しょうおう町民音楽祭(合唱・邦楽の部)のなのはな
◆なのはな三味線部

勝央町で毎年開かれる町民音楽祭。なのはなファミリーからは4つの部門が出演しました。私はそのうちの1つ、三味線部として出演させていただきました。
朝早くから、衣装部さんが浴衣の着付けを見てくれる中、全員でお揃いの浴衣を着ました。勝央音頭保存会の方々からいただいた保存会の浴衣です。全員同じ浴衣だと全体がピシッと揃って見えるだけでなく、気持ちも一つにまとまるように感じ、浴衣をいただいて着させてもらえることがありがたいと思いました。帯はそれぞれ少しずつ柄が違うのですが、紫や赤なの粋な色で統一されて、和の世界に一気に引き込まれました。

今回の演奏でも、竹内さんを始め、ホールの方々が良い演奏になるようにと気遣ってくださって、金の屏風まで立ててくださいました。豪華で、品のあるセットを用意してくださって、その中で演奏させていただけたことがありがたくて嬉しかったです。演奏する場に座ると自然と気持ちが引き締まりました。日本の和に触れる機会があると、背筋が正され、心が清められるように感じます。

今回の演奏では、「下津井節」「真室川音頭」「貝殻節」の民謡の三曲を演奏しました。三味線メンバーで合わせている時も、もちろん民謡の良さを感じるのですが、
かにちゃんの太鼓、ちさとちゃんの笛、そしてわざわざ歌いに帰って来てくれたゆいちゃんの歌が合わさると、民謡が歌われていた時の情景が思い浮かぶようでした。

私は今回、「真室川音頭」に初挑戦しました。初めて聞いた時から、心を掴まれ、大好きな曲だったので、今日演奏できたことが嬉しかったです。想像以上に難しくて、今回は諦めようかな……。と思うことがあったのですが、憧れのこの曲を何としても弾きたい! という気持ち一心で夢中になって練習した時間がとても楽しかったです。

直前まで、この曲を暗譜まで出来るのか?早くならずにゆいちゃんが歌いやすいテンポをキープしつつ、良い音を出せるのか? と心配な気持ちが少なからずあったのですが、本番は大成功! 諦めずにがむしゃらにやったら、自分が思っている以上に早く習得できることを知ったり、諦めない大切さ、猛集中して練習する楽しさ、憧れの曲を仲間と共に演奏できる楽しさを感じることができた練習過程も、本番も成功体験になりました。

毎日夜、三味線メンバーと共に和の世界に入り込んで練習を続けた日々、そして本番でお客さんに演奏を聞いていただけた時間、とても充実した時間でした。仲間と共に、音楽を作り上げることは本当に楽しいことだなと改めて感じました。
(あや)
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◆NHFアンサンブル

みなさん、こんにちは。NHKアンサンブルです。
1曲目に演奏するのは、映画「となりのトトロ」の挿入歌『ねこバス』です。トロンボーン4重奏の楽曲を、トロンボーン4本とテナーサックス2本の編成にアレンジしてお届けします。衣装は、お花の妖精のような衣装をまとった4人と、2匹のチャーミングな猫が登場します。

あなたがどうしようもなく困っているときに、どこからともなくやって来て助けてくれる、大きくて陽気で少しだけ奇妙なキャラクター。ねこバスがあなたを乗せて走っていくような、ワクワクする気持ちを表現しました。
1音目から世界を作ること。そのことをメンバーで意識しました。舞台袖にいるときから気持ちを上げて、演奏を始めました。

6人の音が1つの大きなねこバスになって、リレーのようにメロディラインを繋いで、駆け抜けました。客席にいるお客さんとなのはなの応援組のみんなが、あたたかい気持ちで聴いてくれました。大きな拍手に包まれて、『ねこバス』を演奏しました。

続いては、同じくジブリ映画「千と千尋の神隠し」より『いのちの名前』です。MCはさとみちゃんが読んでくれます。さとみちゃんの、真っ直ぐに透き通る声と優しい物語りがホールに響きます。

未来の前にすくむ心が、いつか名前を思い出す。叫びたいほど愛おしい、私たちが帰り着く場所。誰もが忘れかけてしまう、生きていく理由。
けれどそれは、私の心の奥で静かに息づいて、そっと呼び起こされる。あなたの心に映されて、優しく寄り添う空や木漏れ日、ゆれる緑に彩られながら。
あたたかく真っ直ぐな音色を、どうぞお聴きください。

キーボードの旋律から始まり、トロンボーン、テナーサックスとメロディを繋いでいきます。真っ青に透き通って広がる空に、1本の白い飛行機雲がどこまでも伸びていく、その景色を目の前に見て、音を奏でました。
物語を音で表わすように、曲が盛り上がるところではメロディラインも伴奏も全体で音を膨らまし、4人で1つの生き物のように盛り上がって、静かになって、曲を作りました。お客さんの心に届く気持ちがより深く、満ちるように、お互いの音と空気を感じあい演奏しました。
そして、聞いてくださるみなさんが暖かい拍手をくださいました。

続いての曲は『ガラスの香り』です。
まだ、中身の入っていない香水瓶。入れ物だけですが、そこにあるのは豊かな想像と夢。味わい深い香りが今にも漂ってきそうな『ガラスの香り』をお楽しみください。
さとみちゃんの奏でるソプラノサックスの甘く軽やかな旋律から曲が始まります。スウィングやシャンソン、ジャズワルツのエッセンスを織り交ぜて、1曲吹き終わる頃にはフルマラソンを走り切ったかのような、奏者にとっては難易度が高く、けれどものすごく魅力的で楽しくて心が躍る1曲です。

この本番に向けて、毎晩、メンバーで集まって練習をしてきました。私の担当するトロンボーンパートは、2オクターブの音域をいともたやすく行ったり来たりします。スライドの移動は追いつかないし音は裏返り、息が続かず、練習するにも1フレーズ吹いては酸欠になって休むことを繰り返しました。
それでも、毎晩集まってみんなと演奏するのは楽しく、その度にさとみちゃんがよりよく演奏するポイントを教えて、みんなで曲を作ってきました。
さとみちゃんのソロ、トロンボーンのソロ、そのあとに続くアルトサックスさとえちゃんとテナーサックスなるちゃんのソリ。えつこちゃんはずっとベースラインを吹いて土台を支えてくれます。
さとみちゃんが息を吸って、曲が始まった瞬間から、みんなで手をつないで綱の上を全力疾走します。

客席にお客さん、なのはなの応援組のみんながいてくれて、この日の演奏は、これまでで一番よかったと思いました。奏者とお客さん、みんなで曲を作りました。楽しかったです。
演奏が終わって、客席から上がる大きな拍手と暖かい笑顔がとても嬉しくて、演奏できてよかったと心から思いました。
(さやね)
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