11月18日のなのはな
念願の里芋掘り。
掘っていると、心の中から里芋の思い出が次から次へと、よみがえってきました。
そんな私にとって、大きな気づきがあった里芋の話。

今日の午前に作業発表がありました。
「今日のメインの作業は、里芋掘りです」
それを聞いてまっさきに、ほのかちゃんが話しかけてくれました。
「すにちゃん、ついに、だね」
「この日が来たね」
今年の夏、私は初めて芋の担当チームのリーダーをさせてもらいました。
その中で、初期のころは、ほのかちゃんと毎日のように、里芋を見に行っていました。
後半になると、季節が秋に変わるとともに、ゆうなちゃんや、まりのちゃんとも担当にならせてもらいました。

里芋が植わっている畑に行く道中。
「私たち、皆と過ごしている時間より、里芋と過ごしている時間のほうが長かったよね」
「最初は里芋の芽が出なくて、2人とも、寝れない夜を何日も過ごしてたよね」
その時は真剣に野菜のことを考えて、何度もぶつかり合いながらも、過ごした日々が今では笑い話になりました。
今までは、『リーダー』という存在に頼って、受け身でいたけど、今度は自分たちがプレヤーとして、動いていくんだ、とお互いに決意して過ごした毎日は、まるで今までの日々とは全く違うものになっていくのを、お互いに感じながら、前に進んでいった時を思い出して、うれしくなりました。

そして、畑につき、「里芋ほるぞー!」
ほのかちゃんと、ペアになって、芋を掘っていきます。
さくらちゃんの組が、一番やりやすくて効率の良い掘り方を、最初にデモンストレーションで見せてくれたので、その通りにやると、とてもやりやすく感じました。
そのやり方は、2人1組になって地面と垂直にスコップをさし、グッグッと深くさしたら、「せーの!」で掘る。
そして、ここがポイント。西の人が、上の茎を右手で持ち上げる。東の人が下から里芋の塊を右手で持ち上げてひっくり返す。というやり方でした。
西と東の人で、もともと役割が決まっているということと、お互いに利き手を使ってできるので、やりやすく、動きに迷うことがなく、1,2,3,4のテンポ感を崩さずに最初から最後まで一定のリズムで進めるというのが、やっていても気持ちがよかったです。

ほのかちゃんと息を合わせて持ち上げます。
「せーの!」
持ち上げてみると、
(お? 意外と重たい!)
「この重さは……芋が沢山ついている証拠だ!」
ほのかちゃんと顔を見合わせて、最高のスマイルを向け合いました。

芋に実がついて、芋がなる。
今までそれが当たり前のことだと思っていました。悲しくも、うれしくもない、当たり前。
でも、その当たり前だと思ったことを、ここまで喜び合えて、気持ちを深く共有できる仲間がいること。それって、なんて幸せなことなんでしょうか。
なにげない瞬間もすべて、当たり前じゃなくて、大切な宝物になっていく瞬間を感じました。
こういうところに幸せがあるんだなと思いました。

人に任せて、受け身で、野菜のことを何も知らずに、芋を掘るのと、0のところから本気で調べて、考えて、プレヤーになってやるのと、こんなにも、感じる幅の深さや、面白さ、達成感は違うんですね。
あまりにも、違い過ぎて、驚きです。
まだまだ未熟ですが、こんなにも、プレヤーで生きていくことがほんとうに楽しいと感じます。
掘っているほかの皆は、私と、ほのかちゃんが何度もくじけながらも進んだ日々を知っているので、そのうえで、「本当によかったね! 沢山、芋がついてるよ!」と言葉をかけてくれ、すごく胸がいっぱいになりました。
これは、私と、ほのかちゃんの芋ではなくて、ほかの皆の力があっての皆のものだけど、皆が優しく包み込んでくれるような言葉をかけてくれることが本当に優しくて、うれしくて私もその場にいさせてもらったことがすごく幸せだと感じました。



今回、里芋は、崖崩れ畑と、コミニティーの2枚作りました。
今年の夏に雨が降らない時期が続いたり、“水芋”といわれるほどの“里芋”に水が与えられなくて、大丈夫か。正直、心配でいっぱいでした。
今年の猛暑は今までよりもかなり暑かったけど、それでも里芋が豊作だったことがすごくうれしかったです。
畑の経験が浅かった私にとっては、里芋を育てるうえでの一つひとつの行程が大事な思い出です。
今までは、誰かの指示に従ってただただ動いているだけだったけど、自分たちでやり方や進め方を決めて、作業するのは初めてで、沢山失敗をして学びました。
畑の手入れが行き届いておらず、「畑の風景はあなたの心の風景です」と教えていただき、自分たちの気持ちの甘さや、見るべきところを見ずに、大切なところができていない自分に気づかせてもらいました。
意見がすれ違い、ぶつかり合うこともありました。
自分が言ったことは、里芋のためだから、悪くないと思っていました。
でも、一番肝心なところがぬけていたことに気づきました。
一番大切なことは、『利他心』であること。
そう気づくことができました。
全部、全部、受け身から離れないと、気づけなかったことばかりで、今回の里芋を担当させてもらった機会でたくさん気づかせてもらいました。


掘りをしていると、お父さんが畑にかけつけて、「大豊作だ!」と里芋をみて、言ってくれました。
コンテナ1つに対して、大きいものでは、2株の里芋が入っただけで、コンテナが山盛りになるほど……。
それだけじゃないんです!
里芋畑ではショウガも一緒に育てていて、ショウガも同じように、沢山ついていました!
里芋は全部で約330コンテナがとれました!
畑2枚合わせて、12アールで、穫れた量は約3.4トン!
12アールの面積にして、かなりの量がついていました!
畑の面白さや、楽しさを知ると同時に、仲間と一緒に手を取り合いながら成長できる機会があることが本当にありがたいことだなと思います!
豊作の里芋! また一つ大切な思い出が増えた今日でした!
(すにた)
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20枚以上のベニヤ板と、長さ2mはある角材と桟木、道具を用意して、須原さんと、選果ハウスへGO!
木材を見るだけで、大工さん気分で気持ちが上がります。
今日は、選果ハウスの横に設置してある氷温コンテナの改造工事、第1弾として、まずは、冷蔵用だった冷却機の取り外しを行いました。
大工さんになる前に、まずは解体屋さんから始まります。
冷却機は氷温コンテナの奥4分の1の天井に設置されていていて、かなり大きいものでした。
解体というくらいなので、やはり、最初は、部品同士を接続しているボルトを外すところから始まります。

機械の側面を見てみると、あれ? ボルトがない。
なんと、ボルトがウレタン素材のクッションシールで保護されていて、こんなシールがあるのかと、驚き。
さらにビックリなのは、そのボルトの入り方。
わたしはネジやボルトは、垂直にしか入らないものだと思っていましたが、インパクトが入らない部分をラチェットを使って取っていると、斜めに抜けてきて(斜めもありなのか!)と、これまたビックリ。
そして、初っ端に、ボルトの頭を間違って飛ばしてしまった箇所や、ネジ山が潰れて取れないボルトは、板と板の間にバールを入れ込んですき間を作り、ディスクグラインダーでネジ山部分を切断!
排水用の、これまたとても頑丈そうな、穴の直径4cm弱の太い黒いホースは、鋸でカット。
見たことある道具が、意外な使われ方をしていたり、見たことない道具が出てくると、とても新鮮で、やっぱり、須原さんとの建築作業、今回は、解体作業ですが、本当に面白いなと思います。
もう、そろそろ取り外せるかなと思うと、(あれ、まだこんなところにボルトがある!)と、いうのを2回ほど繰り返し、その部品の多さに、やはり頑丈に、かなりガッチリ固定されているんだなと思いました。
「(冷却機が)そろそろ、落ちるよ」と、須原さんに教えてもらい、頭で須原さんと、冷却機を支えて、最後の最後、冷却機が取り外せたときは、随分、スッキリと、氷温コンテナが広くなったように感じて、嬉しかったです。
後になって聞いたのですが、須原さんも、冷却機が取り外せると確信は持っていなかったようで、出来るように考えることが大事なのだと思いました。


細々した不必要な部品も回収し、次回からは、大工さんの仕事に移ります。
これから、氷温コンテナの中に、ベニヤ板でさらに四角い箱を作り、冷気が平均して一定を保てるように、改良していきます。
果樹や野菜に大活躍の氷温コンテナ。
須原さんの美しい図面のような仕上がりになるように、出来ることをしていきたいです。
(なつみ)
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桃の肥料入れをみんなでコツコツと進めてきて、残るはもみ殻燻炭撒きのみとなりました。もみ殻燻炭は、名前の通り、もみ殻を炭にしたもの。もみ殻を土に撒くだけでも、通気性や排水性が良くなるのですが、燻炭にすることで、炭は表面に小さな穴がたくさん開いているので、その穴のおかげで、水持ちも、水はけも、肥料の持ちも良くなる、という超強力な土壌改良資材になります。
桃の樹に、残り200テミ分のもみ殻燻炭が必要で、今日は半日使ってもみ殻燻炭づくりをしました。
燻炭機が3台あって、フル稼働させました。燻炭機は、円錐の頂点に煙突が付いた形をしています。まず、藁、鉋屑を山にして、丸めた新聞紙に火を付け、着火させます。
炎が上がったら、燻炭機を上から被せ、藁や鉋屑が円錐の中におさまるようにします。
煙突からもくもくと煙が出てきたら準備完了。もみ殻を、円錐の周りに積みます。

燻炭機をよくよく見ると、通気口がいくつも空いていて、そこからふつふつと煙が上がります。その穴の周りから、どんどんもみ殻に火が移っていきました。
燻炭の作り方を調べたら、400度以下の低温で、蒸し焼きにする、と書かれていました。これは、蒸し焼き状態なのか、と知りました。
最初は少量のもみ殻を積んで、ある程度色が変わってきたかな、と思った段階で、どんどんもみ殻を増やして、煙突の半分ぐらいの高さまで積みました。もみ殻の山のてっぺんに、煙突が立って、そこから白い煙が出ているのが、とても可愛い光景だなと思いました。


火を点けてから3時間経って、やっともみ殻の半分が燻炭になりました。半分燻炭になったところで、かき混ぜを定期的にしました。
内側の方がやっぱり炭になりやすくて、かき混ぜを怠ると、知らないうちに灰になることがあるので、ハラハラしました。休む間なく、3台を順番に混ぜました。
一回混ぜるごとに、どんどんもみ殻の山の色が変わっていきました。もみ殻が、綺麗な黒い燻炭に変わっていくのを見るだけで、とても面白かったです。
時々パラパラと小雨が降っていました。火が消えないかな、と心配ではあったけれど、燻炭機が頑張ってくれて、雨を耐え抜きました。雨で煙は小さくなり、少し威力は減ったような気がしたけれど、燻炭機の中に、藁をもう一度入れると、種火が大きくなって、またもくもくと色の濃い煙が出てきました。


燻炭が出来上がってきたら、燻炭機から離れたところでドーナツ状に広げて火を消します。炎は出ていなくても、煙が上がっていたら、それは火がついているのと同じなので、放っておくと、燃焼が続き、やがて灰になります。そうならないように、最後は水をかけて、鎮火させました。火をつけてから約6時間、ようやく完成しました。
出来上がった燻炭は、最初のもみ殻だった時よりも、2倍も、3倍も、うんとかさが少なくなりました。触ってみると、シャリシャリしていて、握るとサラサラに崩れます。
真っ黒で、キラキラ光っていて、とても綺麗だと思いました。今日出来上がった分は、テミに入れたら30杯あるかどうか、ぐらいなのではないかと思います。ものすごく貴重なんだなと改めて感じました。
桃の樹に良い効果をもたらしてくれたらいいなと思います。
(りな)
