「いい日」 なつみ

8月3日

 今日の海は、もう書ききれないくらいに、起床後から面白い、楽しいことばかりで、帰りの車では智頭ICでおりそびれたものの、なおちゃんドライバー、なるちゃん助手、よしえちゃん、かのんちゃん、ももかちゃん、わたしという6人で、協力して、いつもに無い空気で乗り切って、さすがお仕事組さん、学校組さん、かのんちゃんだなあと思いました。

 わたしは、鳥取の海は初めてじゃないけれど、やはり、トンネルを抜けた後に見える、青い海と地平線を見ると、「海だ―――――!!!」と叫ばずにはいられませんでした。昨日は(何があってもわたしは行かないゾ……)と意固地に自分で決め張っていたのですが、気持ちが元気になったら、海が楽しみで仕方がない。
 わたしは、身体がかゆくなるので海水が苦手で不安なところも少しはあったのですが、でも楽しみが勝りました。

 道中、車内での会話や、朝ご飯の時間が充実していて、海につく前に、今日はすごくいい日だなあと思うほど。
 海で遊ぶと、やはり今日はすごくいい日。
 そして、帰って綺麗にお片づけをみんなとすると、さらにいい日。

 みんなと最初から最後まで気持ちよく過ごすことが出来て、また海に行きたいなあと、とってもとっても思います。

 今年は、海に潜って、たくさんの魚を見ることが出来ました。
 海の岩にそっくりな、髭の生えたおじさんみたいな魚がいたり、そうかと思えば、よーく目を凝らさないと分からない、浜辺にいる、透明の綺麗な細長い魚がいたり。
 後でお父さんが「それはキスだね」と教えてくださって、確かに、いつも干物でしかキスは見ないけど、フォルムがいわれてみればそっくりで、みんなにも見てもらいたいくらい、綺麗な透明感のあるキスで、それが人工的な作りものではなくて、自然の中で生きている自然なものだから、なおさらすごいことだと思います。
 まえちゃんやかのんちゃんと一緒に、魚の写真を撮ろうと必死になった時間も、ほんっとうに楽しくって、わたしが「撮れたと思う!!」と思って、3人で見た写真が、ミッケの様なレベルでしかなく、良く目を凝らさないと分からない! 今日なのに使うなら、矢印を付けないとまず見つけられない。
 続いて、かのんちゃんが「撮れたと思う!」と言って差し出したカメラの撮影履歴を見ると、残像。もはや、何が撮影されているのかもわからない。
 「撮れた!」というかのんちゃんの笑顔から生まれた期待を裏切る、残像写真が、無茶苦茶に面白くて、大爆笑でした。
「いや~、これはむずかしいねえ」と言いながら、まえちゃんが撮った写真を見てみると、やはり残像。かと思いきや、なんと、お魚の後ろ姿が写っていて、さすがまえちゃんだと思いました。
 今日は、少し波があって、なかなか気配を消したり、手ぶれをせずに撮影をするのが難しくて、でも、悔しいから、またチャレンジしたいです!

 砂浜でのアート。海の生き物づくりでは、わたしはあゆちゃんたちと一緒に「打ち上げられた大王イカのもがき」を作りました。
 この範囲以上の大きな作品にしてほしいという実行委員さんからのお願いがあったので、その倍のサイズにして、大王イカにふさわしいサイズに出来て、嬉しかったです。
 あゆちゃんが、最初に線画を書いてくれて、それをみんなで立体的にしていったのですが、夢中になって砂で遊ぶこともそんなにないし、それが複数人で一つをつくるとなると、なおさらないことなので、大の大人が12人で入れ代わり立ち代わりになったにせよ、1時間かけて、本気で作ることができて、気持ちを一つに誰かと何かをすること、その人数が増えるほど、胸がいっぱいになります。
 出来上がった大王イカ。カジキマグロも好きだなあと思ったのですが、やっぱり、みんなと作った大王イカが良いなと思いました。

 そして、実行委員をしたスイカ割り!
 時間もないので、沢山はかけないのですが、みんなが楽しんでくれて、しゅん君やりっちゃんも、「もう1回やりたい!」と言ってくれて、嬉しかったです。
(すごくいい幟がある!)と発見して、スイカ担当になった時からひそかに使いたいと思っていた、ゆいちゃんの職場から頂いた「すいか」の幟も使えて、気持ちは済みました。
 割ったマクワウリやスイカを食べると美味しくて、みんなも「美味しい」と言って食べてくれているの見ると、生産者冥利に尽きるというか、育てる喜びっていろんな面で、たくさん感じさせてもらえるんだなあと思うと同時に、やはり、お父さんから布教されてきたマクワウリのおいしさは絶対的だなあと、今年は特に思います。ほんっとうに美味しいです。来年も、飽きるほどに食べたいです。

 お昼も食べて、少しお腹を休めてからは、ゆりかちゃんたちと浜辺で『オ・ヴァイ』を踊りました。
 タヒチの人は、いつもこういう景色を見ながら海辺で踊っているのかと思うと、なるほど、豊かな気持ちになること、言葉の数や種類が、そう多くは要らないことが、分かる気がしてきます。
 あるべき気持ちになれる、そう思いました。

 4時30分起床だったとは思えないほど、今もまだそこまで眠たくなくて、今日のスケジュールは、すごく楽しみやすかったし、1日が過ごしやすかったです!
 お片付けが、その日のうちに完結できることも、良い! と思いました。

 終わりは駆け足になってしまいましたが、明日からまた頑張ろう、そう思える海の日が、とても幸せでした。