
8月31日のなのはな
6月から始まった桃のシーズンも、もう少しで終わり。ラストスパートに入っています。早生、中生の品種と続いて、今は、晩生の品種、「白皇」「白露」「さくらピーチ」の収穫をしています。
白皇は、開墾26アール畑に植わっている、背が高くて大きく、ひときわ目立つ樹です。白皇は、晩生の品種の中でも、特に収穫時期が遅い品種なのですが、実は、開花は一番速くて、その分、じっくり、じっくり時間を掛けて実が完熟していきます。赤茶の二重袋をかけて、大切に育ててきました。

8月の下旬から収穫を始めて、9月に入る一歩手前の今、木に残っている実は、3割ほどになってきました。外側の日当りの良い場所から熟れてくるので、遠くから見ると、木にたくさん見えていた赤い袋が、ところどころまばらに見えるようになってきていて、いつの間にこんなに収穫が進んでいたのか、と驚きます。
二重袋で厳重に日光を遮っているので、白皇は、とても色白です。一つひとつ袋の底を破り、実の色やオーラを感じながら、収穫基準を見極めています。
白皇の収穫基準は特に難しいと感じます。その一つの理由が、袋の色です。外側は赤茶色なのですが、内側は黒色をした袋の中で判断するために色の見分けがつきにくいです。まだ早い桃は、白い肌に薄っすらと緑がかかっています。熟れてくるにつれて、白色がクリーム色っぽい柔らかい色に変化していきます。その微妙な色の変化を見て、早どりにもならず、過熟にもせず、一番良いベストなタイミングで採ります。
早どり、もしくは待ちすぎにならないよう、今日から、新しい収穫のシステムが出来ました。全員で収穫基準の共通確認の時間を作ることによって、基準のずれがなくなったり、迷ったときも、いつでも一人で悩むのではなくて、収穫ペアの人や、収穫メンバーの中で、一緒に判断できるようになりました。収穫初めに一番ベストなタイミングで採れた桃が分かると、今採った桃は、ベストのタイミングよりも早いのか、遅いのか、分かりやすくなりました。
熟れている桃は、触れただけで感触がしっとりしていたり、毛が立っていなくてすべすべしています。力は入れないけれど、すごく中が柔らかそうで、桃の実自体が、採って欲しい! とオーラを出しているように感じます。
晩生の品種は糖度が高くて、果肉もしっかりとしています。そのため、熟れるスピードも、これまでよりもじっくりゆっくりのように感じます。今日収穫して、残り2割ほどになりました。残っている実も、良い収穫に繋げられるようにこれからも頑張りたいです。
(りな)

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秋口の収穫に向けて、野菜の水やりをより確実に、コンスタントにしていくために、これから水やりを主に担当するチームを結成することになりました。
午後からは、まえちゃんを中心に、水やり機材の確認や、各畑の見回りへ行きました。
この夏は特に雨が少なく気温が高く、野菜にとって水やりが大切であることを強く感じました。猛暑が続いて、これまで水やりしていた量では野菜にとって十分な水がやれていないために、思うほどの成長や収穫に繋がらず、苦戦しています。これまで、一度の水やり作業につき1500リットルの水やりで足りていた野菜も3000リットルをやって足りるという気候になっており、水やりも、ある時間の中で効率よく回ることができるようにしておくことが大切なのだと感じたし、まえちゃんがそのシステムを、この9月いっぱいのあいだに作りたいんだと話してくれました。
前日の夜、そのシステムづくりのために、水やりメンバーで顔合わせをしました。今日は、まえちゃんとそのメンバーで、エンジンポンプやハイデルスポンプの数、使い方の確認をして、実際に畑に行ってどこから水を汲むかを見たり、この畑はどの機材で水やりをやって時間はどれくらいかかるかなどを確認していきました。

野菜によってどの野菜を隔日で回るか、週1回で良いのか、朝にやるか夕方にやるかなど、みんなで共通認識をしたり、知っていることを伝え合って、これからの水やりに向けて共有している時間が嬉しかったなと感じます。
まえちゃんが、これから毎晩、この水やりチームで集まって、うまくいったところ、うまくいかなかったところなど、そのとき感じたことを話し合っていこうと言ってくれました。緊張する気持ちもあるけど、まずは野菜のために自分ができることをやり、次に繋げられるマニュアルを残せるように、自分もそのひとりとして今回の水やりメンバーと、明日から誠実に動いていきたいなと感じました。
(どれみ)