「苦しんできてよかった」 うたな

8月4日

 今日で、なのはなに来て1年が経ちます。
 いろいろなものを失って、ここに来ました。職業とか肩書とか、感情やプライドなど、もう落ちるところまで落ちた、という状態でした。治るとかできるとか、大丈夫とかいう言葉が、何一つ信じられませんでした。何をやってもうまくいかない、どれだけ頑張っても幸せになれない。きっと自分だけこの世に生まれてもまともに生きられない運命だったのだ、と考えていました。

 去年はここに入ることで親と離れ離れになることが寂しくて、成人したのに一人前に稼ぐことすらできていない自分に絶望して、何より入居したということは「自分は摂食障害だ」と認めたことになり、それが恥ずかしくて仕方ありませんでした。
 今、なのはなファミリーとして過ごさせてもらえることが心からうれしいことだと思うし、摂食障害になってよかった、と思います。そう思えているのは、どんなにヘボで成長が遅くても、見捨てずに心を添わせてくださるお父さんやお母さん。正しい道を示してくれて、ときには厳しく、でもやさしく話を聞いてくれるスタッフさん。1年たった今でも、いつでも頼ってね、と一緒にいてくれるシスターの2人、そして喜怒哀楽を共有して、高め合うことができるみんな。そんななのはなファミリーがいるからです。
 明日が来るのが、楽しみで、生きることが楽しいと、私にもそう思える人生が来ました。
 なのはなファミリーに、お父さんやお母さんに、私は救ってもらいました。だから、なのはなで回復して、今度は自分が、同じように苦しんでいる人の希望になれるような生き方をする。それが使命だと思っています。
 この世に生まれてきたこと、今生きていることに感謝しています。過去にあったことが、全部今につながっていると思うと、苦しんできてよかったです。
 まだまだ未熟でできないことばかりだけど、誰かの役に立てるようにこれからも頑張ります。