「私はどこまでも動けそう」 ほのか

9月13日
 
 最近読んでいる本が大変面白いです。『パプリカ』という本で、つばめちゃんにおすすめしてもらった本です。今、『パプリカ』が朝起きる理由で、夜寝る理由です。というのは半分冗談です。
 この本に出会ってから、朝の目覚めが変わったのです。
 今までは1日のエネルギーをより多く確保したいがための損得勘定で、1分でも長く寝ようとぎりぎりまで寝ていました。ですが、今はこの本を1分でも読みたいがために、朝6時40分に起き、5分で支度をし、10分朝読書をしています。
 この時間があるとないとでは、1日の心のゆとりが違うように感じます。
 不思議なことに、早起きした日のほうが、1日通して元気だったりします。
 ちょっと手が空いた隙間時間、ちょっとでも本を読むことができると、軟弱な身体に支える軸ができたような、そのために1日頑張れるというか、大きな支えになっているように感じます。本を読むことが、今、なにより楽しいです!!
 
 そして楽しいことは他にも、そこらじゅうに転がっているような気がします。
 
 朝。なんと、飛び入りで野菜の収穫へ行かせてもらえることに!
 
 桃メンバーお仕事組さん3人と、噂のPGQ(ピーゴーキュ)ーの畑へ突撃!
 すぐさまみんなが歓迎してくれて、ついに、念願のPGQの収穫をさせてもらいました!
 今まで遠目でしか見ることができなかった、あの、緑のトンネルの中に、今入っている、感動。その低さが衝撃的でした。入ってみると腰をかがめないと歩けないほど、中は秘密の洞窟でした。下手したら顔にゴーヤの鞭をくらうくらい、可愛らしいゴーヤさんたちがぶらさがっていました。
 みんなはこの中をくぐり抜けながらいつも手入れや水やりをしているのか……と思うと、みんながすごいなあ……と思いました。
 
 本日はナスさんが大漁節。その他の嫁入り作業を早々に終え、最後に皆でナスの嫁入り作業に取りかかりました。
 たくさんあると思っていた時間があっという間に過ぎ、時間内に終わるか、終わらないか、ドキドキ。大運動会のような流れ作業。みんなはいつもこんなにスリリングな気持ちを味わっているのか……と思いました。
 無事片付けまで10分前には終え、朝食へ。
 
「今日は、稲刈りです!」
 
 朝食当番さんの挨拶を聞いていると、今日がいよいよ稲刈りだという実感がわいてきました。
 
 ところが、あゆちゃんより、「今日の稲刈りはちょっと大変かも……みんなで頑張って終わらせたい」というお話を聞きました。
 
 そんなに大変なのか……? と思いつつ、久々にみんなとの作業ができることが嬉しくて、大変なことでも何でも、みんなとできるのなら喜んでやりたい! という思いでした。
 
 午後1時15分、光田んぼ上に集合しました。
 不幸中の幸いは、曇り、涼しい天候であったということ! 作業しやすい天気でした。
 
 新しいぴっかぴかのカマは、ぴかぴかすぎてオモチャのナイフのようでした。
 切れ味がものすごく良くて、ストレスフリー。ざく、ざく、ざく、ざくと4株いく。ところが腕の動作に、ぬかるみにとらわれた足が追いつかない。スピードのギャップに、転びまくってしまいました。
 私が刈った、入り口から入って一番奥側は、田んぼの性質上そこだけ水が漏れてしまうようで、足首以上ずぶっとはまってしまうくらいの深さでした。ぬかるみと闘いながら、しっかり刈り進めました。その様まるで、どろんこ運動会の新しい種目のよう。
 
 刈り、やめのお父さんの指示があり、運びに入りました。みんなで列になり、超高速で結ばれた稲を運びました。
 0.1秒でも早く、大量に運びたい!
 みんなでひとつになって、はぜ干しをしました。誰か一人でも欠けてしまったら距離が一気に遠くなり、誰か一人来てくれただけですごく運びやすくなりました。
 下から上を見ると、それに続く道にずっとみんなが並んでいて、こうして見るとかなり人数がいるように感じました。みんなと同じ場所で、同じ空気を吸って、みんなといられる時間が、本当に幸せだと思いました。
 それだけで自然と力が湧いてきて、楽しい気持ちも、大変な気持ちもみんなと共有し、涼しい空気をたっぷり吸って、私はどこまでも動けそうでした。
 
 ところが最後の数メートルが実に長い。ゴールは目前なのに、数十センチずつしか進んでいない……!!
 一生私の長靴と足は泥の中へ沈んだままなのか……?? と一瞬思いました。
 ふと遠くの方を見ると、あゆちゃんたちがもう端の畦まで刈り終えていました。早い!
 そのままあゆちゃんが横移動で、こちらの方へ来てくれました。
 ふと隣を見ると、ちあきちゃんが隣で刈ってくれていました。
 そして、気づいたら全て刈り終えていました。フルマラソン完走ぐらいの感動!
 
 大変なんだ、よし頑張るぞ……! と昨日からずっと意気込んでいたけれど、あれ、気づいたらもう終わっていた……! 早い。
 
 相川さんも、流石アホラ、潔く裸足での参戦。勇ましい……!
 後から聞くと、それはみんなのどんよりした疲れ空気を盛り上げるためだったそうな……どこまでも優しく、男前な相川さん……ああ、優しさがじんわり染みて感無量。
 
 石生田んぼでは、永禮さんが急遽稲刈りをしてくださっていました。
 場所は違っても、同じ気持ちがあったのかな、と思います。
 人の手刈りでもかなり足を取られて大変だったのだから、機械だったら尚更やりにくかったのかな、と思うのですが、暗くなるまでずっと、稲刈りをしてくださっていたそうです。夕食の席では、「いただきまーす!!」という永禮さんの元気の良い声が一番よく聞こえてきました。きっとかなりお疲れだったと思うのですが、全くそう感じさせないほどの明るさで、「かき氷のために来たのだから、稲刈りはおまけです!」と言ってかき氷を作ってくださいました。自分の損得を考えず、どこまでも利他心100パーセントの永禮さん。ああ、私もそうなりたい。そうであらなくては。と思います。
 
 今日は、ブルーハワイと、いつもは頼まないいちごをいただきました。
 朝食当番の片付けが終わっていないからと、ぞくぞくとヘルプの方が来てくださいました。まるで同じ当番の一員のように、すっと溶け込んで助けてくださって、ありがたくて嬉しかったです。
 体育館へ行くと永禮さんとあゆちゃんが待っていてくださって、夜の暗さとは対照的に、永禮さんの笑顔が明るく輝いているようでした。
 
 今日も永禮さんのかき氷がすごくおいしかったです。
 シロップのかかっていない、氷だけのところでもすごくおいしくて、季節は秋になろうとしているけれど、まだまだかき氷がおいしく感じる、今日でした。
 
 明日からまた頑張れそうです! ありがとうございました。