「稲起こし」 ゆうは

9月22日
 
 昼食後、お母さんから総出の緊急出動指令が発令されました。
 場所は石生3反田んぼ。
 内容は稲おこし。
 そう、お父さんチームの稲刈りのヘルプに急遽いかせてもらえることになったのです。
 機械刈りのお話を聞かせていただいた時から一度間近で見てみたいと焦がれていたのでついにそれが叶うとなってすごく嬉しかったです。
 今年の稲刈りは天気や機械の調子に左右され困難を極めています。
 雨で地面はぬかるみ稲は四方へ倒れ、コンバインが詰まってしまい思うように進めず、例年の何倍もの時間がかかってしまっているとのこと。
 それを解消するために、みんなで稲を一定の方向におこしていくやり方を出発前にお母さんが説明してくださりました。
 ほぼ全員が車に乗り込みいざ田んぼへ。
 移動中には、初めての機械刈りに行ける嬉しさで浮かれぬよう、きちんと役割を果たせるようにと気持ちを作っていきました。
 田んぼにつくと大きなモンローちゃんが。
 すごく大きくてかっこいい。
 ですがやはり調子が良くないらしく、止まって点検をしているところでした。
 モンローちゃんが動けない間にみんなで一斉に田んぼへ入り、さくらちゃんをお手本にお母さん指導のもと稲をおこしていきました。
 腰をかがめて2条をセットで抱きかかえるようにおこします。
 お父さんがスムーズに進めるよう道を作っていきました。
 途中からモンローちゃんが動き出し、後ろから稲が刈られていきました。
 背後の大きなモンローちゃんはまるで怪獣が迫ってきているよう。
 追いつかれないようにみんなで一丸となって必死に稲をおこしました。
 中には完全に倒れて、根ごと抜けて詰まりの原因になってしまいそうな稲や発芽してしまっている稲も。
 そういう稲は鎌で手刈りをしていきました。
 途中お母さんが声をかけてくださり、みんなであぜに腰を下ろしてひと休憩。
 広大な田んぼを前に涼しい風を全身で浴びられたことがすごく気持ちよくて一気にリフレッシュされました。
 休憩後も順調におこしていると、広範囲にわたって地面がぬかるんで足が沈んでしまう場所がありました。
 機械の安全を考えその一帯をすべて手で刈り進めることに。
 ですが先日のみんなで手刈りしたときと比にならないくらい大変でした。
 稲は柔らかく湿ってしまい気持ちよく鎌を入れることができないうえ、足がとられて身動きが取れません。
 こけないようにするのに精一杯。
 一緒に刈っていたすにたちゃんは長靴がはまって脱げてしまっていました。
「抜けないよ~」
 切実な悲鳴が響き渡ります。
 そんなプチハプニングがある中、なんとか協力して刈りながらバケツリレーで刈った稲を運び、機械が無事進める田んぼにしていくことができました。
 その後もみんなで列になり稲をおこしていきました。
 家族みんなをそばで感じながらみんなで同じ作業できる楽しさは何事にも代えがたいです。
 広い田んぼもみんながいればあっという間に感じ、残すはお父さんの機械刈り。
 最後にみんなでモンローちゃんの威力を、そしてお父さんの技術を見学することに。
 詰まることなく進んでいくモンローちゃんはすごく早い。
 見る見るうちに稲を飲み込んでいきます。
 迫力満点の光景に圧倒されつつもお父さんに手を振り応援していると、笑顔で手を振り返してくださりました。
 その笑顔を見た瞬間の幸せは語りつくせません。
 お父さんの助けになれたかな。頑張ってよかったな。すごく楽しかった。できて良かった。
 いろんな感情がこみあげてきました。
 そして、モンローちゃんに乗るお父さんの格好良さと同時に、補助をしているちあきちゃんとさくらちゃんの格好良さも目の当たりにしました。
 お父さんのことを考え、モンローちゃんのことを考え、真剣な表情で沿って歩き補助をしていく2人の姿、空気間が素敵でした。
 それからみんなで手刈りした稲をコンバインに入れてこぐ作業もさせていただきました。
 初めての作業に大苦戦。
 一度目は目の前のモンローちゃんの息遣いに怖気づいてしまいました。
 なかなかうまくいかない様子を見かねてお父さんが何度も丁寧にやり方を伝え、実践して見せてくださりました。
 一粒も無駄にしないよう、お米の大切さも教えてくださりました。
 それでもやっぱり難しくてなかなか思うようにできません。それでも決して怒らず、見守り続けて、挑戦させ続けてくださるお父さんからは、寛容さや愛を感じずにはいられません。
 その愛に応えられるよう、不器用なりにも次こそはという気持ちで、上手な人を観察しお父さんの言葉を反芻しながら挑んでいきました。

 そして最後にモミをコンテナに入れる瞬間をトラックの端に乗りすぐそばで見させていただきました。
 みんなで大切におこして大量の刈った稲がすごい勢いで排出され山になっていく様子が、みんなの努力の証に見えて嬉しかったです。
 稲刈りが終わるころには日も傾き始めていました。
 刈り終えた田んぼに夕日が差す光景に秋を感じ清々しい気持ちに。
「終わったね」「楽しかったね」
 そう話し合うみんなの笑顔は達成感にあふれ輝いていました。
 家族総出で貴重な作業をさせてもらえた午後の時間がすごく嬉しかったです。
 みんなで挑んでも大変だった作業。
 これを連日してくださっているお父さんや永禮さん、稲刈りチームのみんなが本当にすごくてありがたいです。
 お米の大切さ、みんなで作業できる楽しさ、考えながら本当に役立つ行動をする難しさ、労働の喜び、お父さんの愛情。
 今日参加させていただいたからこそ得られた学びがたくさんありました。
 この貴重な学びをきちんと自分の中に入れ込み、これからの生活に生かして、より良く成長していきたいです。