9月21日
●えりさちゃんと過ごした時間
えりさちゃんがアメリカへ帰っていきました。
『オペラ座の怪人』や、『ボヘミアンラプソディ』のコーラスも聴いてもらうことができて、お見送りのプレゼントができて嬉しかったです。
『オペラ座の怪人』の演奏の時には、①綺麗に透明感ある演奏、②思い切りで、どこか破綻している演奏、の2パターンで演奏をしました。
えりさちゃんが、
「1回目は、綺麗で、みんなを誇らしく感じた。2回目は、泥臭さ、安心感を感じた。みんなも戦い続ける仲間なんだなと思えた」
と涙を流してくれました。最後に、「一生分のパワーをもらった」と話してくれたことが、とても嬉しかったです。
えりさちゃんと過ごせた1週間、自分はものすごく大きな力をもらったと感じました。えりさちゃんのインタビューを受けさせてもらって、自分自身をもう一度ちゃんと振り返って、生きていくべき道、持つべき心持ちを再確認させてもらえました。
利他心、誰かのための気持ちであらなければ生きていけないのがわたしたちだし、それがこの社会全体でも同じであって、えりさちゃんがずっと使命を持ち続けて、前へ進み続ける姿が本当に格好いいです。えりさちゃんのような仲間が居てくれることが、わたしも本当に本当に誇らしいです。
えりさちゃんが洗いの当番や収穫に来てくれて、自然にみんなの中に入って動いているのがとても綺麗でした。これまで居なかった時間も、離れていた距離も感じさせないのが、えりさちゃんがどれだけなのはなの気持ちで、なのはなのみんなを近くに感じて過ごしてくれていたのかが、強く分かりました。
けれども、やっぱりえりさちゃんと距離が遠く離れているんだ、と感じさせられるのは、アメリカや英語の話を聞かせてもらうとき。わたしはなのはなに帰って来たえりさちゃんとおしゃべりする時間がとても好きなのですが、(えりさちゃんがいつもニコニコ笑顔で話して、聞いてくれるので…!)今回も、面白かった話題がいくつかありました。
朝、オクラの収穫へ行った時のことです。
わたし「あ、そういえば、アメリカでオクラってなんて言うの?」
えりさちゃん「えっとね。(とても良い発音で)Okura、だよ」
わたし「えっ! そのままなんだ!?」
ちょっとした話ですが…てっきりstar~のような名前で呼ばれているのかと思っていたのに、そのままオクラだったことがとても面白くって笑ってしまいました。
あと、もうひとつえりさちゃんと話したことがあります。
『利他心』という英語はあるけれど、あまり印象が良くないのだと聞きました。それで、えりさちゃんは何という言葉を利他心として使うことにするのか、教えてもらいました。
確か“mutual”だったと思います。
「これは日本語で、『お互いさま』という意味なんだ」
えりさちゃんのその言葉が心に残っています。
えりさちゃんと過ごした時間も、ずっとお互いさまだったのだということを感じました。
またいつでも帰ってきてほしいし、自分もできることを頑張っていきます。えりさちゃんがアメリカで仲間を集めていくように、自分もこれから出会う仲間のため、そして今そばにいる仲間のために、力を尽くしていきます。
●音を求める
昨日、お父さんお母さんにコーラスと楽器の演奏を見ていただいてから、各段にレベルアップできたのを感じました。
お父さんが、
「自分の出す音が聞こえてしまうのは間違い。自分が合っているか確かめたくて、わざと音をずらして聞こえるようにしてしまっている」
「本当は、みんなの音に紛れて何も聞こえないのが正しいんだよ」
と話してくださいました。
それをお聞きしてから、とにかく周りの音を聞くことを意識して、パートのみんなと練習をしていきました。
『オペラ座の怪人』のある小節で、強弱の行ったり来たりが激しくて、難しく感じる部分があります。それまでは、練習で何度楽譜を見て繰り返しても、どの音が強くなって弱くなるのかがなかなか覚えられなくて、パニックになりそうでした。
けれど、ちさとちゃんが、「みんなで音の弱さや強さを揃えよう。一緒に音を合わせよう」と話してくれて、まずは個人練習をしてから、次にみんなでその部分を合わせてみる、というように練習をさせてもらいました。
楽譜から目を離して、とにかく自分の音を聞いて練習をする。
それからみんなと合わせてみて、全体の音を聞いてみると、自分の音の何が違っているのか、そしてどうすればいいのかが、すぐ分かってきました。
繰り返していくと、自分ひとりで練習をしていても、
「今のこの音は、何かおかしい。本当はもっと密度高く、こんな音であるべきだ」
と、間違いに気が付けるようになったし、
「今の音はすごく良い、この音でずっと吹きたい!」
と、正解や成功にも気が付けるようになりました。
本当にあるべき音が分かるようになると、「これじゃいけない、もっともっとできるはずだ」と思えてきて、練習していても求める気持ちが強くなって、その時、とても面白くて楽しくて、力が湧いてきます。
これはとても残念なことだったけれど、自分は理想がなかった、求める気持ちを深く持つことができていなかったんだな、と、やっとちゃんと気が付くことができました。
今までずっと自分を守りたい気持ちや、怖い気持ちの方が上回っていました。
皆と同じように練習しているようでも、違ってしまっていました。わたしは、何か言われるのが怖いから音や声を出す。自分が出していく音や声には、それ以外、それ以上の意味も気持ちもなくて、浅く、何も伝えることができないものでした。
自分はこんな音や声を出すことができる。
昨日のお父さんお母さんに見ていただいた練習で、新たな世界を知ることができたようでした。
もっと自分は上へと、もっと高いところへと行くことができるのだと知って、諦めたくない。もっとその先へ行きたい、と感じました。
みんなが「自分もそうでありたい」「付いていきたい」と思える音で、わたしを引っ張り上げてくれるから、こうやって気が付かせてもらえた、そのことがとても嬉しかったです。
いつも、誰かに伝えるための、「最高の音楽を作る」という意識で、練習を頑張っていきます。
