10月16日(木)「『ボヘミアン・ラプソディ』コーラス、ブラッシュアップ!」

10月16日のなのはな

 ボヘミアンラプソディー、ブラッシュアップの日! あゆちゃんと、バンドメンバーのみんなと一緒にコーラスを磨いていきました。

 練習に入る前に、45分間、原曲を聞きこむ時間をもらいました。大きな音で、繊細な音にまで耳を澄ませました。

 あゆちゃんの和訳を見ながら、どっぷりと原曲の世界に入りこんでいきます。聞けば聞くほど、非現実世界にひきこまれていきました。
「死にたくなんてないんだよ」「生まれてなんてこなければよかったのに。時々そういう思いにとらわれるんだ」「生きるべき生を生きろ!」胸に刺さる歌詞が和訳中にいくつもありました。

 

 

 この曲をみんなと歌うんだ、と改めて気が引き締まりました。ボヘミアンラプソディーの世界観に入ったまま、コーラス練習をしに、音楽室に向かいます。

 練習では、あゆちゃんから理想の音をたくさん入れてもらいました。原曲ではもやっと聞こえるけれど、それは歌詞をくっきりと発音しないと作り出せないこと。音圧は変えずに一定にすること。上に竜巻のように声を出すこと。一つずつ一つずつ、それぞれのパートの理想を教えてもらえた時間がとても濃くてありがたい時間でした。
 合わせの中で、自分のどこがフラットしているのか、パート全体ではどこが弱いのを知ることができ、これからの重点的に練習するところが明確になりました。パート練習が始まっているので、毎日コツコツ詰めていきたいなと思います。

 

 

 練習の中で一番心に残っているのは、あゆちゃんが曲の解釈について話してくれたことです。自分で和訳を読んだだけでは、どうして急に小さな男が出てくるんだろう、「僕」と「彼」が交互に出てくるのはどうしてだろう、「彼」とは誰なんだろうと疑問がいっぱいでした。
 それが分からなかったため、なぜ曲中でオペラ風になるのかなどの曲の繋がりを分かることができませんでした。 
 あゆちゃんのお話を聞いて、眠ったと思っていたら、目が覚めたら実は幻想世界に行っていた! だから、急に場面が変わって、いろんな展開が起きていたのか! と曲の意味がすとんと入りました。
 幻想世界と分かると、オペラパートはもっと狂気の世界に入って歌わないといけないんだな、と曲にどのように入りこむのかも分かってきたなと思います。

 

 

 和訳を聞いて、この曲は本当に私の、私たちの曲なのだなと思いました。
 生まれてなんてこなければよかったのに、という歌詞、みんなさようなら、という歌詞、そして悪魔が離れてくれない、という状況がまさに、摂食障害最中の状態にリンクしました。
 和訳の中で衝撃的だったのは、「良く生きたい」と思っている本能と自分が二人いた、ということです。和訳中に出てくる「お前」と「僕」は違う人だと思っていました。ですが、自分の本能が、自分自身をそんなふうに扱って、石を投げて、見捨てていいのか!? と訴えていると分かって、自分の中に本当はある、「良く生きたい」という気持ちが書かれていたと知った時、もっともっとこの曲が好きになりました。

 

 

 なのはなで見つけてもらった自分の奥の底にあった気持ちを、この曲も見つけてくれた、そんな感じがしました。
 本当の誇り、どう生きたいかという気持ちは、魂の中にあること。よく考えれば、誰にでも分かること。でも、なのはなに来る前の私のように、それを気づかずにいる人はいるだろうなと思います。そんなまだ苦しんでいる人たちに届くように。この利己的な価値観がこびりついている社会を変えていけるように、理想を持って、この歌詞を心の底まで読み込んで、入れて、大切な仲間と良いボヘミアンラプソディーを作り上げられるように毎日を丁寧に積み重ねていきます。

(あや)

 

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 ウィンターコンサートに向けて、アコースティックギター教室のみんなと、4曲のギターアンサンブルを練習しています。今年からギターを始めたメンバーから、ベテランメンバーまで、さまざまだけれど、それぞれが1~2曲を担当し、役割分担して練習しています。
 今日は、その4曲の中で、岸部正明さんの『樹氷の輝き』という曲と、『ラ・カンパネラ』という曲を演奏するメンバーと一緒に、練習を進めました。

 

 

 『樹氷の輝き』は、テンポが速くて、高温のキラキラした音が滔々と流れていきます。少し切なげだけれど、温かみがあって、とても綺麗で大好きな曲です。
 この曲をコンサートで演奏したい! 練習を始めてから現在約1か月。当初立てた予定では、全ての譜読みをして、ざっくり1曲弾けるようになっているのが、今週〆切でした。でも、なかなか練習が思うように進まずに、現時点の完成度は10パーセント未満。樹氷の輝きは全部で9ページあり、今は2ページをゆっくりのテンポでなんとか合わせられる程度。これは、本当にコンサートで演奏することが出来るのだろうか……。不安な気持ちに苛まれました。
 もう無理かもしれない、本気で捨てようか迷いました。でも、その理由は至って浅いところにありました。浅いところで手を打とうとしていたことに気が付きました。

 

 

 ウィンターコンサートは、ギターアンサンブルだけではなく、劇や、コーラスや、ダンス、バンド、管楽器アンサンブル、様々なジャンルを、誰も複数の役割を受け持って繋げています。例外なく、最初は何も無いところから始まって、コンサート練習の約3か月間で、600人ものお客さんの心を惹きつけて離さないぐらいの完成度、グレードまで仕上げます。
 なぜ短時間でそこまでの完成度まで高めるのか考えた時に、それは技術だけでは決してないのだと思いました。
 あゆちゃんが、「理想があって、理想に到達するためのプランが立ったならば、必ず達成できる」と話してくれました。理想の音、達成したい目標がしっかりあって、本当にはっきりと、具体的にイメージできたら、絶対に達成できるのか、と希望の光が差しました。私達はプロではないけれど、コンサートを楽しみにしてくださっている人、求めている人、まだ見ぬ誰かに届ける音があって、演奏があります。その意味で、練習のための練習ではなくて、いつも、練習の時でさえ、表現なのだと思いました。
 自分は限界値を低いところで見ていたけれど、本当は限界なんてなくて、求める先、理想の高さによって、いとも簡単に超えることができて、志次第なんだと気が付きました。

 

 

 最初、メンバーのみんなと、ひたすらに原曲を聞いて、空でメロディを歌えるぐらい耳に焼き付けました。歌えるようになると、自然とベースの音、主じゃない音は省いて歌っている自分がいました。歌ってみて、ここは重要なメロディの音なのか、ここはベースで、支えている音なのか、とはっきりと認識できました。
 原曲が耳に焼き付くと、無意識に原曲をイメージして、原曲に近づけようとして弾くようになりました。イメージがなかったら、基準がないのと同じで、自分の出した一音一音に対して、評価が出来なくて、全部受け入れて、自己流になってしまうけれど、イメージがあることで、評価が出来るようになりました。

 最初から4小節ごとに細かく区切ってメンバーのみんなと合わせました。合わせをしながら、テンポはメトロノームに付いていきながら、曖昧なところをとことん突き詰めていきました。

 たった4小節、されど4小節。最初、メトロノームに合わなかったり、今にも消え入りそうな音しか出なかったけれど、何度も何度も繰り返していくうちに、音が繋がって滑らかになり、音量も出て、曲ができあがってきました。亀のような足取りではあるけれど、曖昧なところを潰して、一音をないがしろにせずに丁寧に大事に弾いたら、積み重ねたら、きっと最後まで到達できると希望が見えました。

 

 

 今日は曲の半分ぐらいしか進まなかったけれど、毎回の練習できる時間を、消費するのではなくて、少しでもメンバーのみんなと進化できるような、濃い時間にできるようにしたいと思ったし、完成形に近づけていく過程を、大切にしたいと思いました。

(りな)

 

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 ポットからハウスへセロリのお引越し。
 12月ごろから年をまたいで5月ごろまで収穫できる冬の美味しい主要野菜、セロリの定植をしました。
 今回は第1弾ということで、崖崩れ下ハウス4棟のうち、道路側ハウス全面と真ん中ハウスの2畝に植えていきました。

 

 

 大きく育った苗を厳選して苗置きをしていきます。
 40センチ間隔で4条の千鳥植え。
 私は、ここのちゃんとペアで進めさせてもらいました。
 まずは基準となる1条を置いてその間の3条を植えていったのですが、意外と感覚をつかむのが難しくて所々抜けてしまうことが。
 そんな時はここのちゃんが気が付いてくれて、同じ気持ちで作業を進めてくれていることがすごく嬉しくて心強かったです。
 置いた苗を植え付け部隊が追いかけて植えていってくれました。
 深植えにしすぎると根が腐ってしまうらしく、丁度良い深さになるよう気を遣いながら。

 

 

 そして植わった苗の周りには硫安をまいていきます。
 葉が黄色くなってしまっているところもあるので、窒素成分を含む硫安で元気に育ってくれますようにと願いをこめながら三本指一つまみずつ撒きました。

 その後にたっぷり水やりをして草敷き。
 水やりで少し倒れてしまった株には土寄せをしながら根切り虫から株を守るべく草を敷いていきました。
 セロリは意外と虫にやられやすいと聞いたので無事に守られますようにと心を込めます。

 途中からは先行して何人かがネット掛けを進めてくれていました。
 全体を見て作業の役割分担をしてくれるさくらちゃんのおかげで効率よく作業が進んでいきます。
 最後はみんなでネット掛けに合流して終了!
 時間に余裕をもって気持ちよく終わらすことができて嬉しかったです。

 

 

 5歳のゆりちゃん、2歳のおとちゃんもいてくれて、なごやかなあたたかい空間でした。
 なのはなで初めて知ってその美味しさに感動したセロリ。
 今年も豊作でありますように。
 みんなでたっぷりの愛情を注ぎながら育てていきたいです。

(ゆうは)