「美味しいうれしい、プレゼント」 みつき

2月12日

●美味しいうれしい、プレゼント

 今日のお昼ご飯はスペシャルメニュー。りゅうさんや台所さんが企画してくださって、みんなで手作りの水餃子をいただきました!

 水餃子と聞いたとき、わあっと歓声をあげたけれど、同時に、
「あれ? 水餃子って、どんなものだったかな?」
 と、恥ずかしながらも疑問を感じてしまいました。そういえば、いつも焼き餃子ばかりで、水餃子はあまり食べたことがなかったです。
 小籠包みたいなものかな? それともスープに浮かんでいるものかな? ……と、どきどきわくわくしながら、家庭科室に向かいました。

 りゅうさんが慣れた手つきで、生地を切り分けたり、生地を伸ばしていってくださいました。なんと、生地も1から作ってくださったそうで、伸ばしても伸ばしても、ぐぐぐともとに戻っていく生地。これはきっと生地も美味しいだろうなあと感じました。

 伸ばした生地の上に、挽肉や白菜、きくらげの入った具を乗せて包んでいきます。
 水餃子は焼き餃子と違って、ひだがないのと、細長い形をしていなくても良いそうで、丸っこい巾着のようなかたちに仕上げるのだと教えてもらいました。

 りゅうさんが、「なるべく具が多い方がいいよ!」と伝えてくれるのですが、はじめは中身が出てしまう気がして、おそるおそる、ひかえめに具を乗せていました。でも、いざ包んでみると、さっきまで縮み続けていた生地が、ものすごく伸びてくれるのです! なので、しっかり生地と生地をくっつけて包むことができました。

 だんだんコツがつかめてくると、攻めモードになってきて、具の量を増やしていきました。バットの上に並んだ、ぴっちりぱんぱんになった水餃子が、アザラシみたいでかわいいなあと思いました。ももちゃんと、「すごい良いのが出来たね!」と見せ合ったり、あゆちゃんに見せると、「すごいね! 昔、中国で食べたのもそんな感じの形だったよ!」と笑ってくれました。ますますわたしは餃子包みが楽しくなって、餃子の職人になるのも良いなあ、なんて考えてしまうくらい、夢中になってしまいました。

 そして、できたての水餃子が食卓に並びました。
 先ほどまでバットに並んでいたはずなのに、お皿の上にはたれを付けて食べる水餃子が乗っていて、スープの中にも水餃子が入っていて、とびきりの贅沢です。
「これ、破れてしまわないのかな」
 と感じていた水餃子は、なんだかすごくたくましくなって変貌を遂げていました! ゆでる前よりも1.5倍くらい膨らんでいて、生地はつやつやぷりぷり、分厚くなっていました。もちもちとした食感で、食べごたえがあって、生地まで美味しい水餃子に、大満足な気持ちになりました。

 夕食でも、水餃子は焼き餃子として、いただくことが出来ました。こんがりとした焼き目からして食欲をそそられたし、もちもちカリカリで、水餃子を焼いて食べるのもすごく美味しかったです。

 りゅうさんが、いつもこうやって美味しい食べ物を作ってくださることが本当にありがたいことだと、あらためて感じました。

 夜には、子供組のみんなも、特別なメニューを用意してくれていました。
 もうすぐバレンタインデーということで、なのはなのゆずとバンペイユを加工したチョコレートのお菓子をプレゼントしてくれました。
 ゆずとバンペイユの、さわやかで、ちょっぴりほろ苦い味が、チョコレートと相性抜群でした。
 少し恥ずかしそうに、でもうれしそうにはにかんでいる子供組のみんながかわいかったし、愛をたっぷりもらえて、すごく幸せな気持ちになりました。世間よりひと足お先に、とってもハッピーなバレンタインになりました!

 今日は、たくさんの美味しいうれしいプレゼントばかりで、幸せいっぱいでぐっすり眠れそうです。
「今日1日、こんなに美味しいの連続でどうしよう!」と感じてしまったのですが、それが、本来あるべき幸せなんだろうなあと思います。

 作るのはもちろんだけれど、食べることも、楽しいなうれしいなと思えるようになったことが、ささやかなようではあるけれど、わたしにとっては、かけがえのない大きな大きな喜びです。
 なのはなで、日々の生活の中にある幸せも教えてもらって、こうやって繰り返している毎日、食べて眠って生きていけることにも、希望を感じられます。

 明日から、心の傷のミーティングが始まります。
 どうして摂食障害になってしまったのか、どうしたら回復できるのか、もういちど深く向き合って理解できることが楽しみです。
 ともに生活するみんなと一緒に、ごろんと良くなれるように、頑張ります。