「広くて深い世界に」 りな

4月8日

 午前は、身体測定の後に、ゆりかちゃんに新曲、『How Far I’ll Go』の振り入れをしてもらいました。この曲は、ディズニーの「モアナと伝説の海」の主題歌です。私も、この曲が大好きで、子供組のみんなや、なつみちゃん、ちさとちゃん、まよちゃんと踊れることがとても嬉しいなと思いました。

 ゆりかちゃんが、歌詞の和訳を見せてくれました。その和訳に書かれた文章は、私達にぴったりの内容でした。モアナという主人公の女の子のように、私達も、既存の価値観や、これまで自分たちを縛り付け、苦しめてきた枠を取り払って、もっともっと広くて深い世界に飛び込みます。
 ゆりかちゃんが歌詞にあった振りを考えてくれていました。クロールをして、海を泳いでいるような振り、波しぶきのような振り……。ゆりかちゃんのフラダンスの中に、その曲の世界観がたくさん詰まっていて、何のためにこの曲を自分たちが踊るのか、私達の、この曲に込める気持ちも一緒に、ギュッと凝縮されているように感じました。

 振り入れをしてもらえた時間がとても楽しかったし、この曲を聞いて、ゆりかちゃんの動きを真似て踊っているだけでも、勇気が湧いてくるような気がしました。2時間のダンス練習の時間に、振り入れが全て出来て、フォーメーションもつけて、最初から最後まで、曲で合わせることが出来るようになりました。この曲を、6人のメンバーと踊れることが嬉しいし、つつじ祭りに、お客さんに見てもらえるようなダンスに出来るように、これからも練習していきたいと思いました。

 山小屋キャンプの準備が始まって、私は、子供組のみんなと、えみちゃんと、セブンブリッジの実行委員をさせてもらうことになりました。今回のキャンプのテーマは、「ジュラシックパーク」と聞いていて、セブンブリッジのコンセプトも、沿ってみんなと考え始めました。
 ジュラシックパークについて、みんなと少し調べて、恐竜の種類や名前も、少し知りました。恐竜のプロフィールを見ているだけでも、ドキドキワクワクして楽しかったし、キャンプで、なにやらウォークラリーチームさんが、大きな恐竜を作っているようなお話を聞いて、今年のキャンプが、ますます楽しみになりました。
 みんなでセブンブリッジの罰ゲームや、特別ルールも考えて、自分たちがして楽しいものをと、色んな案を出しているだけでも、ワクワクしました。

 午後は、ジャガイモの霜対策を、るりこちゃんや何人かのみんなと一緒に進めました。今夜、霜が降りると聞き、午後は、桃や、たくさんの野菜の霜対策で、全員で動きました。
 ジャガイモは、全部で7枚あって、そのうちの2枚はもうビニールトンネルが畑に設置されています。あとの5枚は、藁を上から被せて、霜から守る方針になりました。
 まえちゃんがエルフを出してくれて、藁をたくさん畑に運んでくれました。まずは、保育園前畑。藁を畑に下ろし、1畝ずつ、要る分の藁の束を、置いていきます。全畝置くことが出来たら、1人1畝入って、一斉に藁を被せます。

 ジャガイモが、以前見た時よりも、ぞっくりと芽が出ていて、とても嬉しかったです。お父さんも一緒に、全員でジャガイモの植え付けをした記憶がとても楽しくて鮮明に覚えていて、自分が植えた畝も覚えていました。ちゃんとジャガイモが、列になって出ていると、とても嬉しい気持ちになりました。
 葉が隠れるように、藁で上から覆います。何畝が進めた時、強風が吹いて、被せたはずの藁が飛んでしまうという事態が起こりました。みんなと絶望した気持ちで、もう一度藁をかけなおして、次からは、藁の両端に、土を被せることにしました。
 それからは、強い風が吹いても、藁が飛ぶことはありませんでした。せっせとみんなと藁を掛けていきます。畑には、あゆみちゃん、たけちゃん、ちーちもいてくれて、たけちゃんが一緒になって藁の束を運んでいる姿や、ちーちがはらぺこあおむしの服を着て、みんなを応援するように、畑を歩いている姿がとても可愛かったです。

 保育園前畑は、畑が広くて時間が掛かったのですが、いいとこ下畑、山畑、は畑が小さく見えて、あっという間に一畑を終えることが出来ました。けれど、時間は、残る2枚の畑を残したところで5時になってしまいました。
 夕食までに、2枚の畑の藁敷きを終わらせたい! 5時を過ぎてからも、みんなで進めました。ジャガイモを霜から守るためなら、頑張れました。

 あと1時間で終わらせられるか…。焦っている時、ブーン、と車の音がして、山畑西の方に、ステップワゴンが上ってくるのが見えました。
 中から、桃の霜対策をしていたメンバーのみんなが、続々と下りてきて、駆けつけて来てくれました。みんなの笑顔を見て、ものすごく嬉しくて、温かい気持ちになったし、救世主のようでした。

 山畑西は、人数も倍以上になって、作業出来ました。みんなが畑に集結して、大人数での作業が、本当に楽しかったです。藁が途中で足りなくなって、畑の草も集めて藁の代わりにしたり、黒マルチを上から被せたりしました。山畑西は、3等分されて、3種類の霜対策の仕方が出来ました。どの方法が一番霜から守れるのか、実験が出来るね、とるりこちゃんが笑顔で言ってくれました。作業が終わった時のるりこちゃんの笑顔に、とても嬉しい気持ちをもらいました。

 みんなで、桃や野菜を霜から守りたい! 一心で、夢中になって作業した時間が、とても嬉しくて心が満たされました。畑の帰り道、他の野菜も、違うチームのみんなが、綺麗にビニールを掛けてくれている光景がありました。もしかすると、ハウスのセロリのビニールが閉められていないかもしれない! そう思って、梅林にいくところを途中で車を下車して、まなかちゃんと一緒にハウスに走りました。

 やっぱり閉められていませんでした。夕食の時間が刻々と迫る中、焦る気持ちで、まなかちゃんとビニールを閉めていました。新ハウスに行ったときに、5人ぐらい走って駆け付けて来てくれました。絹さやや、他の野菜のビニール掛けをしてくれたみんなでした。誰が何だか分からないけれど、いつの間にか合流して、一緒にビニールを閉められました。作業は違ったけれど、一体となって、桃や野菜を霜から守る準備が出来て、それが凄く嬉しかったし、充実した午後でした。
 読んでくださりありがとうございました。おやすみなさい。