「みんなで考えて、一番良い物が」 ほのか

10月13日

 朝食前の作業は、「世界一細かい虫つぶし」でした。
 第一鉄塔のカブの畑に、ダイコンサルハムシの成虫と卵、その他、とカブに潜んでいる奴らを潰していきました。
 カブの芽はものすっごく小さいですが、そこに潜む奴らはもっと小さかったです。
 さくらちゃんがピンセットを渡してくれて、ぷちっという音が聞こえるまでしっかりと潰しました。それはまるでとびこの粒をピンセットで潰しているようでした。
 そうですね、例えるとしたら葉っぱ、双葉の直径は小指の爪よりも小さいくらいでした。
 楽しいけれど、時間を掛けすぎてしまったようにも感じます。籾殻、米ぬかをしいてネット掛けもすることができました。

 そして、ついに今日はお父さんのお誕生日会! 当日!!

 お父さん、お誕生日おめでとうございます!!! いつもありがとうございます! ぜひ見て下さい!! このようなものを用意しました!! というお祝いの気持ちはありながらも、やはり今の自分の力ではうまくダンスを踊れなくて、悔しかったです。みんなにも申し訳ないというか、今日はせっかくの綺麗な舞台に相応しくないダンスでした。
 この頃は日ごとに自分の理想と実力の差を痛感します。やはり練習がものを言う、練習が足りないなと思います。理想を高く持つことは良いことかもしれないけれど、実力がちょっぴりだとやっぱり悔しい。飲み込みの早いダンス脳になるには、どうしたらよいのでしょうか……。
 それでも、対称のるりこちゃんと一緒にフォーメーションを確認したり、目配せしたりしながら一緒に練習できた時間が楽しくて、嬉しかったです。
 演出、マジック、衣装についてはお父さんに喜んでいただけてすっごく嬉しかったです!
 かつらをかぶるアイデアは今日の午前中急遽生まれた物でしたが、滑り込みでもやってよかったな、と思いました。(アイデアはぽんぽん出て来るけれど、膨らみすぎたり壮大にしすぎて小さく産むことができないのです…それをちさとちゃんがいつも助けて下さいます)ちさとちゃんはアイデアや、成功、失敗、全てを独占するんじゃなくて、誰かに独占させるのでもなくて、常にみんなに共有してくれていました。みんなで考えて、一番良い物が、良い形で生まれました。
 それぞれに似合うかつらを用意できたことも、よかったなと思います。いつか金髪とかやってみたいなと思っていたけれど、私には絶対黒髪しか似合わないだろうなと思っていました。そのため似合うとみんなが言ってくれたことが意外でした。お父さんの印象に残るような出し物ができてよかったです。『THE MIRACLE』という曲も素敵な曲で、大好きになりました。何度聴いても、ああ良い曲だなとしみじみ感じます。歌詞を一度調べたときも、メッセージ性があってなんて素敵な歌詞なんだろうと思いました。

 みんなの出し物は、見ていて心が躍りました。どのチームもクオリティが高く、色とりどり、それぞれの持ち味がしっかりと生かされているように感じました。
 特に印象に残ったのは『LOVE OF MY LIFE』の、よしえちゃん、なるちゃん、さやねちゃんのチームです。3人の神々しい美しさ、しなやかなダンスを見ていると、そこに色や香りが存在するような、特別な空気を感じました。本当に3人が天から舞い降りてきてそのまま昇天しちゃうんじゃないかと思うほど、天使のようでした。ああ、こんな風に表現できたらいいな、と思いました。まだ出番が残っていたホマイのダンスでは、こんな風に見せたい、とイメージが膨らみました。
 トレーニングシーズンの、みつきちゃんのんちゃん演じる役には驚嘆しました。ひろこちゃん、ほしちゃん演じる夫婦、誰をとっても今日のハイライトで、今日のMVPが頭の中で回想されています。

 明日からまた新しいスケジュールでウィンターコンサートに向かっていきます。役者オーディションという新たな目標もできました。自分の熱量をうまくコントロールして、修行、修行。力をつけていきたいです。