「同じ目標へ向かっている」 りんね

2月17日

〇ミーティング

 午前中は、ロングミーティングがありました。
 お父さんから、お話を聞かせてもらい、ある人の作文を読んで、チームで話し合い、作文を書きました。

 今回のミーティングでは、私は、えつこちゃん、なつみちゃん、ももかちゃんと同じチームになりました。
 今までにない組み合わせだったけれど、このメンバーと話し合っていると、すごく気持ちが通じるように感じて、嬉しいです。
 お互いを褒め合う30分間があり、そこで一人ひとりのいいところを見つけていくと、私たち4人の共通点が、浮かんできました。

 えつこちゃんが、「私は心も体も不器用で、利他心が入りにくいところがあるけれど、その分、利他心を入れることで誰かの希望になりたいと思っています」と話してくれたことが、印象的でした。
 なつみちゃんが、「穴ぼこは神様からの贈り物」という言葉を、大切にしているという話を、してくれました。
 ももかちゃんが、「自分の未熟なところを指摘してもらったとき、落ち込んでいてもいいことはない。どこまでも、前向きなところにしか答えはないと思って、明るくい続けています」と話してくれました。
 私も、「自分は人間的にも、ものすごく未熟で、失敗もたくさんしてきたからこそ、人の気持ちがよく分かる部分があると思う」と話しました。

 上手くまとめられないのですが、そんな私たちの共通点は、未熟で、穴ぼこもあって、必ずしも利他心を入れやすい性質ではないけれど、そのマイナスをいい方向へ向けて、プラスにしていきたい、という前向きさが、とても強いということ、じゃないかと思いました。
 どちらかというと泥臭い。当たって砕けて、それでもあきらめない。そんな、私たちなんじゃないか、と思いました。

 今日、えつこちゃんが、「チーム『白米』の名前がものすごく好きです。白米は、一粒だけじゃお腹にたまらないけど、たくさん集まったら、すごいエネルギーになる。私たちは、そんな白米になりたいと思いました」と、話してくれました。

 チーム白米のみんなと話していると、すごく、希望を感じられます。今、私たちの気持ちが、同じ目標へ向かっていることを感じます。
 そう感じられるメンバーで、今回のミーティングに向かっていけることが本当にありがたくて、真摯にこれからも向かいたいと思いました。

〇池上三角畑

 一昨日ですが、ポポーの苗木の植え付けと、イチジクの挿し木を、池上三角畑で行うことができました。
 りなちゃん、さくらちゃん、まりこちゃんと、協力して、2つの作物を同時に植え付けることができて、嬉しかったです。

 イチジクの挿し木では、挿し穂のカットで電動剪定ハサミを使わさせてもらいました。
 挿し穂は、発根できる面積を大きくとるため、下の断面を斜めに切る必要があります。去年まで、普通の剪定ハサミで挿し穂をカットすることに、かなり苦戦していました。
 今年、電動剪定ハサミを使わさせてもらって、最初の一切りに、衝撃を受けました。ノコギリでも切れそうな少し太めの枝でも、スイッチを引くと、一切の力を入れずに、すっと滑らかに、切ることができました。
 これは、指を挟んだら大変。怖いほどよく切れる。
 少し緊張もしたけれど、電動剪定ハサミのお陰で、今までより格段に挿し穂のカットを速く進めることができて、ありがたかったです。

 挿し木は、篠竹で斜め45度に植穴を開けて、3条で挿し、225本、挿すことができました。

 ポポーの苗を古畑から掘り起こすとき、ポポーの根っこに驚きました。
 りなちゃんから直根性とは聞いていたけれど、1本の根っこが、まるでごぼうのように、まっすぐ垂直に長く伸びていました。
 南国の果樹にも関わらず、マイナス30度まで耐えられるというポポー。これだけ深くまで根を張るから強いのかな、と感じて、ポポーにより深い魅力を感じました。

 今日、桃の摘蕾の帰りに、ふみちゃんが車で、りなちゃんと私と、池上三角畑まで乗せてくれました。
 挿し木は、まだ変化は見られなかったけれど、マルチシートの下の土はよく湿っていて、乾燥から守られているかなと思いました。

 また、今日見回りしたときに、挿し木にかけたビニールをよく見ると、ビニールが網目状になっていて、通気性が良いビニールの素材だ、ということに気づきました。
 使ったのは、以前いただいた霜よけ用のビニールで、霜は防げるけれど、通気性が良く、雨水も通す素材になっていました。これなら、ずっとかけていても日中蒸れないし、しっかりしているから風で飛ぶこともなく、霜にやられる心配もありません。
 そのことに初めて気づいて、ふみちゃんもそのことを「すごくいいね」と一緒に喜んでくれて、嬉しかったです。

 ポポーとイチジク、上手く根を張って、育ってくれますように。これからもりなちゃんと一緒に、見ていきたいと思いました。

〇みをつくし料理帖

 今、みをつくし料理帖の『天の梯』を読んでいます。本編はこの巻が最終巻です。

 私は今まで、中々継続して最後まで、みをつくし料理帖を読むことができませんでした。物語の展開に対し、「こんなに都合がいいこと、あるわけがないじゃないか」とか、「主人公が純粋に真面目すぎて、嘘くさい」と批判的に感じてしまって、読めなくなっていました。

 今、なのはなファミリーのみんなの真面目さが、嘘ではないこと、本気で真面目に生きていること、自分もそうでなければ生きていけないことを、感じられるようになりました。
 そして、「都合のいい展開」ではなく、あるべき心持で生きるときに、神様が導くようにして、必然的に開けてくる展開がある、ということも、信じられるようになりました。
 それで、みをつくし料理帖を大切な物語として、読めるようになったと思います。

 主人公の澪の、料理に向かう姿勢に心を動かされました。
 澪は、何のために自分は料理をするのか、ということを考え続けていました。よかれの気持ちであったり、恩のある人からの望みであっても、人に望まれるままや、都合がよすぎる道は選びませんでした。
 それで、見つけた一筋の道、「料理人としての名は残さなくていい。人の心と体を健やかにするような料理を、作り続けたい」という道を、自分の意志で貫いていました。

 自分の心が求める、あるべき道を、脇目も振らずに貫き通す。
 その道は平たんではなく、幾度も苦難がやってくるけれど、努力を怠らず、まっすぐに料理に向かい続ける限り、必ず道は拓けて、前向きに進み続けていく。
 澪の生き方に、強く勇気づけられました。

 また、澪の言葉でものすごく、心に残った言葉があります。
 それは、豪奢を尽くし、利己的な気持ちで商いをする、登龍楼、という店に、因縁を付けられてしまっていることに対しての、言葉でした。

「捻り潰す、と言われました。けんど私は、潰されたりせえしまへん」
「手間を惜しまず、心を込めて料理を作り続ける。こちらがそうした姿勢を崩さへん限り、そないに容易う捻り潰されたりするもんやおまへん」
 どすの効いた上方弁で、澪の意志の強さを感じました。この言葉が、しばらく胸に残って何度も頭で繰り返されました。

 私も、決して潰されない。私がなのはなファミリーの子供で、利他心を持って生きる限り、誰にも、潰されることはない。
 どうか、利他心を自分の中にきちんと入れられますように。自分を捨てて、澪のように、己の使命を果たす生き方が、できますように。

 大切なことを胸に刻める本に出会えて、本当に嬉しいです。