9月16日のなのはな

桃の収穫も、いよいよ終わりに近づいてきました。なのはなファミリーで育てている桃の品種の中で、一番晩生の『さくらピーチ』という品種を今は収穫しています。130本近くある桃の樹の中で、さくらピーチは1本しかなく、毎年600玉ほどしか収穫できません。でも、一玉一玉が、ずっしりと重みがあって、糖度は18度は当たり前、20度以上ある桃も多く生ります。最後にふさわしい、密度高い桃です。

6月23日から極早生品種『はなよめ』の収穫が始まり、約3か月間、休む間もなく、桃の収穫をしてきました。今年は天候に恵まれて、早生品種の時からこれまでにないほど糖度が高く、甘い桃を採ることができました。
今年から始めたことも数多くありました。例えば、摘果の段階から桃の樹にネットを掛けて、虫から守りました。そのため、ケムシやカメムシなどの害虫の被害がほとんどなく、虫刺されのない、綺麗な桃を収穫することができました。
自然農薬の試みで、受粉を助けるミツバチや、有益昆虫、土壌の微生物が死なないような防除を考えて、散布をしました。去年よりももっと良く、と栽培の方針を変更したことで生じるイレギュラーなこと、アクシデントはたくさんあったけれど、その都度、お父さんが対処法を考えて下さったり、桃チームのみんなと前向きな方だけを見て、ひたすらに手入れをしました。

その中で印象的だったのは、桃の樹が突如枯れてしまう急性枯死病の症状が5月ごろに桃の樹に表れた時、桃の樹の根元に落ち葉堆肥を敷き、光合成細菌、という光合成を助ける微生物を撒きました。すると、症状は進行せずに何事もなかったかのように、たくさん実を生らせていました。
これまで、葉っぱや、実や、目に見えるものにしか意識がなかったけれど、見えない土の中には無数の細かい根がたくさん張っていて、根っこが全部支えているんだなと気が付きました。根が上手く養分を吸収できるような土にすることが、どれだけ大切かが分かりました。

また、清水白桃が収穫される8月上旬の、猛暑が真っ盛りの時に、暑さをしのぐために、桃の樹の周りにミストをかけて、冷却をしました。最高気温38℃も、39℃もある時、桃畑も灼熱地獄になっていて、桃が樹の上で煮えそうなぐらい、暑くなっていました。
動噴で、桃の樹に魔法をかけるように、冷水を噴射していると、細かい粒子になって散って、虹が出ました。水の力はすごくて、ほんの5分もしていないぐらいなのに、こんなので本当に効果があるのか、と思うほどなのに、桃の樹に設置した温度計は、37℃から26℃に下がっていました。この数字を見ないでいたら、気が付かなかったと思います。異常気象だったけれど、焼け熟れのような、果肉が褐変するような実も最小限にすることができたと思います。

桃のシーズンに、桃チームのみんなと一緒に、桃畑を駆けまわった日々。美味しい桃を、少しでもたくさんの人に届けられるように、思って過ごした時間が、とても貴重だなと思いました。
そして、桃を通して、日々の日常の中でも本当に些細なことが、目に見えないけれど、ものすごく未来に影響していて、今を作っていることを感じました。今が全て繋がっている、思いも、したことも、失敗も、全て積み重なっているのだということをとても強く実感しました。
桃では、良い桃を収穫できるために動いたことが、本当に全部、今年の甘い桃に繋がったと思います。また、桃の作業を通して、嬉しかったことも、大変だったことも、ショックだったことも全部、同じ場所にいて、同じように感じて、その時の気持ちを共有しあえる仲間がたくさんいることが、幸せだなと感じました。

まだ桃の収穫が終わったわけではないけれど、桃の樹はもう花芽を付けていて、来年の準備をしています。桃の樹は休む間もなく、当たり前のように健気なことが、ほっとしたり、その強さに尊敬の気持ちも湧いてきます。私達も、来季に向けて、秋季剪定や、お礼肥やりなどの作業も進めました。
今日は、収穫で使ったコンテナを片付けたり、コンテナの底に敷いていたウレタンスポンジを洗って干したりなどの作業や、収穫後の樹に掛けていたネットやブルーシートを乾かして、畳んで、収納したりしました。選果ハウスや、桃畑が、どんどんすっきり片付いていきます。

少し寂しさもあるけれど、ネットの無い桃畑は、広々としていて桃の樹も心なしか伸び伸びして見えて、また穏やかな桃畑に戻りました。はなよめなどの品種は、今紅葉し始めていて、葉っぱが赤紫色に色づいているのが綺麗だなと思うし、桃の樹が葉っぱを付けているのも、あと少ししかないなと思います。葉っぱが落ちるまでに、次回に向けての養分をしっかり貯められるような環境を作れるように、これからも動いていきたいです。
(りな)
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今年の収穫が終了したオーロラブラックの樹、4本にお礼肥やりをしました。
今年は、例年よりも収穫がスタートしたのが半月以上早く、8月末には全収穫を迎え、その年の天気や天候によって成長や熟れるスピードが変わっていくのが果樹の面白さだなあと思います。

私は、今年初めて、ブドウの手入れを全て携わらせていただきました。剪定から始まり、ジベレリン処理や摘房、摘粒、袋がけなど、数々のブドウの手入れを思い返すと、「あのときはもうちょっとこうした方が良かったな……」と悔しい気持ちもあったし、 「あのときはすごい嬉しかった!」 と飛び上がるほど嬉しくなった瞬間もあって、私はこの夏、ブドウと一緒に成長してきたんだなあと思います。

自分が責任を持って、何か1つのことに一生懸命向きあうと、こんなにも楽しくて、悔しくて、収穫できたときの喜びや達成感を味わえることができると、ブドウの手入れを通して知ることができました。
とはいえ、正直、今年のブドウの手入れは反省点や改善点がたくさんあります。今年の手入れを通して分かったことを、来年に繋げていきたいです。


いろいろな気持ちと感謝を込めて、今日はオーロラブラックの樹に牛肥と苦土石灰、蛎殻をやりました。多人数でやれば、あっという間にお礼肥やり完了です!
収穫が終わってからも、気持ちを切らさずに、ブドウを見て行けたらいいなと思います。
(よしみ)
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1日、約2500株のセロリと水菜の鉢上げの作業をしました。
今日は、相川さんも鉢上げの作業に入って下さるということで鉢上げメンバーのみんなでとても喜んでいました。
なつみちゃんから、
「三角ホーを持ってきてもらえると嬉しいです」という伝達があり、「鉢上げの作業に、なぜ三角ホー?」と思いましたが、
それは、鉢上げ後の苗たちを育苗していくための場所を、新たに作るためでした。
まずは鉢上げ作業のみんなで温室の周りにあるうんていの下の草を三角ホーで綺麗に取り、平らに整地をしました。
その後、うんていに害虫よけの防虫ネットと日よけの寒冷紗をかけ、針金で固定して新しい育苗場所の完成です。
苗は柔らかく見るからに繊細ですが虫たちにとっては格別なごちそうでもあります。
苗の管理場所には気を配って害虫が来ない環境でなおかつ温度管理ができる育苗スペースを作り直しました。これで一安心だと思いました。

午前にセロリを、午後に水菜を鉢上げしました。
セロリの苗は葉も薄く、茎も細く少し触れただけでも苗を傷付けてしまうのではないかと思うほど繊細で、みんなで慎重に鉢上げをしていきました。
水菜は、本来は鉢上げは行いませんが、種まき後の天候の影響などにより少し苗が徒長気味だったので、ポットに鉢上げをして育苗することにしました。

トレーから苗の根鉢をピンセットでつまんでポットに入れる人、そこに土を詰めていく人、
と役割を分担して、流れ作業で行っていきました。
初めて鉢上げの作業に入られたという相川さんも、「100個くらい鉢上げすると、ゾーンに入ってくるね」と仰っていました。

みんなで集中して作業できた時間が嬉しかったです。
セロリは約1500株、水菜は約900株の鉢上げをすることができました。
新しい育苗場所もできたので、
秋冬野菜の苗たちを、みんなで協力して見守り、手入れをしていきたいと思います。
(ゆり)
