「自分から離れること」 ふみ

1月18日

○自分から離れて

 最近、お父さん、お母さんのお話のなかで、畑作業などをするときに、自分から離れていないと、自分の評価を気にしたり(高い評価を求めたり)、人と較べたりしてしまう。そういう自分自分自分ではなくて、自分から離れて、畑作業や目の前の作物がよくなるように、だれかがなにか効率のよい方法を思いついたら、みんなでその方法でやれば、作業全体がよくなるのだから、それは凄く嬉しいことで、そういう気持ちが大事。競争ではない。少し言葉は違うかもしれませんが、お父さんが教えてくださいました。

 人よりもできることに優越感を感じたりとか、人と競争する気持ちはすごく苦しいです。
 そういう気持ちではなくて、全体で作業がよくなるには、どうしたらいいか、今一緒に作業をしている仲間と一緒に考えて、そして、誰かがなにかうまくいく方法があったら、みんなで共有して、それで作業がうまく進むことはすごく嬉しいこと。お父さん、お母さんのお話を聞かせていただいたり、日々のなかで、私のなかに、その気持ちが足りなかったなと思いました。

 私は、私がやるからいいです、となりがちです。
 自分は必要とされなくなる。除外される。その怖さは、幼いころに周りの環境から植えつけられたもので、自分のなかに深く深く根付いていたものでした。
 自分を守るために、怖さから逃げるために、自分のなかにあった、私がやるからいいですという気持ちは、すごく利己的な気持ちだったんだなと気がつきました。
 私がやるからいいです。というのは、自分も人を潰してしまうのだと思いました。

 誰かがうまくやっていることがあって、その人の方が高く評価されていると、自分はだめだと言われているような気持ちになったり、必要とされなくなる。そういう自分自分自分の考えじゃなくて、自分から離れると、だれかのやり方がすごくいい方法で、その方法なら作業全体がよくなると思ったら、すごく嬉しいことだよね。
 私は、お父さんのお話を聞かせていただいて、自分のなかにあった絡まっていたものが紐解けていくようでした。

 自分の評価に拘るのではなくて、誰ができるとか、できないとか、だれが高く評価されるか、そんなことはどうでもよくて、みんなの力で目の前の作業がうまく進んだら、すごく嬉しい。それは、何回も日記に書いてしまうのですが、昨年の夏の桃チームのときに感じた気持ちがずっと心のなかにあります。

 みんなで力を出して、どうにかなのはなの桃を守るために、なのはなの桃を待っていてくださる人に、そして、なのはなの桃を知って、まだ見ぬだれかがなのはなファミリーを知り、広がっていくかもしれない。
 そう思ったら、チームのみんな誰をとってもなくてはならない存在で、必要とされる存在で、だれもかけてはならない存在で、お互いに力を出し合って、助け合って、誰かができるできないなんかじゃなくて、みんなで声を掛け合って、とにかく、今目の前の桃を守るんだ! どうにか、作業がうまくいくようにと、全力を尽くす、自分から離れたところでの境地で、みんながチームのなかの1つひとつのパーツとなって、ピースを埋めている感覚というのがありました。

 私が今まで、私がやるからいいです。というのも、周りの人から必要とされなくなるのが怖いから、自分を守るために、自分自分となっていました。

 でも、そこは見るべきところではなかったんだなと思いました。
 評価が高い低いとか、人からの評価はすごく小さいことなのかもしれないです。
 目の前に作業ややるべきことがあって、そのことに向かって、一緒に作業をしているみんなとよりよく作業が進む方法を考えて、そして、お互いに力を出し合って、うまくいったら一緒に達成感を感じて喜び合えること。それが大切だと知り、自分を苦しめていたのは、小さな枠のなかの人からの評価という拘りだったんだなと思いました。

 だれかが認められていると、自分は必要とされなくなるかもしれない。
 その気持ちが大きく間違っていました。必要とされないなんてことはなくて、みるべき方向を間違えずに、とにかく、自分から離れて、全体をみたときに、全体の作業がうまくいって、スムーズに進んで、みんなで喜び合える心を育てます。

 何をするにも自分じゃなくても誰でもよくて、誰かの代わりを誰でもできて、みんなで協力すること、力を合わせて生きていくことが大切な気持ちなのだと感じています。
 まっすぐな嬉しい気持ち、だれかの喜びや幸せを嬉しいと思う気持ちが本当に尊くて、大切な必要な気持ちなのだと知り、気持ちが楽になってきました。

 お父さん、お母さんが教えてくださる『自分から離れること』
 そこから見る世界は、縛られず、もっともっと自分が思っているより自由なのかもしれないと思いました。
 誰かたった1人でも助かるかもしれない、そのまだ見ぬだれかのために、自分から離れて、精一杯で生きていきたいです。