器についてくれました。ゆりかちゃんは、緊張して明け方に目が覚めたと言っていたのですが、私も、緊張と楽しみな気持ちとで、今朝は早く目覚めてしまいました。
ゆりかちゃんとしなこちゃんが、蒸し加減を見てくれました。固すぎも、柔らかすぎも良くない。耳たぶくらいの柔らかさの『ひねりもち』。ミルキークイーンは、モチモチしているのが特徴的なお米なので、糀を作る際には、固めに蒸すのが良いと、記録に残してくれてありました。
上手に蒸してくれた、ひねりもちのお米を種付け台に乗せ、いよいよ種付けです! ここが、私が一番緊張していたところです。いかにスピード感を持って、スムーズにやるか。
種付け作業を終えたときに、お米が何度であるかによってスタートダッシュが決まるのですが、ゆりかちゃんが、第1弾のときには、糀室に入れたときに30度でスタートできた糀が、最後まで状態が良かったと教えてくれて、最初のスタートが肝心だねと、みんなで話していました。すべては最初の作業にかかっている、というくらいの気持ちで、とても緊張していました。
蒸したてのお米は熱々です。ですから、うちわで扇ぎ、シャモジを使って冷まします。40度~42度で切り上げ、40度以下で種付けをしました。25度以下にならないように、手早くです。
私は、種糀を、茶こしを使ってお米にまんべんなく蒔いていきました。手早くやらないと、1か所に菌が偏ってしまうため、全体にまんべんなく行き渡らせることを意識しました。
そして、手で、蒸し米を揉むようにすりつけていきました。お米の表面に傷をつけるようにして、糀菌をお米の内部に繁殖しやすくしました。一緒の台で、作業をしていた、ほしちゃんは、今回、糀作りが初めてということだったのですが、手付きが手早く、あたかも以前から慣れている人のようで、とても心強いなと思いました。
種付けをしたら、なまこ型に成形して、いよいよ糀箱に入れます。私は、糀たちの上にかける、乾燥防止のための布巾を準備しました。あたたかい布巾をしぼる、このしぼり加減も重要で、次の手入れまで時間があるので緩めにしぼり、糀にとって心地よい温度と湿度になるよう、なまご型にした糀達の上にかけました。
さぁ、いよいよ1番から3番の糀箱を、糀室に入れます!
糀室に入れて、温度計をさすと、30度! 目標としていた温度で無事に、スタートを切ることができ、とても嬉しかったです。
しかし、糀箱は全部で36箱あります。緊張はまだまだ続きます。
ゆりかちゃんと、しなこちゃんが蒸米をしてくれて、最後まで毎回、素晴しい『ひねりもち』だったので、せいこちゃんが、「『オールひねりもち』だね」と言ってくれました。その言葉を、ゆりかちゃんがとっても気に入ってくれて、みんなで大笑いしたのも面白かったです。
最後の3箱は、全員で取り掛かりました。私は種付けをしたのですが、みんなが見ているので、上手くやりたいなと思いつつ、緊張しながら作業をしました。最後が一番うまくいって、みんなが「職人技だ!」と言って笑ってくれて、嬉しかったです。実は、前職でやってました。っていうのは違うのですが、極めたくなるくらい楽しくて、させていただけて、嬉しかったです。
祈るような気持ちで、糀箱を育苗器に入れ、ついに、36箱が育苗器に入りました。
糀の人生ならぬ、糀生? が始まったのだと思いました。良いスタートを切れて、良かったなと思いました。
順調に温度が上がり、夜には、引き込みという手入れをしました。
糀が動いている様子が見え、それが、とても可愛く思えて、嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
夜も引き続き、1時間おきに見回りをしていきます。糀に気持ちを添わせて、大切に見ていきたいです。
今回は、年齢的に、なのはなのお姉さんが多いメンバーだねと話していて、写真を撮るときに、お姉さんっぽいポーズをしようと言って、ポーズをとって写真を撮れたことも楽しかったです。お姉さんらしくなっているでしょうか?
実は、お姉さん方の中に、ななほちゃんがいるのですが、違和感がまったくなくて、子供組さんにも、お姉様方の中にも入れちゃうななほちゃんが、とっても素敵だなと思いました。
手入れの時には、ゆりかちゃんが、フラダンス曲を流してくれました。今度やりたいと思っているという新曲も流してくれて、みんなとフラダンスをできるのが楽しみだなと思いましたし、フラダンス曲と、私達と、糀の雰囲気が合っているように感じ、嬉しかったです。
みんなでたくさん笑って、あたたかい空気感が、凄く楽しくて、糀達にも伝わると良いなと思いました。まだチーム名や糀の名は決まっていないのですが、みんなと話しあって、決めるのがとっても楽しみです。
みんなで良い空気を作って、良い糀を作りたい、美味しいお味噌を造りたいです。
糀の物語は、私たちの物語でもあるのだなと感じます。素敵な物語を作れるよう、頑張ります。
(ひろこ)
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