「きらきら輝く桃のスープ」 ほのか

10月2日
 
 昨夜は、あゆちゃんに、金時祭りの勝央音頭保存会ステージで披露する「マツケンサンバ」を見ていただきました。
 曲の中で、6人~7人ずつのチームで一列になって、8の字の交差をするところがあるのですが、もうそこが大大混乱で、何度やってもうまくできなくて、自分が間違うと同じチームのメンバーにも迷惑がかかるから、ずっとマツケンサンバのことを思うとうっと胃が痛くなっていました。
 そこで昨日は全員で一列になって、カウントの要所要所で止めながらあゆちゃんが交通整備してくれて、もう完璧に間違うことのないくらい踊れるようになったのです! それが本当にありがたくて、大感謝でした。もう胃は全く痛みません。
 
 朝は起きてすぐ、『ホマイ』! ゆりかちゃんが最初の10分くらい見てくださって、その後はゆりちゃん、みつきちゃんと振りの動きに「十字架」「卍」「ふんわりふんわり」などの名前をつけて、振りを覚えました。
 イメージの名前をつけて、紙に書いて整理するとすごく踊りやすくなりました。昨日より一歩前進できた気がします。近々このホマイ、発表の場が訪れるそうで、それに向けて完成度高く練習していきたいです。
 
 朝はパトゥさんが来て下さるので、念入りに玄関前を掃除しました。落ち葉が広範囲にかけて散らばっている。毎日掃いても、翌日にはまた落ち葉が落ちている。毎日時間との闘いです。いかにより多くの落ち葉をきれいにできるか。いつも時間ぎりぎりになってしまうのですが、いつも笑顔で「はい!」と返事をしてくれるゆうはちゃんが優しいなと思います。
 
 そのあとは、体育館の掃除をして、窓を磨いたり、中庭の整地をしたり、しました。みんながそれぞれの場所で掃除をしていて、古吉野全体の空気の入れ替えをしているんじゃないかと思うくらい、秋晴れの空気が気持ちよく吹き抜けていきました。そのあとどこを歩いていても、どの部屋を見てもどこも綺麗で、廊下でくるくるとダンスを踊りたくなるくらい気持ちがよかったです。
 
 そのあとはピーマンの収穫をして、野菜の嫁入りをして、ダンスの最終確認をしました。嫁入りの片付けをしていたとき、またも言われてしまいました。「ほのかちゃんは自分の動きを1.5倍速にしてください」と。ああ、その通りだ。だがしかし悔しい!! くそーっ!! でも正論だから逆らえない! ダンスの最終確認をしているときも、後から出てくる人たちが遅い! スピード感、真剣さが足りない……。頭ではこうしよう、というイメージがあっても、いざやるとまた、間違っちゃう。ああ、悔しー!! こんな自分はもうだめだ……と落ち込みました。
 ですが、今日はお客様が来て下さる。だから、外向きな気持ちで、笑顔で前向きでいたいと思いました。衣装準備や身支度をしていると、自然とやけくそな気持ちがおさまって、もっと大きく考えられるようになりました。
 あゆちゃんも言ってくださっていたように、スピードとか、力とかじゃなくて、ここは気持ちだから、と。
 最終的には気持ちが物語る。みんなよりダンスの経験が浅くても、筋肉が無くても、練習量が少なくても、気持ちの強さが物語る。そう思うと、今の自分の実力でも、伝えられるかもしれない、届くかもしれない、と、気持ちの力を信じてみようと思いました。
 どうかうまくいきますようにと、今の自分の実力に自信が無くても、気持ちひとつで何か伝わるものがあるかもしれないと、そこは半ば願うような気持ちでもありました。
 
 パトゥさんがなのはなに来てくださって、台所で桃のスープを作ってくださいました。
 1皿1皿が緻密に作られていて、とても手が込んでいるのだなと感じました。
 昼食の席には、なのはなの鶏の照り焼きや副菜、そして山口さんが丁寧に盛り付けてくださった、きらきら輝く桃のスープがつきました。
 ポタージュスープのような、デザートのような、見た目からは味の想像がつきませんでした。一口口に入れると、ひんやりとした舌触りがとろけていきました。セロリの風味もすっきりとしていて、アクセントのような、味の輪郭のように感じました。トップに盛り付けられている赤いダイス状の桃は、やっぱりなのはなの桃でした。
 レモンがかかっているという桃は酸味がきいていつもより若々しく感じて、少しなつかしい感じがしました。こうしてなのはなの桃が調理されているんだなと思うと、嬉しさにすごく胸がいっぱいになりました。桃にとっての、オンステージ! 桃も喜んでいるように感じました。パトゥさんの桃のスープをいただけて、すごく幸せでした。ほんとうに、今まで諦めずに生きてきてよかったと思いました。
 
 そのあと演奏を見ていただけた時間も、忘れられない大切な時間になりました。
 お二人がしっかりと演奏を見てくださっていて、感動しておられるのを感じました。
 さやねちゃんの『ナユタ』。一音目から、どこまでも広がっていく夜の星空、それを通り抜けて存在している銀河系、宇宙が見えました。鳥肌が止まらなかったです。ギターの音で涙が出るなんて、今まで生きてきて初めてでした。曲がクライマックスにかけて盛り上がるところも、胸がわしづかみにされたようになって、息が止まるような感動がありました。さやねちゃんがいつも真面目に、謙虚に、一生懸命に物事に向き合っている姿を思い出し、さやねちゃんだからこそできる表現、姿かたち、この音、このステージがあるんだと思うと、さらに泣けてきました。
 
 そこからのウラテテ、ルナも、どうしちゃったんだろうというくらい泣けてきて仕方なかったです。センターで踊るちさとちゃん。女神の姿のあけみちゃん、ふみちゃん。今までなのはなの桃を開拓してきた桃の女神さまたち。桃を通じて、なのはなファミリーのことをもっと知ってくださること、桃が繋ぐ架け橋となって出会いが生まれること、桃が繋いでくれた奇跡を、私も今同じ場所で感じることができていて、そのことが本当に奇跡だと思ったし、その輪がこれからまだどこまでも広がっていってほしいと思いました。
 
 ルナを聞いていて思いました。確かに今まで苦しかったときがあった。まさに暗闇で、自分の中には自分一人しかいなかった。ずっと一人で生きてきた。
 でも、今は違う。今はみんながいる。安心して毎日楽しく、成長しながら伸び伸びと、大好きな人たちも、寝ても覚めてもずっと一緒にいられるここが、家になったんだな。と。こんなにも美しく、パワフルで大好きな仲間に囲まれて、幸せなこと。かけがえのない家族なんだということ。私の家はここで、私の家族はたくさんいるんだ。ということをはっきりと感じて、そのことは当たり前じゃなくて、それもまた本当に奇跡だし、出会うべくして出会えた人たち。そして、これからも出会うべくして出会う人たちとたくさん繋がっていきたい、と思いました。みんなと家族でいられることが、今まで当たり前として忘れてしまっていたけれど、そのことが本当に嬉しいことで、奇跡なんだなと思いました。本当に、みんなのことが大好きだなと思いました。そう思うと涙が止まらなくて、震えてきました。
 パトゥさんが演奏を見て、喜んでくださっていたことが嬉しかったです。気持ちが伝わったようで、本当に嬉しいです。
 これからも、求めている人、待っている人がいるのかなと思います。そのような人たちに気持ちを伝えられるような演奏を、私もみんなの中でしていきたいし、普段からも、今は姿が見えないけれど、その人たちと出会うために、今できる準備をしていきたいと思いました。