9月21日のなのはな

えりさちゃんと過ごした1週間。えりさちゃんの大きな人柄に誰もが希望、勇気をもらい、力強く未来へ向かって踏み出す原動力を得た、そんな1週間でした。
えりさちゃんは、なのはなファミリーの卒業生で、アメリカの大学に通っています。えりさちゃんがなのはなで回復しながら学んだ、利他心の文化、なのはなファミリーの活動内容をアメリカにも広げていく目的で、なのはなファミリーについて卒業論文で取り上げるそうです。
今回、現在入居しているメンバー何人かにインタビューをするために、えりさちゃんが1週間なのはなに滞在してくれました。


朝は一緒に野菜の収穫をして、朝昼晩同じ食卓について採れたての新米や、桃やマクワウリ、えりさちゃんが一番大好きで大学の課題にも書いたというなのはなの夏野菜がいっぱいの「夏野菜グリル」、境港の仲屋食品さんが送ってくださった日本ならではのマグロのお刺身を同じテーブルでいただきました。
長いと思っていた1週間もあっという間に最終日が来て、ついに今日はえりさちゃんがアメリカに帰る日になりました。

最後に、今わたしたちがウィンターコンサートに向けて練習している『THE PHANTOM OF THE OPERA(オペラ座の怪人)』『Bohemian Rhapsody』の演奏を見ていただきました。

稲刈りから途中帰宅してくださったお父さんもいてくださって、お父さん、お母さん、えりさちゃんを前に、音楽室にぎゅうぎゅうに集まりました。
今回はお父さんのお考えでオペラ座の怪人は2回演奏することになりました。1回目は綺麗で、しっとりした演奏。2回目は破綻した演奏にすることになりました。
「ジャーン!ジャジャジャジャーン……!」
出だしはトランペット、トロンボーンが勢いよく飛び出してきます。
今までえりさちゃんと過ごせた1週間を思い出しながら、話したときのこと、楽しかったときの記憶、嬉しかった思いを込めて演奏しました。
終始まとまりのある、艶やかな演奏で音楽室は満たされました。

1回目の演奏が終わった後、えりさちゃんが感想を話してくれました。
「みんなの気持ちがすごく伝わってきた。みんな同じ気持ちで闘っているんだな、と思ってすごく勇気が湧いた」と、涙を流しながら話してくれました。
そして、破綻の2回目。
みんなの気持ちと音が炸裂して、情緒豊かな演奏になりました。安定感は無いけれど面白味のある音色が交錯して、1回目とはまるで違う演奏でした。

「みんなの泥臭さを感じて、安心した」と、えりさちゃんが終わった後に話してくれました。
『Bohemian Rhapsody』も今はまだ未完成の段階でしたが、みんなの気持ちをひとつに、それぞれが今できる100パーセントで向かいました。

「『Bohemian Rhapsody』はなのはなに似合っている。綺麗なだけじゃなくて、いろんな側面があって、ときには歪なところもある」。
そこがなのはなと通ずるところがあるのだと、話してくれました。

一生分のエネルギーをもらえた、とキラキラした表情でえりさちゃんが最後に伝えてくれました。
それはお互い様で、私たちもえりさちゃんから大きなエネルギーをもらった、と感じました。えりさちゃんの前向きでエネルギッシュな姿、一から新しい価値観をアメリカで広げていく、立ち向かう勇気ある姿に、場所は違っても、同じ気持ちでいられることの心強さ、嬉しさをたくさんもらいました。

えりさちゃんの論文がアメリカ中、世界中に広がって、利他心がどこまでも広がっていくと想像するとすごく希望を感じます。
私もえりさちゃんの仲間の一人だと、胸を張ってそう言えるくらい、毎日を意味のあるものとして過ごしていけるよう、利他心を広げていく仲間の一人としてこれからも頑張りたいです。
(ほのか)
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ウィンターコンサートに向けて、今年はダンス練習を少人数曲から進めています。
まず最初にとりかかったのは山小屋キャンプで一部にダンスをつけて披露したことから始まった『ウェイクアップ・ロメオ』。
お母さんにやったらいいよ、と言ってもらって、全編の振り付けを考えました。
いろんな動画を見て参考にして、こういう動きがあるんだ、という動きのボキャブラリーを増やしながら、音から受けるイメージを振りに当てはめていきます。

音からイメージした雰囲気、スピード感、動きの感じにぴったり合う動きに出会ったときには、気持ちを理解されたような、自分の気持ちをぴったり言い当ててもらったような、そんな嬉しい気持ちになります。
振り入れをして、練習していくときも、同じだ、と思いました。
振りの動きを説明するのに、右手を上げて、回って、両手を広げて、歩いて、というのは、単なる符号でしかないです。
もちろん手の高さや角度を揃えるのも大事なのですが、それ以上にそこをどういう気持ちで踊るか、ということを揃えることで、ニュアンスが揃って、自然と振りが揃います。
その動きのイメージや気持ちの解釈が一致すると、「そうそれ!そういうことが言いたかった!」と膝を打って言いたくなるような、そんな気持ちになります。

たとえば、ようこそという感じで両手を広げる振りがあるのですが、最初はなんだかイメージと違っていました。
そこで、フラダンスみたいな明るいようこそ!じゃなくて、罠をいっぱい仕掛けた場所に誘い込んでようこそ、にしてほしい、と伝えたら、ガラッとみんなの動きの印象が変わって、曲のちょっと人をくったようなかっこいい感じが出ました。

今もう1曲、ウィンターコンサートでの新曲として、練習が始まったのが、『ストーン・オーシャン』です。これは管楽器アンサンブルの曲で、管楽器を演奏している5人と、ダンサー4人が一緒に踊ります。
これも聴いた瞬間にわくわくするような戦隊ヒーローみたいな格好いい曲で、このわくわくと子供はもちろん大人もなんだかそわそわしちゃうようなかっこよさをどうやって表現しようか、とわくわくしながら考えました。


この曲はまだ振り入れの最中なのですが、ともすると変な動きなのにキレッキレで踊ることでそれが不思議なかっこよさに繋がる面白い振り付けになったんじゃないか、と個人的に思っています。
管楽器が一緒に踊るので、吹きながら無理のないように、けれど踊れるところは最大限に。ダンスメンバーも踊るけれど、管楽器がちゃんと立つように。
どこかへんてこなのに一緒に踊りたくなるくらい格好いいように。2本のグラフが交わる絶妙で最高のバランスになるように、と考えた振りです。これを9人揃って演奏もついて踊れる日が楽しみです。

やるごとにそれぞれの曲に愛着が湧いて、イメージがクリアーになっていきます。
ダンスの振り入れや練習は、私がした曲の解釈を、みんなが受け止めてくれて表現して返してくれる、そんな時間です。

もっともっと深い解釈をして、深いイメージをして、それをみんなと一緒に表現していけるようになりたいです。
そんなチャンスがある、まだ手をつけていない曲がたくさんあるのが、怖くもあるけれど、すごく楽しみで、この機会をみんなと最大限に自分のものにしていきたいと思います。
(のん)
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田んぼでは……!
3日間にわたって進めた桃横田んぼの稲刈りが、夕方、完了しました。
お米を食べるたび、桃横田んぼが頭をよぎります。
桃横田んぼは、コンバインで引き上げて刈るのが難しいくらい稲が倒れてしまい、数人で稲起こしをしながらの稲刈りになりました。お父さんが、こぼさず刈り取れるように、機械に詰まらないように細心の注意で刈られていました。

桃横田んぼの稲刈り初日は、クボタさんに大変お世話になった1日でした。
はじめに紫黒米を刈っていたところから、うるち米に切り替わるため、コンバインの掃除をしました。そして、回走車のフォアードへ積み込みしようというとき、エンジンがドドドドド……。止まってしまいました。
ここで、一度目のクボタさんです。手際よく見てくださり、フィルターや燃料ホースなどの詰まりを取ってくださいました。エンジンが再びかかるようになりました。もうすでに13時を回っていて、少しでもたくさん進めたいという思いで桃横田んぼに行きました。桃横田んぼの1周回り切らないうちに、またしてもエンジンが止まってしまいました。
ここでクボタさん2回目です。作業中でも駆けつけてくださいました。燃料タンクの中のゴミが多く、燃料が詰まる根源になっているということで、田んぼの中で燃料タンクを綺麗にしてくださいました。修理後エンジンをかけてくださり、また進められるようになりました。
「18時まで待つけんな!」と言っていつも軽トラにコンテナを積んでくださるライスセンターの方々。18時までに少しでも進められるように頑張ります。エンジンが止まることなく、時間内に刈れるところまで刈り、コンテナに籾を移しました。そしてコンバインのエンジンを止めた後、燃料の臭いと共にポタポタと落ちる液体が目に入りました。漏れています。
ここでクボタさん3回目です。また急いで駆けつけてくださり、すぐに原因が見つかりました。燃料を送っているホースが折れて割れてしまい、そこから燃料が漏れていました。刈り終えてからの時間と、翌朝に直してくださいました。
初日は修理の日となりました。でも、明日からは直ったコンバインで刈っていくことができます。

古吉野なのはなに戻ると、夕食は新米でした。この新米は9月16日に稲刈りをしたお米で、小屋向かいの田んぼか諏訪の田んぼのお米なのだと思いました。新米は一粒一粒をしっかりと感じるのに柔らかくてもちもちしていて、しみじみとお米のありがたみを感じながら口にしました。
そして迎えた桃横田んぼの稲刈り2日目です。
雨のためライスセンターは1日お休みです。そのため、なのはなの乾燥機に入れて乾燥・籾摺りをすることになりました。
はじめは刈っては詰まりを取り、という感じでした。お父さんが稲起こしを素早く、コンバインが詰まらないようにやるやり方を教えてくださり、詰まる回数が減っていきました。しかし、稲起こしが間に合わず、コンバインの刈り取りを度々止めてしまうという状態でした。
人数を増やしたら2倍も3倍も早くなるよ、とお母さんがおっしゃいました。
そして、今日が桃横田んぼの稲刈り3日目です。


6人体制で稲を起こしていきます。お父さんが教えてくださったやり方で、2条を起こす人、その後を追いかけて3条目を起こす人で追い越し方式で進んでいきました。稲穂がクローラーの下敷きにならないように、整えます。大きな散髪屋さんでしょうか。分け目は3条と4条の間にあり綺麗に分けます。生え際から寝ているものは立て、コンバインで刈り切れないところは散髪していきます。みんなで追い越し方式で進んでいくと、お父さんのコンバインがほとんど止まらずに刈っていくことができて、進みが良くなり嬉しかったです。

最後の条が刈り終わりました。やったー。終わった。お父さんお母さん永禮さんみんなでコンバインに寄って写真を取りながら、刈り切ることができた達成感が嬉しかったです。人数の力はすごいなと思いました。

永禮さんがフォワードを運転してくださり、コンバインは次の滝川小田んぼへと向かいました。
刈れて嬉しいなという思いから、次の田んぼに向けて慎重な気持ちを作り、ちあきちゃんと滝川小に行きました。滝川小は稲がフワッと立ち気味で、触った感じも乾いていて軽く、順調に進みそうで嬉しくなりました。
夕方は滝川小を1周刈ったところで時間になりました。


永禮さんたちが諏訪神社田んぼの稲刈りを進めてくださり、残す田んぼは約10枚となりました。
明日は修理を終えたモンローちゃんでお父さんが石生の稲刈りをしてくださいます。明日、どうか少しでも上手くいきますように。
(さくら)
