「食堂へ戻ると」 みつき

6月8日
 
 夕食後、みんなで急遽、桃のブルーシートを敷きに行ってきました。
 分担して桃畑を回るとあっという間に終わってしまって、隣の樹はもうすでに他のペアの子たちが敷いてくれていたり、ヘルプに入ろうとするとすでに何人もの子がネットの中に居て、終わっている……余裕を感じるようなブルーシート敷きでした。
 まだ外が明るいうちに終えて帰ってくることが出来ました。身体が濡れたのも気持ちよく感じられて、雨がひどくなる前に桃を守ることが出来て嬉しかったです。
 
 もっと嬉しかったのは、私たちが桃畑に居る間に、お母さんとあゆみちゃんが食器洗いをしてくれていたことです。
 帰ってきて、急いで食堂の方へ向かうと、食堂の灯りがついていました。
 たくさんの食器が洗われてすすぎ受けに入っているのが見えました。シンクに向かうお母さんの後ろ姿があり、テーブルではあゆみちゃんとちーちが拭きをしてくれていました。
 ちーちは陶器ではないお汁椀などを洗ってくれていて、シンクに入った私の方は、今度はテーブルに向かうちーちの後ろ姿も見えました。得意なトランプの神経衰弱をするように、ちーちが拭きながら汁椀を柄や色別に分けてくれていました。
 お母さんも、ちーちも、その背中が格好良かったです。
 上手く言えないけれど、お母さんはやっぱりお母さんだな、と感じました。お母さんが家族みんなの食器を、かなりの量を洗い進めてくれていたことも有難かったし、嬉しかったけれど、「洗いするから」、そのひとことが私は何より嬉しかったんだなと感じました。
 自分ひとりでは大変すぎるだろう、終わらせられないだろうとか、やる前から諦めようとしたり、力を出し惜しみする考え方がこれっぽちもなくて、ただただ善意で、優しさと強さがありました。
 
 私はつい保証が欲しくなって、できるかできないかどうかにこだわって、できないならもうどうしようもない。もう無理……と思って挫けて、苦しくなっていました。いつも自信がなくて、絶望を感じて、理想を持ちにくくなってしまっていました。
 
 ただ良くありたいと願うことだけで良いと思いました。誰かのための善意、一生懸命な気持ち、その気持ちは自分の中に確かにある、そのことを信じて、自分を成長させ続けるつもりで生きていきます。
 ホワイトフラッグのダンスや万讃歌の演奏も、自分の「良くありたい」という気持ち、求める気持ちだけが見えるような表現にしていきたいし、この表現を通じて自分を鍛えていきます。