10月8日のなのはな
今日はバンドの特訓日。バンドメンバーは、畑から音楽にステージを変え、ウィンターコンサートで新たに演奏する2曲と、金時祭で演奏する曲目を練習しました。
夕方に全員で集まって合わせる予定にして、個人練習に臨みました。
音楽室ではエレキギターの音が鳴り響き、5年生教室ではキーボード、体育館でもまた別のメンバーがギターとキーボードに向かっています。
私はなのはなバンドでベースを担当しています。私は相棒のベティちゃんと、なのはなの音楽の世界に没入しました。
ベティちゃんのことを少しご紹介します。ベティちゃんは、フェンダー製のジャズベースで、世界のスーパーベーシスト「ヴィクター・ベイリー」のシグネイチャーモデルです。かなり重量感があり(約5キロ)、フレットレスなので音の移ろいが滑らかで、混じりけのない澄んだ美しい音、深く太く重厚感のある音を出します。いまはもう簡単に手に入れることのできない、上等な希少なベースギターです。
そんなベティちゃんと、演奏曲の音源を大音量で聞きながら、練習をしました。速くて難しいフレーズは、メトロノームに合わせて、ゆっくりのテンポからだんだんと速めていって、何度も何度も繰り返します。正しい音、正しいリズム、正しい指のポジションを、ひたすら身体に覚え込ませる、地道な作業です。そしていつも、バンドメンバーのみんなと演奏し、目の前に多くの観客がいることをイメージし、練習しました。
個人練習を終えて、ずっと弦を押さえ続けていた左腕がぐったりと疲れるくらい、ベティちゃんと体力を使いました。この練習を続けていって、余裕を持って演奏できるようになりたいと思います。

15時45分、バンドメンバーが体育館に集まり、『クール・キャット』『ショー・マスト・ゴー・オン』、そして金時祭で演奏する曲目を合わせました。
お父さんがミキシングをしてくれて、お父さんお母さんが演奏を聞いてくれました。『クール・キャット』のドラムに、リムショットを強く入れてメリハリをつけたり、曲のアウトロで鉄砲のような弾ける効果音を入れるなど、お父さんお母さんがアドバイスをしてくれました。そうして何度も合わせて、合わせるごとに音楽が彩られて、なのはならしいあるべき形に近付いていくことを感じました。
『ショー・マスト・ゴー・オン』は、今回のウィンターコンサートの最後の曲です。美しくて鬼気迫る壮大な音楽を、今日初めて合わせてみて、楽器の編成を改め、バンドメンバーを増やそうと話しました。さとみちゃんが管楽器の楽譜を作ってくれて、また来週、合わせます。


一流のバンドの真似、コピーではなくて、一流の精神性のその上に、自分たちにしかできない、表現すべき音楽をみんなと作っていく。途中経過のいまも、みんなと味わい尽して、コンサートに向かっていきたいと思います。
(さやね)
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毎週水曜日の夜は、勝央文化ホールで、竹内さんに金時太鼓を教えていただきます。今は、4日後に控える金時祭りに向けて『那岐おろし』と、12月のウィンターコンサートに向けて『雷神の宴』という曲を練習しています。
『那岐おろし』は、これまでも太鼓のコンサートや、ウィンターコンサート、様々な場所で演奏させてもらった曲です。大太鼓の打ち出しから始まり、颯爽と駆け抜けるリズムが、那岐山から吹き下ろす、人に莫大な影響力を持ち合わせた那岐おろしにぴったりな曲です。
何度も何度も叩いていて慣れてはいるけれど、そのことによって、大事なところが流れてテンポがどんどん速くなったり、課題はあります。慣れてはいるけれど、もっと新鮮な気持ちで、叩く自分たちが、ワクワクするような、演奏に出来たらいいなと思いました。

『雷神の宴』は、約2か月前から練習を始めた新曲です。太鼓のコンサートのとりで保存会の方が叩かれていたイメージが強くて、まさか自分達が演奏すると思っていなかったし、手の届かない曲でした。
今年のウィンターコンサートで『雷神の宴』を演奏することになった時は、とても嬉しい気持ちと同時に、気持ちが引き締まりました。
『雷神の宴』が、これまで練習してきた曲と違うところは、様々なパート分けがあるところです。締太鼓、宮太鼓、大太鼓が、これまで練習してきた曲のメインで使っていた太鼓だけれど、雷神の宴は、まず前奏に98小節のフルート、ピッコロ、篠笛だけのフレーズがあり、そのあとに、太鼓が登場します。太鼓の種類も、宮太鼓セットや、うちわ太鼓セットが出てきたり、鏧(きん)や銅鑼も登場します。とにかく色々な役割と音があり、一人ひとり違うほど多様でした。


『雷神の宴』の太鼓部分の尺は約6分半ほど。那岐おろしよりも少し短いぐらいだけれど、その中で、主役のパートがコロコロ変わり、テンポも目まぐるしく変わって、まるで6分とは思えないぐらい大作です。
そして、中間で韓国のサムルノリという、伝統的な打楽器アンサンブルのリズムが出てきます。通常は、「タカタカ」と8分音符を刻むリズムの取り方だけれど、サムルノリの部分は、「タンタカタンタカ」がベースを作っているので、跳ねたような雰囲気になります。
サムルノリのリズムのところは銅鑼が大活躍します。風神雷神図が思い浮かぶような、銅鑼の音が、空気づくりをします。一回叩くだけで、その場の色を一瞬にして変えて別世界にしてしまう、莫大な影響力があります。

そして、銅鑼の音が基盤になって、うちわ太鼓と宮太鼓が暴れます。組太鼓のソロです。うちわの組太鼓は、4本足のついた骨組みに、うちわの形をした太鼓がついていて、ドラムセットのような格好をしています。
通常の太鼓は、木の胴に皮を張って、鋲で打ち付けてあるけれど、うちわ太鼓はもともとは片手で持って、片手で叩けるようになっていて、皮は縫って張られています。叩くとポンポンと締太鼓のように軽やかな高い音がします。反響するものが何もないため、少し平べったい、カラッとした音です。


うちわの組太鼓は、6つのうちわ太鼓がセットになっています。大小さまざま、小さいものは直径15センチぐらい、大きいものは直径30センチぐらいあります。それらのうちわ太鼓が半円状にずらっと並んでいます。雷様が持っている太鼓によく似ているなと感じます。
直径が小さいものから音が高く、一つひとつ音域が違います。そのため、フレーズによって、音を使い訳が出来ることが、単体の太鼓と大きく違うところです。
うちわ太鼓は、宮太鼓のバチで叩くと、皮が破けてしまう危険性があり、かなり繊細なようです。そのため、朴の樹から作られた、ホオバチを使っています。このバチは、とても柔らかく、そして羽が生えているように軽いです。叩く時の音量やパワーはその分少なくなるけれど、うちわ太鼓にはちょうどよいし、叩いていて、軽くて素手で叩いているかのようなので、テンポが速いところでも手を楽々上げることが出来ます。

雷神の宴、最後まで譜読みを終えることが出来て、今はみんなと曲の細部を詰めています。それぞれのパートが違うフレーズを叩きながらどんどんテンポを上げていく箇所が、今はどうしても噛み合わなくて、難しいと感じます。形にはなってきているけれど、まだまだみんなと揃えなければならないところが数多くあり、練習もたりていないと感じます。けれど、保存会の方が叩かれていた姿や音のイメージがしっかりあるから、到達点がぶれなくて、練習しやすいと感じます。まだまだ先は長いけれど、コンサートに向けて、練習を頑張りたいです。
(りな)
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秋冬野菜の種まきラッシュ!!
毎日のように種まきをしていますが……今日はいいとこ下畑にて、大根2弾の種まきです。
種まきは難しいし、気を付けるポイントがいくつもあることを改めて感じました。
現在、種まきは分業制で行なっていて、種を置くだけ、覆土をするだけ、もみ殻をかけるだけ、というように、同じ動きをひたすら続けます。わたしは種を置く担当をさせてもらっていたのですが、種を置くと言っても、条間、株間、そして土のくぼみの深さ、2粒まいたときの種の間隔など、それらを自分で考えて、種を置いていきます。
いつも高い意識を持って、ポイントを全て満たす「ここだ!」という場所に種をまくことができるのが当たり前。そんな種まき(種置き)のプロになっていきたいと感じました。
嬉しかったのは、管理機のチームが畝の上を耕してくれたので、粒の細かい、ふかふかの土の上に種を置くことができました。きっと、種も根を伸ばしやすいだろうなあと想像できて、わくわくしました。

これで、いいとこ下の畑の3分の2が埋まりました。残りの畝もまた大根3弾の種をまく予定で、この畑全面が大根畑になることを思うと、夢がいっぱい膨らみます。
大根がその名の通りに白く大きい根を張って、それを引っ張り抜いたときの興奮や、大根が好きななのはなのお母さんや、みんなと食卓で頂く喜び……。これからの冬が、待ち遠しくなりました。

1週間前に種をまいた大根1弾は、ほぼ100パーセントの発芽率で、大成功のスタートを切っています。
2弾も、発芽率100パーセントでありますように。すべての野菜の種を発芽させるべく、意識高く種に向かいます!
(みつき)
