「大きな大きな虹」 ななほ

9月7日

 今日は『白皇』がたくさん収穫できました。
 畑について袋を開いてみると、「とれる」「とれる」と次々に桃が収穫できて、顔をあげると樹に半分以上ついていた実が、残り数玉ほどになっていて、今日が大ピークだったことを知りました。
 畑に残っている実も樹によっては数えきれるほどになっているものもあります。

 あぁ、来週はこの樹にあと、何玉の桃が残っているのだろうか?
 そう思うと、とてつもない寂しさを感じたのですが、それと同時に今日という日を思う存分味わおうと思いました。

 そして迎えたこの日は、本当に本当に楽しい1日でした。
 朝は次々と桃を収穫して、大満足。それも、とても綺麗な状態で実を収穫することができたり、白皇自体も先月まで桃メンバーのみんなと心配していたのが嘘かと思うほど、しっかりと肥大していて、白皇らしい誇りを感じるものになっています。

 肌の色も綺麗で、さすが「おかやま夢白桃」と「白麗」から生まれた品種なだけあるなと思ったし、ずっと眺めていたいくらい、どの桃も美しいなと思います。

「あぁ、もしかしたらこうして、今の桃メンバーで桃の作業をするのも、今日が最後かもしれないね」

「この夏、本当に楽しかったね」

 そんなことを語り合いながら桃畑から帰る時間も幸せです。

 選果ハウスにいる時間、桃に触れている時間、ちょっとしたハプニングや真剣な空気の中に時々訪れる、とても温かく愉快な会話。それらがすべて、愛おしいくらいに大好きです。

 本当に桃が好きです。桃メンバーが好きです。桃作業をしている時、私は一番、生き生きとしているなと感じます。

 今日は夕方4時ごろから、突然の豪雨があり、急遽、桃にブルーシートを敷くことになりました。

 お昼の時点では雨雲レーダーを見ても、雨が霧程度予報で大丈夫だと判断していたのですが、3時半ごろにさくらちゃんが選果ハウスの外に出ると、「うぁあ~~~」と叫んでいて、みんなで「大丈夫? あめ!」と言いました。

 すると、さくらちゃんが急に静かになって、「あ、いや。かぜ」と言って、ものすごい強風、雨前の風が吹いていることを教えてくれました。

「これは、降るね」「うん、雨雲レーダー」。
 みんなで雨雲レーダーを見ると、20分後に大雨の予報。大急ぎでブルーシート敷きに出動しました。

 あゆちゃんにも電話をし、古吉野なのはなからも何人か、ブルーシート敷きを助けに来てくれてとてもありがたかったです。

 でも雨は予想以上の豪雨で、5秒外に出るだけで、滝を浴びたようにずぶ濡れになりました。

 ワイパーを最速にしてもまえが見えない。外に出ていると目も開けられない。息をするのも苦しいような……。

 立っているだけで溺れそうな雨に驚き、怖さを感じつつも、あまりにも雨、雨、雨でまみちゃんやさくらちゃん、りなちゃんと笑いが止まりませんでした。

「なにこれ~」
「こんなあめ、はじめて~~~~」
「めがあかない~~~」

 無事に桃を守ることができました。私たちはずぶ濡れでしたが、ものすごく楽しくて、温かくて、こんな風に小さなハプニングが、私の人生に彩を与えてくれるなと思いました。

 最後、りなちゃんとさくらちゃん、まみちゃんと大きな大きな虹も見ることができて嬉しかったです。

 桃が終わってしまうのが寂しいですが、桃の作業は1年中あります。桃メンバーとして長い目を持ち、これからも桃メンバーと力を合わせて、なのはなの桃を守り、広げ、育てていきたいです。

・オペラ座の怪人

 今日はオペラ座の怪人の合わせをしました。楽譜をもらった日から、練習をするのが今日が初めてで、「わたし、合わせに間に合うかな?」と不安な気持ちもありましたが、午前の1時間半で詰め込み練習をし、無事に合わせで演奏できたことが嬉しかったです。

 サックスパートのみんなが、昨日の合わせで教えてもらったことや、これまでの練習でそろえてきたところを詳しく教えてくれて、その丁寧さや優しさが嬉しかったです。

 また、さとみちゃん率いるサックスパートの空気、練習メニューが大好きです。

 さとみちゃんが細かく区切って練習を見てくれて、できていないところはできるようになるまで、粘り強く練習を見てくれて、その時間が楽しいしとてもありがたいです。

 上手くいかない、何か雰囲気が違う、どこかあっていない時があると、さとみちゃんが眉根を乗せて「う~~ん」「何かが違うんだよね~~」とアドバイスをくれて、それができるようになると、パッと目を輝かせて、「そうそう、それそれ」「うん、それがききたかった」「みんな、できるじゃ~ん!」と穏やかだけれど、とてもキラキラと嬉しそうに笑ってくれて、その笑顔を見ると、より、サックスが好きになります。

 今日の合わせではお父さん、お母さん、あゆちゃんからたくさんのアドバイスもいただき、どんどん目に見えて進化していく演奏を目の当たりにして、より音楽って素敵だなと思いました。

 本当に音楽に気持ちが表れる、心が表れるなと思ったし、同じ楽譜でも気持ち次第でこんなにも変わるのかと思いました。

 特に最後の部分は、本当に全員が、どこがメロディーでどこかサブメロディなのか、誰を引き立たせたいのかを理解した上で自分のパートを演奏すると、同じ曲とは思えないくらいにとても聞きやすく、すごく印象的な雰囲気の曲になり、演奏していても高級感と一体感が増したように感じました。

 私はこれまで、音楽に対して苦手意識があって、できるなら避けて通りたいような気持ちもありましたが、今日の合わせをして、お父さんのアドバイス通りに演奏してみて、音楽ってこんなにも面白いんだなと知りました。

 また、思いっきり演奏する、大きな音を出す、思いを乗せて演奏するほど気持ちがいいものはないなと思います。

 普段、生きていて叫びたくなるようなとき、泣きたくなるようなとき、「ぎゃ~~~~」となりそうな時もあるけれど、それをそのまま表現してはあまりにも子供で、情けないけれど、音楽を通してなら思いっきり、大きな音を出すことができて、すごくスッキリしました。

 そして、そのやけくそな気持ち、行き過ぎた気持ちも、1人ではただの現実逃避のようになってしまうけれど、みんなと一緒だから、行き過ぎることなく、一度落ち着いて、じゃあ、自分のパートはどんな役割なのか、この部分はメロディで、この部分はサブメロディでと考えて演奏する中で、音楽の中で社会性が身についていくような感覚もあり、嬉しかったです。

 まだ音楽合宿も始まったばかりですが、今年のコンサートがとても楽しみです。

 お父さんの妖怪の話もすごく魅力的でした。
 摂食障害の人が、親以上に信頼できる人をもたないまま親離れして自立しても、自立した妖怪になってしまうだけ。その表現がとても分かりやすかったし、私はまだ、心の中に小さな妖怪要素、隠れ妖怪が潜んでいるなと感じました。

 このコンサートを通して、自分の中にある妖怪を退治し、自立した大人へと成長できるように頑張ります。

 まだまだ書きたいことがありましたが、そろそろ今日のなのはなの記事が届いた頃なので、編集に戻ります。

 明日からまた仕事です。気合を入れて頑張りたいです!