「10分が2分に」 なつみ

3月5日
 
 ・「10分が2分に」
 今日の午前中は、昨日に引き続き、須原さんと一緒に台所の屋根に取り付けてあるパイプを取り外す作業をしました。
 森盛庵と芳子庵の工事から、須原さんと一緒に作業させてもらえる機会が多くて、毎回新しい発見があるのが面白いし、須原さんと一緒だと「あなたたちは大工さんです」という言葉を思い出して、シャキッとしてくる感じがします。

 そして、誰でも、一度は屋根に上りたいと思ったことがあると思うのですが、昨日も今日もわたしは屋根に上る夢を叶えてきました。(危ないことって、なぜこんなにも魅力的なのでしょう……!)

 屋根の上を、昨日は恐る恐る四つん這いになって歩いていましたが、なれてくると恐ろしいもので、早歩きで歩いて、屋根の傾斜を往復するようになり、気分はまるでネコ。足音はどすどす鳴っていますが、身軽です。
 鋸を片手に、ひょいひょいと早足で傾斜を上って、パイプをカットしていきました。
 
 パイプをカットする時は、屋根を鋸の刃で傷つけないように、と須原さんに教えてもらいました。屋根の塗装が、刃で削られてしまうと、そこから錆びてしまうそうです。
 
 しかし、パイプの下面と屋根の隙間は4ミリほどしかなく、角度を間違えると、刃が屋根を簡単に傷つけてしまいます。
 昨日は、そこで時間ががかってしまいました。

 ランニングを終えて、屋根の上に行くと、須原さんが屋根に上って感動しているかのんちゃんに、「なつみさんは、もう職人さんなので……」と話してくださっているのを聞いて、ハッとしました。
(自分で考えるんだ!)と思いました。

 U字ボルトをディスクグラインダーでカットし、回収後、残り半分ほどのパイプカットに入ります。
 須原さんが円の上3分の2ほどをディスクグラインダーでカットしてくださって、刃が入りきらない部分を、わたしは鋸でカットしていきました。
 鋸は、切れ味が良いので、切れやすいところは6秒ほどで切れます。
 昨日より、屋根の上の高さになれた、恐怖心が減ったということもあり、今日はスピード感も意識して、どんどこ切っていきました。
 ただ、どうしても、パイプの下面と屋根の隙間がほぼないところは、難しくて、(どうしようかな)と思って、試しに、パイプを持ち上げて見ると、なんと! 楽々と持ち上げることが出来て、びっくりしました。
 もっと良く出来ないか考えて、こうしたいなと思ったら、意外と出来るんだと思いました。
 
(これで、やりやすくなるし、早く切れる!)
 そう思って、もう、この発見が嬉しくて、内心ルンルンで、いそいそとパイプをカットしていました。
 そうすると、多分、わたしが片手や片足を駆使して、パイプを浮かせてやっているのを見ていたのでしょう、少し向こうにいる須原さんが「木材を持って来たら?」と声をかけて、助けてくださりました。
 さらに、そのまま、持ってきた木材を高さが出るようにして、パイプの下に入れてくださって、それがもう本当にとっても素晴らしくやりやすくなって、感動しました。
 進化の最終形は、これだ! と思い、いきつけたことが嬉しかったです。

 須原さんの力と知恵があり、10分が2分に縮まったような、そのくらいのスピードでパイプをカット出来た気がします。
 
 わたしが鋸でカットしていったパイプを、須原さんが引き上げて、吉畑手前ハウス側の屋根に移動させていって下さったのですが、最初は、須原さんを待たせていたのも、枕木の登場で、須原さんを待たせることなく切れるようになり、ウルトラスーパースムーズになったのが、嬉しくて、楽しくて、良い午前中でした。

 それと! 屋根に上ったついでにわたしは、誰かのホームランボールを4球も発見しました。
 きっと、お母さんとりゅうさんとひでゆきさんのホームランボールだ! と思うと、嬉しくなって、ソフトボール大会が楽しみになりました。
 綺麗に洗って、また使えたらいいなと思います。