12月4日のなのはな
コンサートにむけて走り続ける毎日、表現する事によって自分が支えられていると実感する毎日です。
休日に通し練習をする事が多いですが、この頃は平日にも劇+ダンス(出はけのみ)の通し練習も進めています。
そんな中で今日の午後は、劇の通しをしました。なのはな大女優、なおちゃんと一緒に過ごせる火曜日、木曜日が劇の通しの日です。
午前は演劇練習、今朝は初雪も見られたほどで、ここ数日で、ぐんと冷え込み、体も縮こまって、肩も思わず上がってしまいます。
お父さんから教わった、腹筋を使った発声をするためにまずは外に出て、ラジオ体操と発声練習!
外に出るのは素晴らしい、陽の光を浴びて、身体を思い切り動かして、大きな声を出す、これ以上気持ちいいものってない!
これは習慣的にやりたいね、と話すほど、とても快い時間でした。

今日は火曜日の続きのシーンからで、後半の途中からスタート。1シーンずつ気になるところを、お父さんお母さんが具体的に、どう修正したらどう良くなるか、細やかに教えてくれます。
練習のための練習にはしない。練習を練習と思わずに、いつも本番の気持ちで、ホールいっぱいのお客さんの姿を目に浮かべながら、遠くに声を飛ばすように意識しながら、気持ちをフルに働かせて、役になりきります。演技はしない。役そのものになる。
自分以外の何者かになりきってしまう、その時間が長ければ長いほど、そして精度が高ければ高いほど、自分の中にある何かが変わっていく気がします。(言葉が曖昧ですが……)
今日の通し練習の見どころは、カードおやじのゆきなちゃんでした。普段のゆきなちゃんは自分を主張したりせず、控えめなタイプです。
でも、ステージに立って、人を楽しませるエンターテイナーでいるには、楽しい人、機嫌のいい人、楽観的な人を思い切りやって、気持ちや声を前へ出す必要があります。
カードを持っておどける、ゆきなちゃんは恥ずかしそうにも見えましたが、ゆきなちゃんの心にはすごく解放感があったんじゃないかな、とも思いました。



演劇や、ダンス、コーラス、楽器演奏などの表現――、それだけでなく、ただステージを歩く、道具を出し入れする、係の準備をするということ一つひとつを鏡として、今の自分を映し、同時にそれらを通して自分を成長させながら、私たちはコンサートへ向かっています。
育ってきた環境、これまでいた環境、色んなことが重なって、今の自分たちがもつ凸凹、持ち続けていたら自分も困るような特性、それも人によって千差万別だろうとは思いますが、ちょっと驕った気持ちがあったり、謙虚になれなかったり、自分を過小評価しすぎてしまったり、そういう歪みが多かれ少なかれ、皆あります。
それを直すための一番の薬は表現活動なのだと思います。



一生懸命やる事が怖い、それは私も根底にまだまだある気持ちです。それはこれまで、真面目が美学にならない社会に埋もれていたから。
真面目が、いじめの対象で、笑われる対象、嫌われる原因。そういう中で挫けずに生きろ、とは、そのほうが絶対に難しい。
だから今は、挫けた事が必ずしも汚点だとは思わない。私はその曲がった風潮そのものが辛かった、正しく生きたくて、そういう正しく生きる人として生きる、というカードを引いて、この世に生をうけたのだから、その事を誇りに思い、私に出来る事を全うして、そういう社会を変えていける人間に成長したいです。
まだまだ世間には怠けがカッコいいというような変な風潮がはびこっていると思います。でも一生懸命にやる事が、本当はあるべき姿であり、一番綺麗で正しい道。
その一生懸命さを、これからも、なのはなでたくさん学びます。
(そな)
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コンサートまで約2週間。舞台背景の制作を急いで進めています。お母さんの原案を、まえちゃんが実際に再現できる形に測り、須原さんやさくらちゃんが土台を作っています。お母さんが描いてくれた原案とそっくりそのまま、何百倍も拡大されて、目の前に出来上がっていくことが、本当に凄いことだなあと思います。
今年のコンサートのモチーフは『妖怪』。それにちなんで、舞台背景の色味も落ち着いて、和風のデザインです。バンドメンバーが乗る、パイプで組んだ足場の上に、神社をモチーフにした大きな屋根がつきます。今日で、屋根の色塗りが完了して、いよいよ組み立ての工程に入りました。
須原さんやさくらちゃんが、組み立ての段取りを進めてくれて、手際よく、屋根のパネルに、木板の足を5本、付けてくれました。どう組み上げるのだろう? この段階では、よく分かりませんでした。でも、須原さんが、「木の板に一人ずつついて」と言われてはじめて、まさか……、と、これからすることが分かりました。
体育館の隣で演劇練習をしていた主要役者のみんなも助けてくれて、10人がかりで屋根を、せーの! で立ち上げました。屋根があまりにも大きく、こんなに大きな屋根を、5本の板だけで支えられるのか、と最初はハラハラしました。でも、立ち上がってみると、思っている以上に、安定していました。

そして次は、本番の組み立てを想定して、体育館の一角に建てた足場の上に上げました。ステージは高さ3メートルはあって、かなり高いです。そして屋根も幅4メートルほどあって、かなり大きいので、持ち上げる瞬間はとても緊張しました。倒れたら、せっかく作った屋根が台無しになるし、何よりみんなが危ないと思って、どうにか倒れないようにしがみつきながら上げました。
やっと足場の上へ上げられた時は、とてもほっとしました。立ち上がった舞台背景は、とてもスケールが大きくて、体育館が小さく感じるほどでした。一つの家が建ちあがったような気分になりました。
地面に置いて見てみるのと、実際にステージの上に組み立てて見るのとでは見え方が違い、午後からは、色の修正をしました。ほんの細かい部分でも、色が変わっただけで、印象や見え方が全然違ってくるのだということを知りました。色を考える一つにしても、とても緻密でシビアなのだということを知りました。


舞台背景は、コンサートの土台になります。お客さんの目に、一番に入ってくるものでもあり、ステージで表現する物語の空気を作ります。脚本で伝えたい内容がより伝わりやすくなるものや、みんなが着る衣装がより映えるものである必要があるのだなと思いました。
スケールが大きいけれど、一つひとつの小さなディティールに全てが宿っているのだなと、舞台背景の作業をしているとよく感じます。遠くから見ても綺麗だけれど、近くで見ても、どこも隙がなく、綺麗だなと思います。これが、私達の表現したいもの、生き方に繋がっているんだ、と思うと、気持ちが引き締まる思いがします。
舞台背景も、心が宿ると、脚本の世界が本物になるような気がします。コンサートまでの限られた時間の中で、自分の出来ることを精一杯したいなと思いました。
(りな)
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朝起きて外を見ると、雪がちらついていて、少しだけれど積もっていました。お仕事に行く人などにとっては、雪は敵かもしれません。でも大人になっても、雪は心をくすぐるものがあります。去年、雪がたくさん積もったとき、みんなで鎌倉づくりをしたことを思い出しました。雪で遊んだ思い出ってどうしてこうも鮮明なものとして残るのだろう。それはかのんちゃんも一緒だったようで、雪を見るなり、
「今年もまたたくさん降ってほしい、またみんなで鎌倉つくりたい!」
と、目をキラキラさせていました。
……前置きが長くなりましたが、雪の影響で朝の作業は最低限のもの以外は、室内での作業に。朝から、昨日全収穫した唐辛子の実取り(株から唐辛子の実を切り離す作業)をしました。

唐辛子の全収穫について、私の心情を書き出すと長くなるので、できるだけ簡潔に書きます。私は唐辛子担当だったので、全収穫というと、どうしても寂しいような気持ちでした。でも、唐辛子の区切りを見届けられたことがうれしかったです。同じ畑にいたナスの葉や株は、すでに枯れてしまっていたのに、唐辛子はまだ実もピンピンしていて葉も元気でした。夏の暑さや害虫にも負けず、12月までもってくれた唐辛子。本当にすごいなと思うし、その健気さに私も元気をもらい続けました。
……また前置きが長くなりましたが、午前は朝の続きで、そんな唐辛子の実取りから始まりました。午前は多人数での作業です。大体、軽トラ2杯分くらいの唐辛子の株を持って帰ってきたので、結構かかるのではないかと思いましたが、人数の力で、早朝作業と午前の2時間で、すべての唐辛子の実取りを終わらせられました。

あけみちゃんが考えてくれて、実取りのスピード勝負対決、今日は「血液型対決」。すにたちゃん、ゆりちゃん、ゆうはちゃん、私のO型チームが、3戦3勝。どうしてそんなに速いの、と聞かれたので、「O型は大雑把だから(笑)。」と答えておきました。というのは冗談で、みんな慣れてくると、複数の実を一気に切り離したり、大まかに株を切り分けてから実取りをしたりと工夫を凝らしていたようです。こういう作業で、いつもまなかちゃんが、「楽しいよね、いつまでもやっていられるよね」と笑顔を向けてくれます。どんなことも前向きに考えてみんなを明るいほうへ導くまなかちゃんが本当に素敵だなと思います。
結局、寒さに耐えながら最後まで命を残していた実は、大体、天日干し用のパレット15枚分。これから、この唐辛子たちは、どこで、どんなふうに活躍するのだろう? 想像すると、ワクワクします。
唐辛子の作業は、最後まで楽しかったです。ありがとう、唐辛子!


そのあとは、玉ねぎの防寒対策へ行きました。おとといと昨日に植え付けた苗に、もみ殻を振りかけて霜対策をしました。植えたばかりの小さな苗は、霜柱ができると浮いてきてしまうようです。しっかりもみ殻を撒けたので、元気に育ってくれるといいなと思います。行き帰りの車で、他の農家の方の大根や黒大豆や柿、あとは、たぬき!? だのを見られたのも楽しかったです。
少しの残り時間で、小豆の収穫にも行きました。夏にたくさん水やりした畑だったので、豆がついていて収穫できていることをうれしく思います。
こんなふうに、古吉野にはたくさんの冬が訪れています。冬ならではの作業、ならではの景色がたくさん。コンサートにまっしぐらだけど、その中でも、自然に囲まれたこの環境で見つけられる小さな喜びに、毎日満たされています。畑もコンサートも、同じように高い理想をもって、全力で頑張っていきます。
(うたな)
