10月11日(土)「勝央町金時祭、前日。本番へ向かう気持ち」

10月11日のなのはな

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 勝央町金時祭前日、PM5:00過ぎ。現地場ミリにて。

 『ホワイト・フラッグ』の出がうまくできず、非常に悔しい思いをしました。今日だけではなくて、「肩、腕を振らずに、風のように走る」ということがいつもうまくできないのです。しょんぼり。ああ、私がこの動きひとつできないせいで、最後の大盛り上がりに水を差してしまうかもしれない……。そう思うと大きな責任を感じて、明日が不安になりました。

 

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 帰宅してからは、簡易的な車内掃除をすることに。ああ、掃除なんてできる気持ちじゃないよ……涙、涙、という感じだったのですが、自分だけ抜けるわけにもいかず、とりあえずほうきを持ってきて、明日乗って会場へ向かう車を綺麗にしました。
 みんなでほうきや雑巾バケツを持っていって、それっ!! と取りかかりました。それはまるで魔法がかかったみたいに、一瞬でぴかぴかの車内になり、明日の金時祭に向かう気持ちが作りやすくなりそうだと思いました。それに、掃除をしながらやはり、
「ここでダウンしてはいけない。いま内にこもったら負けだ。気持ちを外向きに、今から気持ちを作っていこう、明日のステージはもう今、ここから始まっている」
 と思いました。

 だから、絶対に今夜、克服すると決めました。

 

 できるまで、繰り返し、何度も何度も、その走るところだけを練習しました。
 何度も正しい形を研究して、走りました。時には、まえちゃんや、ももかちゃん、すにちゃんに形を見てもらって、みんなが私の走りにアドバイスをしてくれました。

 どうしても上手くいかなくて行き詰まったときは、本番隣で走るうたなちゃんを呼びに行って、教えてもらいました。鏡を見て、うたなちゃんが隣で、一緒に走ってくれました。うたなちゃんの歩幅、棒の角度、風の切り方、全部を真似して、ぴったり同じ動きになったときはあまりにもシュールで笑いが止まりませんでした。

 そして、なぜうまくいっていなかったのかと、これからどうしたら成功するのかも掴めました!

 1、カウントを1で出ていたのを、1早くして前のワンエイトの8で出る。
 2、棒の向きを床と垂直に、腕の隙間を作らない。
 3、ぜっっったいに腕を振らない!!!

 この3点を抑えることを意識したら、100発100中で成功したのです!
 できたときは飛び上がって大喜び。小さなことかもしれないけれど、ものすごく嬉しくて、一緒にやってくれたももちゃんたちも、すごく笑顔で喜んでくれました。

「でも、明日成功しないと意味が無い、明日は失敗しないようにしなくちゃ」
 と私が言うと、まえちゃんが
「いや、明日は、ほのかちゃんじゃなくて、ダンサーだからね」
 と言ってくれました。そう、明日は自信のないふんわりした自分はさようなら。明日は、一人のスターになるつもりで、いつ何時も堂々と、美しくありたいです。

 それと、真面目な気持ちは勿論、楽しむ気持ちも忘れずにやった方がいい、自信を持って仕草、立ち振る舞い、醸し出す雰囲気も美しくしたい、と思いました。

 和の踊りだったら、自分がおしとやかな着物の似合う、舞子さんと思い込んで。フラダンスだったら、太陽の日差しを浴びて開く鮮やかな花みたいに。モダンダンスだったら、厳しさと希望のある眼差しを。

 

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 踊る曲へ、それぞれの理想型、自分の中で持っていたい美意識を胸に、本番前最後の練習へと向かいました。

 浴衣で踊る曲を、お父さん、お母さんが見て下さいました。

「自分だけが綺麗に踊ろうと思わない。全員で同じ気持ちになって、揃える気持ちが無いと、例え振りが揃っていてもバラバラに見えてしまう。気持ちがバラバラだと、踊りもバラバラになる」

 明日のふるさと総踊りでは、広場をぐるっと一周囲った輪になって踊ります。
 一人の踊りではなく、集団で魅せる意識を持つ。
 お父さんがそう教えて下さいました。
 その意識を持って踊ると、それだけで全く違う踊りに、格段に揃いが良くなりました。

 

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「金時祭はウィンターコンサートと違い、ステージ上だけでなく、360度、待機しているときも、出を待つときも、常にお客さんに見られている。ステージ上のパフォーマンスは勿論、控えているとき、並んで待機しているとき、どのような立ち振る舞い、姿勢、表情をしているのか、そういうところでなのはなファミリーは褒められてきた」

 お父さんがそう仰いました。その言葉の厚みには、今までの先輩がたが積み上げてきた信頼や、勝央町のなのはなファミリーとして積み上げてきたものがあるように感じました。

 なのはなファミリーとして出演するダンスやバンド演奏、勝央音頭保存会として出演する踊り、金時太鼓のメンバーが披露する『那岐おろし』。たくさんステージに立たせていただく機会があります。
 
「私たちの表現が、勝央町の評判と直結してくるかもしれない。なのはなファミリーのことを知っている人も、知らなかった人も、明日の金時祭では、私たちの演奏を見ていただく機会になる。そこで新たに出会う人、繋がる人がいるかもしれない。それは大人の人かも知れないし、その子どもさんかもしれない」

 そう、あゆちゃんが教えてくれました。

 たくさんの方々に演奏を見ていただける貴重な機会がありがたいことだと思いました。表現活動を通して、繋がるべき人と繋がって、もっと、私たちが目指す社会や生き方を広げていきたいです。

 

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 澄み渡った青空の下、秋風が心地よく吹き抜ける穏やかな景色が、私の中で金時祭の印象として強く残っています。金時祭のステージに出演するのは、明日で2回目になります。今は、去年初めて金時祭りに出演したときとは心持ちが全く違うように感じます。
 できるようになったことも増え、ステージに臨む気持ちが変わったところもあります。それと同時に、超えたい壁、課題もはっきりと見えてくるようになりました。
 それぞれの出番、それぞれの曲、それぞれの場で、あるべき行動、立ち振る舞い、魅せる表現を、一番良い形でしていきたいです。

 どうか、お客様に気持ちが伝わるステージになりますように。
 みんなでひとつの成功体験にできますように。

(ほのか)