6月17日(月)「広い家と雨をよろこぶ ―― 黒大豆とゴーヤの植え付け」

6月17日のなのはな

 午後4時から雨予報で1日、曇り空。
 空から(今日が植え付け日和ですよ)という声が聞こえます。
 ということで、今日は1日をかけ、滝川横、奥、梅見畑に、黒大豆の定植をしてきました!

 

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 畑の土は、前日の雨の影響で、植え付けに最適な加減で湿っていて、苗床から苗を掘りこすときにも、たっぷりと水をやっているので、今日は水やりの行程を抜いての、植え付け作業。

 まえちゃんから、「根に土をたくさんつけて植える」という声掛けの元、この苗が枯れることのないように、40センチ間隔で掘られた植穴に、湿った土を根にたっぷり抱かせた苗を置き、植えていきました。
 わたしは午前中、主に苗置きをしていたのですが、始めは根の土がほろほろと崩れて落ちやすく(このままではいけない)と思い、トレーに乗った苗の根に水をやってから、苗置きをしてみました。
 すると、かなり改善することができました。掘り起こし前には、自分たちが思っている以上に水をこれでもかというほどやって、根が泥を抱いているくらいがちょうどいいんだなと思いました。

 

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 茎が太くて病斑のない、葉も茎もぴんぴんした苗を選んで植穴に置いていき、後を追って、まえちゃんたちが植え付けてくれました。この良い苗を、このまま元気に育てて、お盆前にはリン酸をしっかりやって、お盆からは水やりをたっぷりやって、「豆が多すぎて脱粒が終わらない!」というほど、これでもかと、たくさん収穫したいです。

 そのためにも、苗選びもシビアに、植え付けも、茎を折らないように慎重に、どの工程も神経を使いますが、みんなで黙々と長い畝を全員で入って終わらせていき、午前中は、滝川横、奥の畑の植え付けを無事に終わらせることが出来ました。

 

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 そして午後からは、梅見畑へ。
 ここでも、同じような役割分担で、わたしは植え付け部隊に移動し、黙々と植え付け。
 1畝は短いですが、畝数が40以上は裕にあるので、余裕はなく、うさぎ跳びで移動しながら、ワンアクションを意識して、ひたすら植えていきます。
 すると、頭にポツンと冷たいもの感じました。(あれ?)と思っていると、今度は腕に、ポツン、肩にポツン、(まさか……)そう、そのまさか。雨が早まって、もう降り始めてしまったのです。

 まだ畑の4分の1ほどしか植えていないわたしは、「雨降ってきたけど、お家に入らないの?」と尋ねる4歳のゆりちゃんに、「雨が止むようにお願いして!」と言って、ピッチを上げて、まえちゃんと、りんねちゃんと植えていきます。急いで植えるわたしたちの横で、ゆりちゃんは「もうちょっと待ってー!」と大きな声で雨にお願いしてくれていて、そのおかげか、本降りにはならず、言葉はなくとも、植え付けメンバー全員が、植え付けが終わるまでは何が何でも帰らないと、終わらせるんだという気持ちで団結しているのを感じました。

 わたしも、黒大豆を植え終わるまでは帰りたくはなかったし、みんなもきっと同じ気持ちなんだなと思うと、すごくうれしかったし、心強かったです。

 

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 どうしたら手早く、綺麗に植え付けられるか、自分の手を進化させながら植え付けていきました。
 「誰か来た」というまえちゃんの声で、久しぶりに顔を上げると、里芋の手入れをしていたみんながヘルプに来てくれて、人数はほぼ倍になり、スピードは倍の倍の倍は速くなったと思います。
 自分が一畝植え付け終えると、4畝先まで進んでいて、本当に人数の力はすごいです。

 2時過ぎに始まった植え付けも、4時過ぎには無事に終わり、かまぼこの畝のてっぺんに、黒大豆の若々しい緑の葉が、雨の中でそよそよと揺れているのを見ると、植え付けを待ちに待っていた苗が、広い家と雨を喜んでいるように見えて、とっても良かったなと思います。

 農作物を作るには難しい気候になってきましたが、その難しさを楽しんで乗り越えて、みんなで嬉しい悲鳴が出るほど、たくさんの黒大豆が取れるように、手入れのポイントを押さえて、育てていきたいです。
 今日は、みんなと一日、黒大豆の定植が出来て、本当に楽しかったなと思います。

(なつみ)

 

***

 

 ゴーヤの支柱立ては前回に引き続き、ネット張りの続きと天井付けの作業からのスタートです。

 ネット張りは以前と同様、さくらちゃん達が行なってくれました。ピンと張った綺麗なネットから、さくらちゃん達の作業の丁寧さ、誠実さを感じて嬉しくなりました。ネットを竹に結ぶ作業は、ネットがたるまないようにしっかりと固定していてくれたのですが、ただ丁寧なだけでなく素早く結んでくれている姿がとてもかっこよかったです。綺麗に素早く作業を進める事ができるさくらちゃん達が本当に凄いなと尊敬します。

 

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 私はみんなと一緒に天井付けに入りました。天井付けは、今までに立てた支柱の1番上に、3畝を1セットとしてつなげる形で、竹を渡していきます。この天井付けは、風などで支柱が倒れてしまわないようにつけることを、さくらちゃんが教えてくれました。天井をつけることによって縦横どちらの力に対しても強くすることができ、支柱が崩れず守られます。

 横竹付けを終えたこともあり、支柱立ての最初の頃と比べて、スムーズに竹結びが進んでいきました。みんな黙々と、それぞれが集中して作業していて、その空気感が本当に好きでした。作業の仕方が分からなくて手が止まることもなく、常に全員が竹付けをしていて素早く進みました。

 午後の作業の始めで天井付けはすぐ終わり、ネット張りも早い時間に終わらせる事ができ、肥料撒きと土あげの作業に入りました。みんなで掛け声をかけ、次々と作業が進んでいくのが楽しかったです。特に肥料撒きがとても早く終わって驚きました。

 

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 定植準備の作業も終わり、いよいよ念願のゴーヤの定植! ……と思った時、ただ曇っていただけの天気が変わり、雨が降ってきてしまい、作業を続けるかどうか悩む時間が流れました。日一日と育っていく苗、そして天候の都合で、定植は先延ばしにしづらい状況です。

 私は、そこまで強い雨でもないし、せっかく苗も持ってきたのだから作業したいと思っていたのですが、みんなを雨の中、私がしたいと言うことによって付き合わせてしまう事になってもいいのだろうかと悩んでいました。

 その時、ほのかちゃんが、「私はしたいです!」と言ってくれて、作業したいと思っていたのが自分だけではなく、同じ気持ちでいてくれる人がいるんだと、本当に嬉しくなりました。ほのかちゃんの言葉に続き、みんなで「作業しましょう」と言って、定植をすることになりました。みんなが雨の中でも定植を進めたいと気持ちを1つにして、作業をすることになった時の空気感が凄く暖かくて胸がいっぱいになりました。同じように思ってくれている仲間と一緒に作業できるのが本当に幸せだなと思いました。 

 雨が降っているのにも関らず、須原さんも一緒に定植に入ってくださいました。足場の悪い中、須原さんも苗置きや定植をしてくださっていて、須原さんの優しさが本当にありがたかったです。元々須原さんの事が好きでしたが、さらに須原さんの事が好きになった日でした。

 

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 みんなで気持ちを1つにして、ゴーヤをひたすら植え、ついに定植が終わりました! 今まで作ってきた建築物のような支柱とゴーヤの綺麗な緑色が合い、本当に心が和む素敵な景色でした。ゴーヤの作業をしていなかったみんなにも、同じ光景を生で見てもらいたいなと思いました。

 降っていた雨も、定植後のゴーヤへの水やりとなって、ゴーヤがいいように育つ恵みの雨になりそうだなと思い、嬉しかったです。今日でひと段落ついたゴーヤの定植。美味しいゴーヤがみんなでいただけるように、これからもみんなと気持ちを1つにして手入れをがんばりたいです。

(あや)

 

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〈実をつけはじめているナス。脇芽摘みの手入れを行ないました。今の時期は、株元を風から守るためにマルチシートで風よけを取り付けています〉
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〈コンパニオンプランツのバジルも植え付けました!〉