6月13日(土)「ミツバチのおうちへ、ハチミツ採取へ行ってきます」

6月13日のなのはな

 

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   現在、なのはなファミリーの畑の随所に、約20箱の、二ホンミツバチ用の待ち受け箱を設置しています。
 二ホンミツバチは、野菜や果樹の受粉を助けてくれる、大切な存在です。
 そんな二ホンミツバチは、田畑で使用する農薬のためで数が減少し、ここ近年で急速にミツバチが減少してしまった影響を農感じるようになりました。
 豆類の実入りが悪くなり収量が減少してしまった。野菜や桃の結実が悪い。そういったことは授粉をしてくれていたミツバチが減少してしまったために起きてしまっていると感じます。
 二ホンミツバチを飼育して、ミツバチの数を増やしたい、という思いから、2025年の冬、二ホンミツバチ用の巣箱の制作を始めました。

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 当時30箱設置した待ち受け箱に、初めて入居したのは、ブルーベリー畑に設置した巣箱でした。2025年の3月下旬に、さくらちゃんが「ミツバチが入りました!」と、球状にぎゅっと、沢山のミツバチが身を寄せ合い、巣箱の隅に固まっている姿を、写真で見た時、嬉しい気持ちがこみ上げました。

 ブルーベリー畑のミツバチ達は、昨年の夏から秋にかけ、天敵であるオオスズメバチに襲われました。
 巣箱の厚みは2センチほどありますが、その巣箱をオオスズメバチは喰いちぎり、ミツバチが出入りする巣門や、巣箱の蓋に穴を空け、そこから巣箱内に入り襲ったのです。

 夜、ももかちゃんと巣箱の見回りに行った時、巣箱をライトで照らすと、穴の開いた巣箱の蓋から、オオスズメバチの顔が見えた時は、恐怖とショックでした。
 しかし、すぐにお父さんとさくらちゃんが助けに来てくれ、一緒にオオスズメバチを退治しました。ライトの眩しさで巣箱から出てきたスズメバチを、粘着シートに貼り付け、捕獲することができました。

 数百匹のミツバチが、オオスズメバチに襲われて死んでしまいましたが、ミツバチ達は、一生懸命に生きて、巣を守り、育み続けました。
 こうしてブルーベリー畑の巣箱は、5段目の重箱を継ぎ足し、巣の長さが60センチ強まで伸びてゆきました。

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 このブルーベリー畑の群れは分蜂(新しい女王蜂が生まれたことで、元々いた女王蜂が、半数ほどの働き蜂を連れて、新しい場所に飛び立つ現象)もしました。
 昨年の秋、なのはなファミリーの梅林に設置した巣箱に一群が入居したのですが、これはブルーベリー畑の群れが分蜂し、梅林の巣箱に入居してくれたのだと思います。
 やがて、同じ梅林のもう一箱にも、小さな群れが入居し、なのはなファミリーの畑の3か所に、ミツバチが住んでいます。

 ミツバチが入居してから初めての冬を迎えました。防寒対策として、私たちは発砲スチロールに黒マルチシートを貼り付けたものを用意し、巣箱を覆いました。
 ミツバチが出入りする巣門だけは、少し隙間を作ったのですが、そこから、ミツバチ達が排泄物を外に出す為に出てきたり、巣門の前で顔を出し、門番をしているのかなと思うミツバチを見かけました。
 梅林の2か所の巣箱には、秋口に砂糖水や蜂蜜を給餌し、元気づけをしました。
 (無事に、冬を越せますように)(頑張ってね)と心の中で思うことしか私は出来なかったけれど、3つの群れは、どれも無事に、冬を越すことが出来ました。

 5月30日の夜に、みつきちゃんと、巣箱の底面の掃除と、内見をしに行きました。ブルーベリー畑の巣箱は、無事に冬越しし、現在5段の重箱を重ねてありますが、その5段分、約70センチほどまでに巣が成長し、底面にミツバチ達がくっついてしまいそうです。

 これは、もう急いで継ぎ箱をしないと、ミツバチ達が困ってしまいますが、現在5段連なる巣箱は、2人掛かりで持ち上げることが難しい状況でした。

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 お父さんに相談をし、本来ならば、今の季節は蜂蜜を取る季節ではないけれど、急を要するため、上2段の重箱から、蜂蜜を採取することになったのです。
 蜂蜜採取は、なのはなファミリーでは初めての試みで、緊張もあれど、自家製の蜂蜜を採ることができるという嬉しさ、楽しみな気持ちが、日に日に増していきました。

 蜂蜜採取に関わる動画を見て、必要な道具や、採取の工程を確認しました。ここで登場するのが、蜂蜜が詰まっている巣板と、蜂蜜を分離するための道具です。
 切り離した上の巣箱を置いておくと、下に蜂蜜が自然と垂れてきます。しかしそれでは、多大な時間が掛かってしまいます。
 そこで、お父さんが『圧搾機』という道具を購入してくださいました。巣板を、専用のネットに入れてから、それを圧搾機の内部に入れ、上からレバーを用いて巣板を圧縮し、蜂蜜を絞り出す構造です。圧搾機はあと数日後に届く予定で、現物を見たり、実際に使うことができる時を、楽しみにしています。

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 6月13日の早朝に、2段の重箱を取り出す作業をすることが決まり、緊張と、嬉しい気持ちが高まりました。
 前日の夜に、お父さんと、チームの人と手順の確認をしました。その時にお父さんが、「事前に、役割や動きをシミュレーションしておこう」と言ってくださり、チームの人と、実際に使用する道具を用いて、役割を決めながら、手順を確認しました。

 チームの人が「緊張する……!でも、楽しみだね」と、にっこり笑って言ってくれました。緊張や、楽しみな気持ちを共有しながら、同じ目的に向かって心を一つにできることが嬉しく、私の原動力になりました。

 さあ、いざ、6月13日の朝7時。お揃いのピンクジャンパーと、念のため、ミツバチに刺される予防として、ゴム手袋と顔を覆うネットを装着しました。
 もう一度、道具の忘れ物が無いか確認し、ブルーベリー畑に出発です。

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 この日は夏霧があり、朝は肌寒さを感じました。(ミツバチは、元気に活動しているかな?霧が晴れてから、作業をした方が良いかな)と様子を見に行くと、ミツバチ達は、通常通り、元気に巣箱から飛び立ち、活動していて、蜂蜜採取をしても大丈夫そうだ、と安心しました。

 前日シミュレーションをした通りに、まず、雨よけのトタン板を外し、巣箱の蓋を取り外します。
 蓋を取ると、一段目の重箱の上にはスノコが付いているのですが、スノコに群がるミツバチ達が現れました。この、スノコ辺りにいるミツバチの数が多いと、一段目の重箱に詰まっている蜂蜜が、まだ、蜂達の餌として使われ、採蜜量が少ない可能性があったのですが、今日スノコにいたミツバチ達は少な目で、これは良い兆しかもしれないな、と思いました。

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 ミツバチ達は、蓋が空いて光が差し込んだことに驚いた様子で、スノコの上をグルグルと歩いたり、スノコの下に隠れたり出てきたりしました。
 みつきちゃんはブロワー、という送風機を使って、スノコの辺りにいるミツバチ達の上から風を出し、ミツバチ達に下段の方に降りてもらうよう、誘導してくれました。

 スノコを固定するネジを、しなこちゃんと、ドライバーで外します。
 次に、のりこちゃんと、1段目と2段目の重箱の隙間にスクレーパーを差し込み、1段目の重箱と2段目の重箱の四隅に隙間を作ります。
 そこへそなちゃんが、長さ40センチ程の細いワイヤーを、スノコと重箱の隙間に挟み、ゆっくりと、1段目と2段目と切断するように、ゆっくりとワイヤーを引ぱっていきます。この時、私はそなちゃんの手元で、重箱を支えていましたが、(パリパリ……)と、巣板がワイヤーによって切り離されていく感触、音を感じました。

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 自分たちが一生懸命に、地道に築いてきた巣が、切り離されている。その一大事に、驚きや焦りが、きっとミツバチ達にはあったと思うけれど、作業する私たちに、体当たりをしたり、刺そうとするミツバチはいませんでした。私たちの手元で飛んでいるミツバチはいましたが、大体は、下段の、巣門あたりに固まり(巣箱の中に収まりきらず、巣箱の中から外に、溢れ出てきてしまった様子)、じっと作業が終わるのを待っていてくれたように感じます。

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 そんな、心優しいミツバチ達に許してもらいながら、そっと1段目の巣箱を持ち上げてみると……。
 濃い、飴色の蜜が詰まった巣板の表面が並ぶ断面が見えたのでした。「すごい……。とっても綺麗。蜂蜜が詰まっているね」チームの人が、ミツバチ達を驚かさないように声量を抑えながらも、やはり嬉しい気持ちが声に出ました。

 まだ、巣箱が切り離されたことに気付いていないのか、びっくりして出られなかったのか、巣板と巣板の隙間に数匹のミツバチが止まっており、それをみつきちゃんが、ブロワーで「ごめんね。飛んで行っておくれ」と飛ばしていました。
 のりこちゃんが、重箱を入れる用に準備しておいたタッパーを差し出し、そこに重箱をそっと置きます。

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 両手でタッパーを持った感覚では、4キロ強~5キロほどの重量があったように感じました。
 自然界の、体長10ミリほどの小さなミツバチ。そのミツバチ1匹が、一生の間に採取出来る蜂蜜の量は、ティースプーン1杯ほどだそうです。1匹、1匹の小さな力を、小さくとも、地道に、懸命に集めて蓄積して、こんなに艶やかな、美しい蜂蜜が詰まった巣板を作り上げていたんだな、と思いました。

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 同じ工程で2段目の重箱も、3段目から切り離して取り出しました。ミツバチ達は、ぎゅっと4段目~巣門のあたりで動き回り、作業が終わる時を待っているようでした。
 (蜂蜜を取らせてくれて、ありがとう。さあ、それでは、ミツバチ達の新しい棲みかを継ぎ足すよ)
 タッパーに、無事2箱目の重箱を置くことが出来たら、次は、巣箱の5段目と、巣門の間に新たな2箱を継ぎ足していきます。
 しなこちゃんと息を合わせて、巣門の上にある3段の重箱を持ち上げました。実のところ、私たちは、少し、採蜜の時期が遅くなってしまった為に、5段目より更に下の巣門まで巣が伸びてしまった為に、巣門と5段目の重箱を切り離すことが出来るのか、不安がありました。

 でも、スクレーパーを差し込むと無事に巣門と重箱は切り離され、3段分を持ち上げることが出来ました。しかし、私たちが、2段分の重箱を取り出している間、ミツバチ達は、下段の方でじっと待っていてくれた為、しなこちゃんと私が持ち上げた巣箱と巣門に、ミツバチ達が溢れるように固まってうごめいていました。
 継ぎ足したい2段分の重箱を、巣門の上に乗せるにも、ミツバチ達が歩き回っている為なかなか乗せることが出来ません。

 みつきちゃんがブロワーでミツバチ達を飛ばしてくれ、一瞬に出来た、ミツバチのいない上辺に「今だ!」と継ぎ箱をそっと、横から滑りこませました。そして、ブロワーの風でミツバチ達に避けてもらいながら、巣門と重箱がぴったりと合うよう、ゆっくり動かしていきます。

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 私は、しなこちゃんと巣箱を持ち上げており、よく見えなかったのですが、私達が持っていた3段分の巣箱の下から、ミツバチ達が作り上げた巣板がはみ出ていたようです。そなちゃんや、のりこちゃんが「ああ、巣板があるから、重箱にぶつけないように気を付けて!」と注意喚起してくれ、緊張しながらも、そうっと、継ぎ足された重箱の上に、持ち上げていた3段分の巣箱を乗せました。

 この時も、ミツバチ達が、私達を警戒して暴れたり、襲ってくることが無く、ぴたりと重箱にくっついて、巣を守っていたり、作業が終わるのを待ってくれているように感じました。

 「はあー……良かった……!」と安堵の声が漏れ、一番上段になった巣箱の上に、新しいスノコを取り付けました。
 最後に、ミツバチを潰してしまわないよう、そっと蓋を被せました。そして、二ホンミツバチは、巣内に光が入ることを嫌う為、その対策として、重箱の継ぎ目に、黒い養生テープを張り、遮光しました。
 これで、ミツバチ達の巣箱の増築作業も終了です。チームのみんなで「はあ……!良かったね」と、安堵と嬉しさが混じった声と笑顔を交わしました。

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 作業後30分ほどは、巣箱の外面に止まっていたミツバチ達ですが、翌朝見に行くと、無事に巣箱の中に収まり、元気そうに、花の蜜を集めに飛び立つ姿が見えました。
 継ぎ箱をした現在でも、巣は既に、重箱4段分、50センチほどの大きさがあるので、様子を見て、近々継ぎ箱や採蜜をしたいです。

 お父さんが、「私達に、ミツバチが蜂蜜を恵んでくれて、ミツバチ達には、私達から新たな2段の継ぎ箱をして、お互い様だね。ミツバチ達は、きっと継ぎ箱をしてくれることを、心待ちにしていたんだね」と話してくださいました。
 あと数日で、先ほどお伝えした圧搾機が到着する予定です。圧搾機が届き次第、巣板をぎゅっと圧縮し、蜂蜜を絞り出す予定です。

 どれくらいの量の蜂蜜が絞り出されるのか、どんな味がするのか、楽しみな気持ちと、緊張が入り混ざっています。
 ミツバチ達の、穏やかな、一生懸命な気性や姿を、チームの人と目の前で感じながら、無事に2つの重箱を取り出せたことが、嬉しかったです。

 最後に……。翌日には、なのはなファミリーの梅林、一番西側に設置した巣箱の巣門を、2匹の探索蜂が、幾度も出入りを繰り返していました。
 この巣箱が安全で、入居にふさわしいか、注意深く確認している様子でした。この巣箱を気に入り、仲間を連れ、入居してくれたら、とても嬉しいなと思います。

(さとえ)