5月10日(日)「母の日と播種」

5月10日のなのはな

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 今日は私にとって特別な日でした。今日は一日、播種、そして母の日でした。なのはなファミリーという大きな家族の中にいられることに改めて、幸せを感じ、今生きていられることに感謝の気持ちでいっぱいになりました。

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 今日の9時半から播種が始まりました。播種とは、稲を作るために種籾をまくこと。トレーに土と、種もみをまき、稲を育てる。その稲が、なのはなの多くの広い田んぼに植えられ、育つ。そうして収穫したお米を毎日私たちはいただいています。
 その、稲の苗づくりからみんなでやっていく。お米のありがたさを、なのはなにいると、ものすごく感じます。
 そして播種の日。ただ、機械がまいてくれるわけではありません。そのトレーをグランドにみんなの手で運び、並べて、トレーの隙間に土を詰める。そのあとに、噴霧器で消毒する。その上から、不織布と、ミラーシートをかぶせて完了。
 いくつもの工程が同時並行で進んでいく。

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 私は今まで、トレーを運ぶ役割をしていました。みんなで数を数えながらトレーを運ぶ、それもものすごく楽しい。けど、今日私は新たな役割をいただきました。それがものすごくうれしかったです。
 その役割はなのはなではコテ係、左官屋さんと呼ばれています。運ばれてきたトレーの側面に土をもっていく。その理由は、トレーの隙間から空気が入るとカビが生えて病気になってしまうので、それを防ぐためにトレーの隙間を土で埋めて空気を入れないようにする。
 新たな役割を自分にまかせてもらえたこと。その役割でなのはなの稲作りのために作業できること。それがものすごくうれしくて、やる気に満ち溢れていました。

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 やったことはなかったけど、見たことのある、コテ係。初めにお母さんが説明してくださいました。お母さんの手つきは、まるで本物の左官屋さんのように、慣れていました。ものすごくかっこよかったです。
 まず、グランドの土にジョウロで水をやり、土を濡らす。すると土が柔らかくなるので、それを利用して、土を集める。その土をトレーの側面に塗っていく。

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 コツは、水の量。少ないと土がガサガサして空気が入るので、かなり湿らせて土を滑らかにしてからトレーの隙間に塗る。
 そして、土の量。多すぎず少なすぎず。トレーのつらに合わせて塗る。少ないと乾いたときにかさが減ってしまい隙間が生まれてしまうそこから空気が入ってしまう。
 そしてミラーシートをかけるポールより内側で土を盛ること。あまり広範囲に土を盛ると不織布がかけづらい。たくさんのコツを、お母さん、まえちゃんに教えていただきました。

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 はじめはできるかな……。そういう不安が頭をよぎったけど、でも、私はお母さんのようになりたい! そう強く感じました。
 今日が母の日で、これまで、お母さんにもらった言葉を思いかえしているうちに、自分はもっと成長していかなければいけない。「できるかな」とか「自信がない」とか言っている場合じゃなくて、自分がする。責任をもってその役割を全うする。そうあるべきだって思いました。
 今、看護学校に行っていて、学校の教育目標をいつも見て勉強をしています。
 その目標は「看護師としての仁愛の精神を養うとともに、人格の陶冶を目指す」。
 つまり、思いやりの心をもって、実践を通しながら人格を磨いていくということ。

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 これは、なのはなで教えてもらうことと同じで、毎日が成長の積み重ね、自分がなのはなでの活動、生活、そして学校に行くこと、そういうことを積み重ねながら自分磨きをしていく。もっとよりよい自分にしていく。それが今の自分の目標です。
 コテも、やったことはない、できる保証はない。けど、失敗をしてもいいから積み重ねていって、こなすことができるように、成長していきたい。どんなこともプロのようにできる自分になっていきたい。そう感じました。だから、やる気に燃えていました。やってやる。絶対にこなして見せる! そういう気持ちで満ち溢れていました。

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 実際にやってみたら、ものすごく楽しかったです。
 役割分担をして、相川さんが土をかいて山盛りにもってくれていて、私はその土をトレーにつける役割をしていました。その、相川さんの土が最高。水加減がものすごくトレーに張り付けやすくてやりやすい。土の量もちょうどよくて少ないことがないのでストレスフリーに進んでいける。ものすごくやりやすくて快適に自分の仕事をすることができました。

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 サポートがいいとこんなにも自分の仕事がやりやすくて快適で、スムーズにできるんだ。自分もそうでありたいと感じました。誰かのサポートをするとき、一緒に作業するとき。相手をいかにやりやすく快適に仕事をさせてあげられるか。
 一緒にするなら、お互いにいい気持で支えあいながら仕事ができるか。自分だけがいいとか、自分の仕事さえ速ければいいじゃなくて、同じ作業の全員が気持ちよくスムーズに進むように、今自分がするべきことは何か。そうしたらスムーズにいくか。そう考えて作業すること。私は相川さんの姿を見て、改めて、そういう意識をもって自分も作業するようにしたいって感じました。

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 今日の播種には、のぞみちゃんファミリーが来てくれていて、時々、なおさんがトレーをグラウンドまで運んできてくれている姿を見ました。それを見たらすごくうれしかったです。
 なおさんが、なのはなに来てくださる機会が増えて、その姿を見るたび、のぞみちゃんファミリーの幸せを分けてもらっています。
 なおちゃんのお知り合いのくまさんが来てくださっていました。キャンプも来てくださっていて、すごくうれしかったのですが、播種にも来てくださっていてなおちゃんと一緒にいる姿がすごくうれしいです。
 卒業生のあけみちゃんも来てくれていていつもの変わらない雰囲気で、当たり前のようにトレーをグラウンドに並べてくれていました。休日でお仕事組さんもいてくれてたくさんの人がグランドにあふれていました。そんな活気のある雰囲気がすごくうれしかったです。
 お昼ご飯は母の日のために台所さんがスペシャルメニューを作ってくださっていました。おいしいって言い合える家族の中にいられること。それが本当に幸せです。

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 播種はものすごくスムーズに終わりました。約950トレー分。9時半から初めて1時間の休憩をはさんで、夕方4時に終わりました。ものすごく達成感がありました。ずっと下を向いて、土をひたすら見て土をもっていたので、周りをよく見ていなかったのですが、グランド一面にミラーシートがかかってキラキラ白く光る山が9個。すごくかわいかったです。
 ああ、やり切った!! そう思える、時間がすごくうれしい。達成感とともに、毎日が達成や成功、時には失敗もするけど繰り返し挑戦する、そんな環境がどれほど幸せか、強く感じました。

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 今日は母の日。夕食後にお母さんに向けて、ハナミズキをみんなで歌いました。3列に並んで、隣りの子と肩を組んで、お母さんをまっすぐ見て。涙があふれだしました。お母さんの瞳も輝いていました。
 私はお母さんに、お父さんに、なのはなファミリーに出合えて本当に幸せです。
 お母さん、私がなのはなに来た日に、「今日からお前のお母さんだよ」って言ってくださって、安心感を感じました。
 お母さんと出会えて、お母さんという概念が変わった。私がずっと求めていた、温かい関係。そしてお母さんの姿。お母さんが毎日、笑顔でいてくださること。時にはまっすぐ自分の目を見ていってくださる言葉。お母さんの言葉に救われたのはきっと私だけじゃない。過去をたどると、きっと多くの人がお母さんの姿に支えられてきたはずです。

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 夜の集合でお父さんがお母さんがなっちゃんの訓練ボランティアを募るためになのはなの会を立ち上げたこと、そのボランティアさんの数は200名にもなったこと、お母さんはなっちゃんが人に助けられながら地域のなかでなっちゃんという存在として生きていける道を作るためにほんとうにたくさんの人とのつながりを作ってきたことを話してくださいました。
 そしてお父さんと出会いなのはなのお母さんとしてなのはなファミリーをお父さんと一緒にされてきたこと。
 お母さんは、「障害の子が一番悲しいのは社会からスポイルされること、摂食症の子たちも障害はなくとも同じ辛さを抱えていると感じた、だからお母さんの考えが少しでも役立つかもしれないと思ってなのはなのお母さんを引き受けたんだよ」と話してくれました。

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 お母さんと出会えて私はものすごく幸せです。
 そして、こういう温かい仲間の中で、お母さんの日をお祝いできること。みんなで「お母さんありがとう」って、お母さんに感謝の気持ちを伝えられること。それが本当に幸せです。
 その温かさ。母の日が当たり前じゃなくて、心から感謝を伝えられる日であって、ありがとうを言える。

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 お母さん、私はお母さんのようになります。強くて優しいお母さんのようになりたいです。なのはなに出合って、私は変わりました。初めて、心から楽しいと感じ、心からありがとうって思える自分になりました。お母さん。お父さん。心から感謝しています。いつもありがとうございます。
 お母さんのことが大好きです。

(ゆうな)