4月7日のなのはな

田んぼの肥料入れ!!
ずっと楽しみにしていた、田んぼの肥料入れでした。どうして楽しみにしていたか。大規模な作業だけに、普段一緒に作業する機会があまりない人とも作業ができること。とにかく大胆なところ。もう全部含めて一大イベントのようで、ワクワクします。
まえちゃんがリーダーの作業は久しぶりで、うれしかったです。勢いとスピードがあって思い切りのあるまえちゃんの潔さがいつも好きだなあと思います。人数がいれば、大きな田んぼも怖くない!
まず向かったのは、石生田んぼです。この田んぼは、とにかく奥行があって、広かったです。最初にしてボスの田んぼ。まえちゃんが、
「一列にてみを並べてから一斉にみんなで直進して撒いていく」
か、
「田んぼを横に6等分してバケツリレーでブロックごとに撒いていく」
か、どちらにしようか、と提案してくれました。てみに牛肥を積む人の手が余らないということで、後者を選んで、肥料入れスタート!

私は、主に牛肥を撒く役割をしました。「はい!」と、てみを受け渡して、みんなの力が集まった、てみが届く感覚。まっさらな田んぼを牛肥で埋めていく感覚。これだなあ、肥料入れが楽しいのは! 快調に、進んでいきました。
時々、「今、列が曲がっている!」「~ちゃん、前に行き過ぎ!」と司令塔の役をして声を張り上げるまえちゃん。エルフの上でスコップをもって勇ましく立っている姿は、映画のワンシーンのようにかっこよかったです笑。

……しかし、さすがに石生田んぼは広い。一番奥のブロックをやっているときは、とても果てしなく感じました。でもそんなときに力が出るのは、みんなの存在があるから。しなこちゃんが毎回大きな声でてみを渡してくれます。しかも、撒く私がやりやすいように、毎回てみの向きをそろえて渡してくれる、その気遣いがうれしかったです。

「あと4分の1!」というまえちゃんの声も、一番遠くにいる私にもはっきりと聞こえて、着実に進んでいるのが分かりました。最後はエルフからの距離が近くなったので、みんな、てみをもって牛肥を個人で撒きました。あんなに広かった田んぼが、牛肥で覆われた。約1時間、達成感は並々ならぬものでした。

そして次の桃横田んぼへ徒歩で移動……。アスファルトって、なんて歩きやすいのだ! 足が軽い、沈みこまない、すごく楽!
桃横田んぼは、石生田んぼよりもやりやすくなりました。なぜなら、田んぼの長辺が道路に面しているので、エルフを少しずつ移動させながら肥料入れができ、徒歩の移動距離がとても短くなりました。それぞれがてみをもって撒きました。

ここで、スペシャルゲスト、卒業生ののぞみちゃんと、娘のゆりちゃん(6歳)、おとちゃん(3歳)が来てくれました! ゆりちゃんが空になったてみを持っていってくれたり、おとちゃんが小さなてみで牛肥を運んでくれたり。お手伝いがとても上手で、役割を健気に果たしている2人がかわいくて、かっこいいなと思いました。



途中、牛肥がなくなったので、まえちゃんが買いに行ってくれている間、休憩タイム。……持ってきてくれたお茶をみんなと一緒に飲む、そのお茶は格別な味がしました。そのあと広い田んぼの真ん中で座って写真を撮りました。撮ってくれているすにたちゃんのバックには、本当にきれいな青空が。私たちがカメラマンを撮りたくなる、絶景でした。ぺんぺん草やスミレに癒されていると、まえちゃんたちが帰ってきました。再スタートです!

すると、水やりを終えた人や、接ぎ木の作業だった人も駆けつけてくれました。人数が増えたので、進みがさらに速くなりました。先ほどの石生田んぼの約半分の時間で、桃横田んぼを終えられました。
午前の残りの時間で、那岐山三反田んぼへ。この田んぼでは、まえちゃんが列の先に入り、牛肥を撒いてくれました。見ていて、やっぱりまえちゃんは力があって、無敵って感じで、すてきだなと思いました。動きに無駄がなくて、流れがとてもスムーズで、それでいてみんなのこともしっかり見ていて、指示を出してくれる。私もあんなふうに、作業でバリバリ動いて、みんなをプラスな方向へ導ける人に近づいていきたい、と強く思いました。
那岐山三反の田んぼの、半分くらいを午前に終えました。今年一番汗をかいたのではないか? というくらい汗をかいて、なんだか1日もう終了したくらいに使い果たした感じ。帰りの車の、窓から入ってくる涼しい風が、すごく心地よかったです。午前にたくさん体力を使って、もう残っていないかと思ったけれど、おいしい昼食を食べたら、パワーが舞い戻ってきました。

午後は人数が増えて、再び那岐山三反へ。人が増えただけで、移動距離が短くなるので、そのぶん楽になるし、活気が増した感じがしました。午後もゆりちゃんが、エルフの上で、牛肥を積むまえちゃんやしなこちゃんにてみを渡してくれていました。
私はまた撒いていたのですが、午後はかなり風が強くて、牛肥が舞ってしまわないように低姿勢で撒くことが必要でした。筋力を使うけど、みんなのバケツリレーのスピードが速く、次々にてみが届くので、コンスタントに撒けました。こういうとき、みんなのパワーを感じます。那岐山三反はすぐに終わりました。石生西田んぼへ。今日のフィナーレです。

他の田んぼが広かったので、それと比べると、少し狭く感じました。のぞみちゃんが、「~ちゃんの間が少し広いよ!」「今ちょっと牛肥が薄くなっているかも!」と俯瞰して見てくれて、ありがたかったです。のぞみちゃんがエルフを運転する姿も初めて見て、かっこいいな! と思いました。
時間はかかったけど、1日かけて4枚の田んぼの肥料入れを終えました。
すっかりへとへとになり、田んぼの脇に手足を投げ出して寝そべりました。空が近くて、田んぼ特有の香りが風とともに舞ってきて。腰や腕、脚の重みを全部大地が受けてくれている感じ。疲労を空が吸い取ってくれているようでした。すにたちゃんが私の肩をたたいて「お疲れ様」と笑ってくれて、涙が出そうになりました。仲間との作業って、本当に最高です。

そして今日はそのあとからフルメニューが待っていました笑。田んぼを走り回るよりも断然楽。足は疲れていたけど、いつもよりなぜか走りやすさすら感じました。
ああ、もう肥料入れはおなかいっぱい。やり尽くしたわ、と思っていた夕方の自分。……でもこれを書いている今、一日楽しかったな、田んぼの肥料入れってどうしてこんなにも楽しいのだろう、
また明日やりたい。
あと19枚の田んぼが残っていると聞いているので、皆勤賞できるといいな。いい1日でした。明日も頑張ります!
(うたな)
***

私の人生で絶対に関りがない作業、第1位接ぎ木と思っていたのが、まさかの接ぎ木に関わっちゃいました!(そもそも接ぎ木という作業自体なのはなに来なかったら知らないものでした)
図書室の一角には机とたくさんのライトに照らされた、まさにそこは手術室。
どっきどき、そこでは、苗たちの大手術が行われていました!
私は接ぎ木メンバーになれるかテストを受けます!
〇手術!?
まず、最初にさくらちゃんがどうナスの苗を手術をするかを丁寧に見せてくれました。
もうそれだけで、びっくり。
説明になってしまうのですが、手順はこうです!まず、穂木を双葉の上でカット!穂木は、上の部分だけを使うので下のカット済みはさようなら。
土木を本場のちょい上でカット!土木は、逆で上の部分を使うので下の方は、さようなら。
と、そこでツギピンを土木のど真ん中に刺します!刺す幅は1センチもないです。そこに上の穂木を刺す! ここで大事なのが、穂木と土木の形成層をぴったりと合わせる事! もしも穂木と土木の大きさが違うかったら、どうにかずらして1部分でも形成層を合わせる。とそれを見た時、思わず目が飛び出そうになるほどびっくりしました。こんなにも難しい作業なのか、それもツギピンを刺す時はまっすぐに刺して斜めで貫通してはならんという事、もしも失敗したら2人共死んでしまうのか、、と思うともう胸がドッキドキ。

という事で、できるかどうかさくらちゃんが隣で見てくれながらさあレッツトライ!
その時、初めて医者になったような気持ちでした。患者さんの上半身と下半身をくっつける手術、絶対にしっぱいしてはならぬ、患者さんの命が自分にかかっている。もう責任感と緊張と、絶対に失敗させたくないという気持ちで胸がいっぱいでした。きっと、手術をするときの医者はこんな気持ちなんだろうと、職業体験をさせてもらったようでした(笑)
と思っていたらある時、お父さんが見に来てくださり、お父さんも「自分の上半身と下半身が、他の人とくっつけられるのか、」とふと言っていました(笑)
あ、お父さんも同じことを考えていたんだ!と思いクスっと笑ってしまったなと思います。
だけれど、そうして改めてお父さんが言葉に出していってもらう事で苗にとっても本当に大きな手術であり、苗の2つの大きな命が自分にかかっているんだと思うと、恐ろしいかもしれないけれど、そんなことよりも責任感と集中力がどこからともなくメラメラと燃えてきたなと思います(笑)

〇自分自身を成長させる場
ある時、自分が手術した患者、接ぎ木苗が少し時間がたった時にどういう風にできているのか見てみたい!と思いトレーの中からではなくて、わかるように端っこからおいてみました。だけれど、端っこに置くと次、中に置いていくのが難しい!!と思ったし、なにより大事なことに気付きました。
それは、全体のために自分の苗が成功しているかといような気持ちではなくて、自分の苗が成功しているかみてみたい、そんな気持ちからきっと私は端っこに置いたのだろうと思います。だけれど、ここではそんなことは許されない。なぜなら、接ぎ木した苗、全てを成功させたいから! だから、自分が手術した接ぎ木はどうかな、と自分だけの患者さんを気にかけるのではなくて、手術したものどれも全てが成功してほしいから、自分だけのを気に掛けるのではなくて、全体のを気にかけるんだ、と気づきました。
話は飛びますが、それはきっと接ぎ木の作業だけじゃない。接ぎ木もだし、それ以外も、日常の事においても自分だけが上がるとか、自分が!自分が!じゃなくて、全体が上がることが1番、全体があがるために自分も頑張る、その事が本当に大事なんだと気づきました。本当に、こうしてとっても小さな行動たった1つでも大事なことに気付かせてもらえる機会があることが幸福だなと思います。
それと、畑で感じる事がそのまま日常の感覚にもつながっている気がします。
畑作業は、ただの作業なんかじゃなくて、自分自身を成長させてくれる場所なんだと改めて気づき実感しました。


〇誰かのために
「台木を植えたらどうなるんだろう、」とふと口にした時、胸が飛びてるほどきゅんとした話を聞いちゃいました。
「台木の苗は、穂木のためのあるんだよ、だから台木だけで植えても美味しいナスはできないんだよ」と、それを聞いた時、胸がきゅんとしました。
台木は穂木のためだけに存在している、誰かのためだけに存在していてそれだけがその子達、土木の使命なんだ!と知った時、自分が目指している所と台木が重なった気がして愛着が一気にわきました。本当に誰かのために存在しているって、誰かのためだけに存在価値があるってこんなにも素敵なんだなと、台木からも教えてもらいました。私も台木のように誰かのためだけに存在する自分でありたい、そう心の底から思いました。
という事と。台木って利他的なんだなと思いました(笑)台木も誰かのためだといきいきと生きられるけれど、自分のため、台木1人で植わって生きようとしてしまうと美味しくない、良い結果が出ないナスになってしまう、私たちと同じじゃないか、私たちも利他的に誰かのためとなれば生きがいを感じ生きていけるけれど、自分のために生きたら、苦しくて苦しくていきていけない、そこが私と、いや私たちと台木が重なっている部分、共通している部分だなと感じました。だから私は台木がこんなにもだーーいすきなのかなと、書いていて気づきました(笑)


〇「私たちみたいだね」
接ぎ木をすることで、「お互いの良いところ取りをする、足りない所を補っている」
その話が出た時、ふみちゃんが「私たちみたいだね」と笑顔で言ってくれた時、集中が切れかけていた頭に一瞬にしてぱっと花が咲いたように感じました。
なのはなでも、私たちもお互いの良いところをみて足りない所を補い合ってお互いを高め合っている、それと接ぎ木も同じなんだ、そう思うと本当に接ぎ木が大好きという気持ちで胸がいっぱいになりました(笑)
それと同時に、その作業が好きか嫌いかは、単純に「好きだからやる」「難しいから嫌い」といった理由ではなかったんだなという事を知り、実感しました。
どうか接ぎ木した苗たちが、ちゃんとくっついて成功しているように、信じて念を送っていたいと思います!
(かのん)
