【マラソン日記】「1月25日 りな ― 雪降る特別なフルメニュー―」

 1月25日 りな
「雪降る特別なフルメニュー」
      

  
 外は一面の雪景色。校舎の屋根も、グラウンドも、赤いパッソも、全部真っ白になって、太陽の光を白さで反射させているのが眩しいぐらいに明るかったです。昨夜と今朝で、深い足跡が残るぐらい雪が積もって、朝起きた時も晴れている中でも、粉雪のようなさらさらした雪が降っていました。

 晴れた天気ならば、今日から梅の木コースではなく奈義コースを走る予定でした。でも、雪が降って外でのフルメニューが出来ないことが、少し残念に思いました。

 外に走りに行けない日は、室内メニューの体幹トレーニング、サーキットトレーニングをします。二つの部屋に分かれて、体幹トレーニングから始まりました。
  
  

 体幹トレーニングは、全9種類あり、それぞれ鍛える場所が違います。1回目にした時は、声が出せないぐらいにきつくて、いつもギリギリのところを踏ん張っているような危うさがありました。

 キープする時間ももたないものもありました。でも、今日は3回目、回数を追うごとに、出来るようになっているのを感じて、すごく嬉しい気持ちになりました。1回目の時の危うさが無くなって、少し気持にも余裕を持てるようになりました。

 でも、やっぱり1人でするのではなくて、みんなと一緒にするから続くんだなあと思います。実行委員さんが、明るい声掛けに、何度も何度も元気をもらいます。

 そして、同じ部屋には、同じようにフルマラソンに向けて、身体と気持ちをつくっていこうとする仲間がたくさんいるから、みんなと一緒に頑張ろう、と気持ちを正してもらいます。体勢のきつさよりも、楽しさの方が大きくて、毎日毎日積み重ねるフルメニューの時間が、とても大切なものだなと改めて思いました。

 体幹トレーニングを終えて、サーキットトレーニングをしに体育館へ向かいました。すると、体育館にはいつものサーキットトレーニングのセットではなく、ぐるっとコーンが置かれていました。これはまさか……、と思っていたら、案の定、サーキットトレーニングと見せかけて、リレー大会でした!
  
  
 1つ目は、『筋肉リレー大会』と名付けられたものでした。一全5チームで、6人でバトンを繋ぎます。第1走者はピンポンダッシュ、第2走者はお尻歩き、第3走者はハイハイ、第4走者は足でボールを挟んでジャンプ、第5走者はスキップ、アンカーは全力ダッシュです。全員違う種目を行うリレーでした。

 チームのみんなと、誰がどの種目をするのか作戦を立てました。一人一人得意分野の種目を選びました。私はスキップを選びました。どのチームも本気になって作戦を立てていて、ゲームがハラハラドキドキしました。

 リレーが始まって、第1走者目の人が一斉に、走り出します。手には、卓球のラケットを持ち、その上には不安定なピンポン玉が。ピンポン玉が落ちないか、見ていると自然と息をするのも忘れて見入ってしまいました。

 必死になって応援したり、本気で体育館の中を走っていると、寒さも忘れて、反対に暑いぐらいでした。窓からは、寒々とした雪景色と吹雪が映っているのに、それがまるで嘘のように、体育館の中は、熱気であふれかえっていました。リレーは、本当にあっという間に順位が決まりました。私たちのチームは3位でした。1位にはなれなかったけれど、心がとても温かくなりました。
  
  
 2つ目のリレーは、『伝言リレー』です。実行委員さんが決めた伝言を、トラック一周走ってから次の人に伝言してバトンを繋ぐリレーです。リレーの順位と、内容の正確さが得点になります。

 スピードと正確さ、どちらを優先させたら良いんだろう……と考えているうちに本番。実行委員さんが第1走者の人に伝えている伝言はなにやら長そうでした。

 みんなが走って次の人に伝言を話している時、話されている人の顔が少し強張っていて、自分の番に近づくごとに緊張が高まりました。
 つばめちゃんがトラックを走ってきて、伝言を伝えてくれました。その伝言は、予想と全く違った内容で、最初は、つばめちゃんから聞く言葉全部が耳から耳に流れて何も残っていかない感覚がして、これは大変だ!ともう一度聞きなおしました。

 2回目でようやく、耳に入ってきました。それは、筋トレに関する情報でした。自分の知らない言葉が出てきたりして、ものすごく不安だったけれど、何とか理解を追い付かせて、次に待つみつきちゃんに向かって走りました。

 忘れないようにと思って何度も反芻しながら走っていると、速く走ることができなくて、全力疾走は、すごく頭を使うことなんだと気がつきました。
  
   
 伝言リレーでは四位でした。でも、ここから伝言の答え合わせがあります。
 実行委員さんの答えは、「腹筋キープは、45度か45度以下でやると、腹直筋にガッシリ効くの」でした。「ガッシリ」というキーワードがすっぽりと抜けてしまっていたり、細かなニュアンスが間違っていました。でも、数字や言葉は合っていて、高得点をもらうことができました。
 
 実行委員さんが、「次回もおたのしみにー!」といって、リレー大会を締めてくれました。外は綺麗な雪景色だったり、フルメニューでみんなとリレー大会ができたり、午前から特別な日のようでした。みんなと身体も心もポカポカになって、楽しめた時間がとても嬉しかったし、室内でのフルメニューも、とても楽しみになりました。