8月13日(水)「雨上がり、この道の先を夢見て ―― きたわけ納涼祭 フラ&タヒチアンダンスショー」」

8月13日のなのはな

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 雨上がりの虹を追いかけて、星の見えない夜の中、きたわけ納涼祭に出演しました。

 

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 北和気の納涼祭は、わたしたちにギターや版画を教えてくださる、藤井先生の地域の夏祭りです。
 7曲のフラとタヒチアンダンスを、5名のバンドメンバーと26名のダンスメンバーが披露しました。

 本番前の控室。
 あゆちゃんやかにちゃんが、スマホの気象レーダーを見て、本番中の雲の動きを予測していました。
 畑や田んぼにとって、恵みの雨が、今夜だけはどうか降らないでほしいと願いました。

 

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 お父さんとお母さんが控室に来てくださって、今日の出演を、スター性を持ってステージに立つこと、
 一生懸命やってますと、無罪の人として、お客さんの前に出ていくのではなくて、目が離せないくらいに、魅力的な人として、お客さんの前に出ることを、話してくださいました。
 お父さんの話を聞かせてもらって、このステージに向かう気持ちが作られていき、本番に向けて、気が引き締まりました。

 

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 夏祭りに出演する機会は、今年は2回と、貴重な出演の機会になりました。
 地域の夏祭りが減っていき、出演する団体も少なくなっているなかで、なのはなファミリーがお祭りのステージに出演させてもらうことには大きな意味があること。

 

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 これからは、都市から地方に人が移っていく時代がやってくる。
 地域を盛り上げることが、自分たちが活性化することにつながり、今回の出演の機会もその一つだということを、お父さんは話してくれました。

 

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 新しいダンスメンバーが加わるなか、なのはなファミリーの先輩たちと、これまでずっと作り続けてきたステージを、今のメンバーで次につなげて、まだ見ぬ誰かへとつなげていくというときに、こうして、お客さんの前に立つ機会をいただけることがありがたくて、いいステージにしたいと思いました。

 天気の心配がよぎるなか、お祭りは予定通りに開会して、みんなの願いは届き、なのはなファミリーの出番が始まるころには小雨になり、大雨にはならずに、予定通りに演奏を始めることができました。

 

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 オープニング、『Ia ora na(イヤオラナ)』!

「こんにちは! ようこそ! あなたへ
 ここは美しい国
 海のために、流浪の果てにある
 すべての旅人の夢

 海の美しさ、山々の美しさ
 そこに住む人々は、真っ直ぐに、誇り高く

 さあ、いらっしゃい! 一緒に踊りましょう!」

 

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 20名のダンスメンバーが、揃って腰を振り、なのはなファミリーの演奏にようこそ! という思いを、とびきりの笑顔で、お客さんに届けます。
 曲の始まりには少し降っていた小雨が、いつの間にか止みました。
 ステージの前に、お客さんの輪ができてきました。

 

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 2曲目、『Pana’ona’o Arioi(パナオナオ・アリオイ)』。

『アリオイ』とは、古代にあったタヒチ固有の制度で、踊り、歌、詩、音楽に身を捧げた、アーティスト集団のことをいいます。

「私が夢見た、私が生きた、この小さな命は私の命。
 一つを選べば、もう一つを手放す」

 

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 この曲に歌われている、一人のアリオイの女性が、アリオイとしての使命を果たそうとするときの悩みと、決心と、覚悟は、時を超えて、なのはなファミリーで、新しい道を切り拓き、希望のある方を向いて生きて行く、自分と重なります。

 

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 この曲を踊るときに、静かに、確かな、揺るぎない希望と、使命感が、自分の内側から湧き上がってくるのを感じます。見てくれるお客さんの数が徐々に増えてきて、わたしたちのダンスや歌を受け止めてくださっていました。

 

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 3曲目、『O Vai(オヴァイ)』。

 わたしたちは、どこからきて、どこへ行くのか。

 この8人と、真っ暗な海の中をカヌーを漕いで、新しい場所へと、仲間を見つけに行く。
 足元は、深い、深い、海。
 空には満天の星空。

 

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 空を見上げたとき、私たちの伝統、風習、私たちが作られるまでのルーツ、先駆者たちのことを考える。
 人智を超えた存在が、この旅を見守ってくれている。

 その旅の道筋が見えるような踊りにと、あゆちゃんがダンス練習のときに、ダンスメンバーに話してくれました。

 

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 あゆちゃんがビブラートを響かせて、こぶしを利かせて歌ってくれる音楽に乗せて、わたしは七人のダンサーに途中から加わり、虹色のマントを身にまとい、この旅の道しるべとなる、希望を表現しました。
 正面から、数か所のライトで照らされて踊るなかで、暗がりに見えるお客さんたちが、真剣にこの曲を見てくれていました。

 

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 4曲目、『O `Urataetae Iti E(ウラテテ)』。

「この踊りの美しさを歌う。
 Urataetaeの栄光が最高潮に達しますように!
 最愛のUrataetae。
 とても素敵で素晴らしい!
 この大きなステージで踊る人。

 これが物語
 聖なる赤の美しさ。
 私は手を使い、このダンスを表す
 私はこのダンスで、私を表す

 それは愛のダンス。私の魂からきている
 私の祖先のルーツ。平和が集まる
 私の情熱に火をつけるこのダンス」

 

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 ソロを踊るちさとちゃんのあたたかな笑顔と、かわいらしい仕草や表情の動きは、
 赤く輝く、女性らしさと神聖な踊りを持った、タヒチの女神、Urataetae(ウラテテ)そのもののようで、心を鷲掴みにされます。

 

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 ステージの裏側も、ダンスメンバーの歌うコーラスに包まれます。
 5人のダンサーが加わって、赤と白のマントを翻しながら、見る人の心に明かりを灯すような、どこまでもあたたかく、情熱的な、ウラテテ女神の舞を踊りました。

 

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 5曲目、『Uriri(ウリリ)』。

 5羽のメリケンキアシシギが登場して、コミカルな踊りを披露します。
 スマホカメラを構えて、わたしたちのダンスを撮影してくれるお客さんの姿もありました。

 

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 6曲目、『Pate Pate(パテパテ)』。

「立ち上がって! あなたの気持ちを表現しよう
 今こそ踊る時!
 ゆっくりと、優雅に揺れながら、踊りのメッセージを伝えよう!
 パテパテのリズムに合わせて、上へ下へ、優雅に踊ろう!」

 

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 パテ(ログドラムという、丸太をくりぬいた打楽器)の音色と、あゆちゃん、まなかちゃん、よしえちゃんの明るいヴォーカルの歌声に合わせて、黄色い歓声を上げながら、にぎやかに華やかに、赤と黄の衣装を着たダンサーたちが、突き抜けた明るい笑顔で踊ります。

 

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 間奏では、メリケンキアシシギのダンサー4名が登場して、曲に加わり、飛んで、跳ねて、手拍子して、盛り上がりを増していきます。

 

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 今回が外部に向けて初披露となる曲でしたが、お客さんの反応がとても良くて、手拍子や掛け声を一緒に言ってくださる方もいらっしゃいました。
 見てくださるお客さんとの間に、踊る楽しさが、何倍にも膨らみました。

 

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 ラストナンバーは、『フラガール』です。

『雨あがりの虹を追いかけた
 黒い瞳に映る光を
 君の涙を そして笑顔を
 僕はいつまでも 忘れないから

 星の見えない夜には
 夢見るのさ 目を閉じて
 名もないような花が
 命を震わせて咲いている』

 曲の歌詞が、この日の雨上がりの星の見えない夜に、重なりました。

 

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 まなかちゃんの、柔らかくあたたかい歌声に包まれて、みんなと踊る『フラガール』は、
 いつだって仲間と一緒に、誰かのことを思って進んでいく、なのはなファミリーらしいあたたかさや、優しさや、希望が詰まった、わたしたちにとって大切な曲です。

 踊ることが楽しい。一緒に表現するたくさんの仲間がいてくれることが嬉しい。
 観てくれるお客さんに受け止めてもらえることが嬉しくて、心から笑顔で、みんなと踊りました。

 

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 お客さんの人数はどんどん増えて、最後には大勢の方々が、わたしたちのフラダンスを観てくださっていました。
 演奏終了後に、司会の方が、「素晴らしいステージをありがとうございます」と、言ってくださいました。

 

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 着替えをしていたときに、控室に来てくれたお母さんが、「みんな、可愛かったよ! すごくよかったよ!」と、満面の笑みで声をかけてくださって、本当にほっとして、うれしかったです。

 新曲4曲を含めたこの演目は、6月、父の日のタヒチアンダンスショーのときから、夏祭りのために、みんなと踊り込んできました。

 摂食障害から回復するわたしたちが、こうしてお祭りに出演させていただくことには意味があり、自分たちが気持ちを作って、成長する手段の一つです。なのはなファミリーのダンスや演奏には、私たちの良く生きたい気持ち、良く生きた先に誰もが幸せを感じられる世界を作りたいと願う気持ちが根底にあります。
 様々な曲を表現するとき、曲ごとに表現する色は多様ですが、たった一つのみんな共通の思いを踊りながら、演奏しながら、観て下さる方との間にうまれる共感を得て、自分自身の中に本物の気持ちとして作り上げていっているのだと感じます。
 自分自身を作ると同時に、そこに生まれる感動がきっと誰かの心に届く瞬間があると信じること、それが実現することが私たちにとって大きな希望になります。

 

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 昨日より今日、少しでも良くしていくことで、今までの自分を超え続けること。
 それはダンスのときだけでなく、普段の生活や仕事も同じ姿勢で、ディテールにこだわって、まだ見ぬ領域を走り続けていく。
 その過程に、祈りのような謙虚さがあること。

 わたしたちにとって、フラダンスを通して、不特定多数のお客さんに向けて、明るくメジャートーンの気持ちを出し続けること、人に見せられる前提の笑顔で、華のある人を演じて、誰かのために、気持ちを外向きにし続けられること、自分を横に置いて、全体の一部となって、フォーメーションの間隔を取り、振りを揃えて、時には臨機応変な対応をして、一つのステージを作り続けて、人に見せ続けるということが、自分を鍛えるための大事な機会であり、これは自分たちがよりよく生きていくときに、必須なことだと思います。

 そしてわたしにとって、フラダンスは、言葉であり、自分を表現する手段であり、人とつながるための手段の一つです。
 地域の夏祭りへの出演の機会をいただいて、多方面の活動があるなかで、なのはなファミリーのみんなと集まって、なにもないところからステージを作り、お父さん、お母さん、あゆちゃんに見てもらって、日々、ダンスをより良くしてきた過程は、わたしにとって、何にも代えがたい幸せでした。

 

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 今回の出演は、通過地点でしかなく、『O Vai』の歌詞に歌われているように、わたしたちの旅は、これからも続いていきます。
 フラ、タヒチアンダンスは、この旅を続けるときに、共に進む仲間がいるという、確かな希望をわたしに与えてくれて、あるときには心に寄り添ってくれて、またあるときには、立ち向かう勇気を与えてくれます。
 目線の先には、いつも、自分を待っていてくれる、まだ見ぬ人のことを思います。

 

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 控室で待機中にあゆちゃんが、九月から、ウィンターコンサートに向けての練習が始まること、その新曲も、すでに選んである曲もあるということを話してくれました。
 夏祭りへの出演の機会をいただいて、一歩成長したみんなと、次は12月のウィンターコンサートを見据えて、昨日より今日、どうか少しでもいい世界になりますようにという思いで、全く新しいものを、ここからまた、みんなと作っていきます。

(ゆりか)