「よしえちゃん、しんやさん、おめでとうございます」 ゆうな

6月21日

 今日、私にとって、本当に本当に、幸せな日でした。そして何より、大切な人の幸せを、大切な仲間たちと一緒にお祝いできたこと。ともに喜び合えたこと。そのことが、大きな自分の支えになり、力になったと感じます。
 よしえちゃんとしんやさん。お二人の笑顔を見ただけで、私は本当にうれしかったです。
 なのはなによしえちゃんがいてくれた時から、よしえちゃんは輝いていました。いつも誰かのために力を惜しまず動く。利他心一本で、誰かの支えになっていた。常に笑顔を振るまって、周りの人を笑顔にしてくれた。困っている人を見つけたら、必ず声をかけてくれた。私だけじゃなく、なのはなにいる子たちみんな、よしえちゃんという存在に助けてもらっていたと思います。よしえちゃんはなのはなの家族で、大切な仲間の一人でした。

 そんなよしえちゃんが、今日、新しい道を歩む、その第一歩を、なのはなの仲間たちと共に迎えることができました。しんやさんという素敵なパートナーと共に。
 しんやさんとは、結婚式をなのはなで上げるために、何回かなのはなに足を運んでくださって、リハーサルも一緒にすることができました。
 良い式にするために、どんどん改善して、もっとより良いものを作っていく、そのなのはなの空気に、沢山の勇気をもらいました。これでいいや、とか、できないならあきらめよう、とかじゃない。絶対に最後まであきらめない、最後までやり通す。最後の最後までいいものにしよう、よしえちゃん、しんやさんがよりよく、結婚式を迎えられるように。その空気に、その空気の中で私も、その空気を作る一人としていられたこと。大切な仲間のために、全力を尽くして、いいものを作っていけたこと。こういう場があることが本当に幸せなことだって思います。
 今の風潮として、全力を出すことをためらう空気がある。全力を尽くすことがかっこわるいとか、恥ずかしいって思う人だっている。でも、本来はそうあるべきじゃない。改めて教えてもらいました。全力を尽くして、大切な仲間のためにやるべきことをやり通す。どんな自分でも、どんな出来でも、評価される側じゃなくて、自分のやるべきことをやり通す。そのことが、手を抜かずすることが、心からやりがいを感じ、楽しいって感じます。

 私は環境整備のチームで役割をもらいました。どれみちゃんやさくらちゃん、ほのかちゃん中心に、私もリーダー会議に参加させていただき、沢山のことを教えてもらいました。
 なのはなで結婚式を挙げる意味。普通の結婚式ではいけない。摂食障害から回復したよしえちゃんがなのはなファミリーで挙式をするということを強く意味付ける必要がある。そういう結婚式を作るという過程で私たちもよしえちゃんを通して自分自身と向き合っていく。そのことを軸に、あらゆる物事を進めていきました。
 平日、準備に入れず、自分が力になれないところもたくさんあったけど、それでも、「今日はここまでできた」「ここをこうしたいと思うけど、どう思う?」と一緒に、チームの一員として、一緒に考えられたこと。休日、大変な力作業も、たくさんやってきました。でも、辛いとか、大変だなんて、一ミリも思わなかったです。心から楽しかったです。
 グラウンドにある使わない道具たちを片づけたり、草取りをしたり、口で言うのは簡単だけど、実際やってみると、1つの物事を進めるのに、時間がかかって、労力もいりました。でも、同じチームの仲間たちと協力して、進めていく時間が本当に楽しかったです。

 大切な仲間のために、全力を尽くし、物事をこなすこと。そのことが本当に楽しいって。正直、なのはなに来る前までは、こんな感情はなかったです。自分の利益にならないこと、それのために力を尽くす気にはなれなかった。人の幸せを祝うことさえできなかった。幸せという感情も、よくわからなかった。
 けど、なのはなにきて、大切な仲間たちに出会い、そして、お父さんお母さんという自分の新しい両親に出会い、時には落ち込むこともあるけど、その感情を共感できる、わかってもらえる人たちがいる、そのことで、自分の心は癒されました。
 大切な仲間を祝う気持ち、喜び合ううれしさ、そして、誰かのために力を尽くすこと。自分のためには生きられない。自分の利益のために生きることはできない。だから、私たちは苦しんできました。でも今は違う。利他心を知った、人のために動くことを知った、そのことにやりがいや、喜びを感じられる自分になれた。だからこそ、自分には生きる意味があって、そのために生きるんだって思います。

 今日のために。今日という日のために、私たちは準備をしてきました。披露宴で行うアンサンブルやダンス。お父さんやさとみちゃんが手掛けたオリジナル曲。台所さんや、案内係さん、なおチャンあゆみちゃんの司会進行、BGMや撮影など。沢山の力があって、今日がありました。今日、改めてよしえちゃん、しんやさんの笑顔を見て、本当に自分たちがよしえちゃんたちのバックグラウンドにいられること、喜びと同時に、その気持ちを強く持って生きていきたいって感じました。

 そして、迎えた結婚式。朝起きたときから緊張していました。環境整備の仕事である、ウエディングカーの飾りつけがうまくいくだろうか、雨上がりのグラウンドをきれいに整えられるだろうか、校内の掃除まで行き届くだろうか。たくさんの不安がありました。けど、なのはなファミリーは独りぼっちじゃなくて、多くの人数がいます。自分は主に、ウエディングカーの飾りつけを、卒業生のゆいちゃんが来てくれて一緒に進めていたのですが、飾り係の子たちや、衣装係の子たちがヘルプに来てくれて、グラウンドの整地や、校内の掃除を進めてくれました。ピンチの時には手を借り合って、助けあえる仲間がいるって本当にうれしいことだって改めて感じました。

 いつもとは違う、きれいな服を着て、みんなは席に並びます。お母さんやあゆちゃんが、一人ずつ、その子にあった服やアクセサリーを選んでくださいました。
 私も、選んでもらった服で、着なれない服に少しドキドキ。周りの子たちも本当にかわいかったです。その子にぴったりでした。色も、髪型も、アクセサリーまで、すべて、その子のためにあったものかのように、似合っていました。
 そんな姿を見て、私も気持ちが入ります。いい結婚式にすること。そして、その場を作る一人であること。誰一人、だらける人や欠ける人がいてはいけない。たった1人の存在も大きくて、その力が合わさって今日があるんだって。

 式の始まりは、リングボーイとフラワーガールでした。たけちゃんちーちが、かっこいいお洋服を着て、指輪をもって歩きます。小さな足で1歩、1歩と歩く姿が本当にたくましく見えました。たけちゃん、ちーちが生まれたときからなのはなにいて、よしえちゃんも一緒に竹ちゃん、ちーちの成長を見守ってきました。

 まりちゃん、ゆりちゃんおとちゃんも、フラワーガールとして、花をまく姿。一人一人が、大切な存在です。この子はよくて、この子はダメな子、じゃない。私たちが苦しかったことを、絶対に繰り返さない。どの子も、たいせつななのはなの子であり、なのはなの輪を広げる一人である。子供たちが、なのはなで成長して、大きくなっていくその姿に、私もたくさん勇気をもらっています。

 そして、新郎新婦の登場。よしえちゃんのウエディングドレス姿は本番で全員にお披露目でした。本当に本当に、きれいでした。きれいという言葉では足りないくらい。真っ白なドレスと真っ白なタキシードを着た、よしえちゃんとしんやさん。登場した時の笑顔は今でも忘れられないです。リハーサルの時は笑顔に緊張感があったけど、今日の笑顔は飛び切りきれいでした。
 お二人がまっすぐ前をむいて、1歩づつ、歩く姿。笑顔で、でもその中には、意志がありました。目の奥に光がありました。その姿を見て、涙が止まらなかったです。よしちゃん、しんやさんが幸せでいてくださること、それが心から嬉しい。大切な大切な仲間だから。

〈「二人の結婚に異議のある方はいませんか?」 須原さんが、「意義あり」!の演出で盛り上げて下さいました〉

 なのはなファミリーで行う結婚式は人前式です。二人の結婚式を見届けたと署名するとき。緊張しました。結婚式に出たことのない私は、初めてやる時は何が正しいのか、どうするべきなのか、頭の中は混乱状態でした。

 けど、数回のリハーサルを重ねて、須原さんや、あゆちゃんの姿を見て、学びました。列にならんでいるときも、そして、席にいる時も、どの自分を切り取られても、なのはなの子としての自分であること。笑顔で、微笑んで、しっかり挨拶をする。当たり前のことを、全うにこなす。しんやさんのご親族の方の席の横を通りすぎる時に、「おめでとうございます」と言って挨拶をしました。そしたら、にっこりと笑顔で挨拶をしてくださって、本当にうれしかったです。
 挨拶って、人と人との間にあるものなんだなって改めて感じました。挨拶一つ、全うにするだけでものすごく気持ちが良くて、うれしい気持ちでいっぱいになりました。

 そして、誓いのキス。私は一人で勝手にドキドキしていました。結婚の誓いを形にするために。キス……。キス……。ドキしました。よしえちゃんのベールをしんやさんがあげる。よしえちゃんのきれいな姿が見えました。

 よしえちゃんの姿に見とれているうちに、しんやさんがよしえちゃんのおでこにキス。キャー――!! と一人で興奮。にやにやしちゃう、自分が幼いなぁ、と感じながらも、にやにやしました。
 キスのあと、二人が少し恥ずかしそうにこちらに体を向けてくれて、どんな二人も、きれいだなって感じました。
 姿がきれいなことはもちろんだけど、結婚に対する気持ちの持ち方が、すごくきれいだと感じます。

 私たちの机の上に、1人づつ、この結婚式のパンフレットが置いてあって、その中に、よしえちゃん、しんやさんからのメッセージが書かれていました。それを読んで、涙が止まらなかったです。「この温かい空間で夫婦としての一歩を踏み出せること、そしてこれからも皆様と肩を並べて共にこの世界を創り続けていけること、その歓びを胸に私たちは新しい未来へと踏み出します」。
 結婚式が終わった後に、お父さんお母さんから教えていただいたことがあります。この世の中を変えていく一人であること。今、とても短いスパンで一気に進化してしまう時代。だからこそ、今の自分たちが、これからの世の中を変えていくのも、遠い先の未来じゃない。今の世界で生きる自分たちが、やるべきこと。今の時代に流されるんじゃなくて、新しい未来を創る一人であること。これは、よしえちゃんもしんやさんも、同じ仲間であって、よしえちゃんから、また新たにたくさんの仲間が増えた。お二人が、おしまい、としてなのはなを出ていくのではなく、新しいスタートとして、なのはなという大きな場所で、ともに世界を創り続ける仲間であること。
 それが、そのことが、胸にぐっとくるほど、うれしくて、そして、そんな仲間の中にいられる自分がいることが、幸せだと感じます。
 そして、うれしい、という気持ちだけじゃなくて、それを実践する一人でありたい。流される生き方じゃなくて、誰もが生きやすい世界になるように変える一人でありたい。

 今学校に行っていて、沢山の人がいます。いろいろな人がいます。その中で、流されようと思ったら、いくらでも流されることはできる。けど、私が目指すのは、なのはなの子として、恥ずかしくないよう、利他心で生きていく。よしえちゃんの、しんやさんの仲間として。なのはなの仲間として。
 いつも利他心でいてくれるお二人。誰かのためになることをしたい。しんやさんの仕事に向かう姿をよしえちゃんの口からきいたとき、私の心もちを正してもらえた気がします。
 自分も今、看護師になる未来に向かって、学校に行く中で、お金のためとか、資格のために看護師になる人は山ほどいる。けど、私はそんな理由では生きていけない。どんな将来であっても軸となるのは、利他心で、自分のためには生きていけない。まだ見ぬ誰かのために、なのはなの輪を広げていくために、自分は生きる。そのために生きていく。学校に行く中で、自分を磨いて、よりよい自分に日々更新していく。一日たりとも無駄にしない。すべて、自分のためにある。そのことを、改めて強く感じさせてもらいました。

 午後の部。披露宴が始まります。
 そして、一番楽しみにしていた、オリジナル曲を始めて聞きました。よしえちゃんが、しんやさんが出会う前から、出会いまでのその道のりをお父さんが作詞しさとみちゃんが作曲しました。
 何のために生きるのか探し続けてきた、そして仲間と出会って、生きる道しるべをもらった。感情を分かち合うことを知った。そして出会って今がある。「かけがえのない仲間共に世界を広げていく」その歌詞を作ってくださった、お父さんがどんな気持ちでよしえちゃんに送ったか。
 この気持ちは、よしえちゃんはもちろん、自分たちにも通ずると思います。

 自分たちはなのはなに出会うまで、どう生きたらいいのか迷子になっていました。うまく生きられない。普通に生きられませんでした。どう楽しむのか、どう悲しむのか、全く分からなかった。自分は目の前の価値観や感情に合わせて生きていくことしかできなかった。けど、なのはなに出会い、初めて自分の中に感情が生まれた。初めて暖かい空気を知った。温かい家族、大切な仲間ができました。私たちは、パートナーに出会ったわけではないけれど、それでも、なのはなの一人としての存在は変わらなくて、なのはなの輪を広げていく一人であります。仲間と共に、これからもみんな。どこまでもみんなと共に、自分は新しい世界を創っていく一人でありたいです。

 そして、なのはなのフラダンスショー。ここまで、沢山の練習を積み重ねてきました。
 でも、今日までの練習は、本番は、よしえちゃん、しんやさんのためでもあり、自分たちのためでもありました。
 あゆちゃんのМCを聞いて、毎回、強い気持ちをもらいます。

 よしえちゃん。よしえちゃんがいたから、自分たちには今日があります。どんな時も、手を抜かない、真面目に生き続けるよしえちゃんの姿に、私も何度も勇気をもらいました。歌うよしえちゃんも、田んぼに行くよしえちゃんも、お仕事に行くよしえちゃんも、どんなよしえちゃんを切り取ってもいつもキラキラしていて、笑顔で穏やかで、そんなよしえちゃんがまぶしかったです。こんなふうになりたいって何度も思いました。憧れでした。

 そんなよしえちゃんが、今日、新しい一歩へと踏み出す。大切なパートナーと共に。そして、私たちは、お二人の仲間として恥ずかしくないよう、どこまでも利他的に生きていく。あゆちゃんのМCにあるように、今日ここに集う方々と、一緒に明日からも自分の役割を真摯に果たして日々成長していきたい。
 今日、沢山の方々が集まってくださいました。両家の両親方たち、藤井さんや須原さん、永禮さん、卒業生の方たち。なのはなには本当に多くの仲間がいて、心強いです。それだけで、自分は何百倍にも大きな力をもらうことができます。

 たくさんの仲間たちに囲まれて、今日という日を迎えられたこと。今日という機会が、よしえちゃん、しんやさんを心からお祝いする場に大切な仲間たちと迎えられたこと。心から幸せです。
 そして、そんな仲間たちと、これからの未来を創っていく。自分が生まれてきた意味。そしてなのはなファミリーに出会うべきして出会った意味。何のために生きるのか。その答えは、どこにいても同じで、学校でも、なのはなの生活でも、何も変わりません。よしえちゃんが、その気持ち一本で、お仕事に行っていたように、自分も、同じ役割だと思います。なのはなファミリーの仲間として、恥ずかしくないような自分でいる。そして、その輪を広げていく一人でありたいです。

 しんやさんの言葉。お父さんから結婚する一歩をもらった、その時にもらった言葉。「結婚は相手を幸せにすることじゃなくて、不幸も幸せも共に乗り越えること」「不幸も幸せも、楽しみも歓びも、人との間にしかない」ということ。コンサートでもあったように、幸せを未来に向かって求めるのではなく、幸せは過去に向かって使う言葉。人と人との間があってこそ、幸せが生まれるということ。
 自分は今なのはなにいて、多くの家族に支えられて生きています。うれしいも悲しいも、どんな気持ちも、おとうさんおかあさん、そしてなのはなファミリーの仲間たちがすぐそばにいて、気持ちを共感できる。分かり合える。だからこそ、自分は気持ちを新たに、前へ進めるし、幸せも、喜びも、分かち合ってこそ、自分の中に大きなものとして残っています。今、こうしてなのはなにいられること。それは当たり前のことじゃなくて、自分はなるべくして出会った仲間たちであり、大切な家族なんだってあたらためて感じます。

 最後は、ウエディングカーで、結婚式はお開きになりました。いよいよ、私たちの最後の役割であるウエディングカー。多くの力があってこそ、出来上がりました。よしえちゃんとしんやさんがそのウエディングカーに乗った時、涙が出るほどうれしかったです。よしえちゃんとしんやさんにピッタリの色合いで、ドレス姿がより華やかに見えました。
 そして、「いってらっしゃい」。

 大きな声で、何度もそれを叫びながら、ウエディングカーを追いかけました。「いってらっしゃい」いつも何気なく使う言葉だけど、今日のいってらっしゃいは、違う。よしえちゃん。しんやさん。なのはなの仲間として、私たちと共に新しい世界を創っていく、その仲間として、二人が歩みだす。お二人の仲間でいられて本当に私はうれしいです。行ってらっしゃい。みんなと一緒に、「いってらっしゃい」を言えた時間が私にとってかけがえのない時間でした。

 そして最後、みんなで写真を撮りました。よしえちゃん、しんやさんを囲んで、みんなで。ぎゅっとみんなが集まる。
 たくさんの仲間たちが集まる。みんな飛び切りの笑顔で。「おめでとう」そんな気持ちがこの場にあふれ出します。
 大切な仲間と共に、日々を過ごせる。これからもずっと。ありがとう。そして、私も、なのはなファミリーの一人として、日々生きていきます。自分の役割をまっすぐにこなす。そして、誰かのために、軸にはいつも利他心をもって、これからも生きていきます。大切な仲間と、これからの未来を創っていく、その一人として、日々の生活を無駄にしない、今、この瞬間を全うに、真摯に、そして誠実に、生きていきます。

 よしえちゃん、しんやさん、本当におめでとうございます。そして、今日という日を、私たちに設けてくださって、私は、また新たな気づきと、新たな気持ちをもらいました。自分にとっての成長の日でもありました。
 今日という日を一緒に過ごさせてもらって、本当に本当に幸せです。ありがとうございます。