「今の自分が生きやすくて」 ゆうな

7月18日

 今日の早朝作業は、はじめ、スモモの収穫に行きました。2週間ほど前くらいに、1回収穫へ行ったきりだったので、どんな感じになっているか、すごくワクワクしました。

 スモモの畑に行ってみると、大きなネットが掛かっていました。真っ白なきれいなネット。そのネットの中に入ったら、うーーん!! 以前と全然違う!! 前、収穫しに行ったときは、木の全体にたくさんのスモモがついていて、真っ赤のスモモが木からなだれるようについていたり、まだ青いスモモもたくさんありました。今日行ったら、この前のようななだれるようにたくさんついていたスモモは数少なくなっていて、まだ青いようなスモモもすべて、赤く染まっていました。

 採れ頃のスモモはたくさんあって、次から次へと取っていきました。今回は自分は脚立に乗って収穫させてもらって、プチ、プチっと、スモモが取れていくのが、本当に気持ちがいい。

 少し雨が降っていて、脚立で枝と枝の間に入ると、かなりびっしょりになったのですが、それ以上の楽しさやうれしさがあって、たくさんとれたスモモを見たら本当にうれしくなりました。
 ピカピカと、スモモが光っていて、まだ少しピンクっぽいスモモもあれば、濃い赤いろになってすごく熟れているのもあって、すべてがおいしそうで、今すぐにでも食べられそうなくらい奇麗でした。

 1時間、めいいっぱい収穫ができて、その分たくさん採れて、すごくうれしかったです。発砲スチロール5箱分くらいとれました!

 そのあと、少し雨が降っていて、ゴーヤやキュウリの誘引をするはずだったけれど、畑のコンディションが悪かったので、オクラの草取りに行きました。
 やっぱり草取りは楽しいなぁ、と改めて思いました。三角ホーで畝間の草をサクサクと取っていったのですが、草がきれいに取れて畝間がきれいになっていくのが、すごくうれしかったです。みんなで1畝に入ってやったら本当に早くて、ジャンジャン次の畝に入って草取りが進んで、雨がひどくなるころには、もう草取りが終わって、気持ちよく切り上げることができて、すごくうれしかったです。ああ、気持ちがいい。雨は降っていたけれど、進めたい作業が進んでいって、気持ちよく朝食が迎えられて。うんうん、幸せ。

 そして!!!!!
 朝食後、シエスタまでの1時間半。ものすっっごく楽しかったんです!!! なぜか? そう!! クリーンタイム!! それは、日ごろしている当番の掃除場所を、いつもなかなかできない場所を、1時間半使って、掃除する! という、なんともありがたい! すばらしい時間……!!!
 私は毎日、夕食後の掃除場所が鉄筋校舎。鉄筋校舎は、ものすごく広くて、2階もあって、普段はまちちゃんと2人で掃除しています。いつも、ここ掃除したいな、そう感じてもなかなか時間がなくてできない。できたとしても少しずつしかできない。そこを掃除するには、かなりの時間を確保しないとできなさそう……。そんな場所を今日、することができたんです!! 

 自分は1階を担当、まちちゃんは2階を担当してやっていきました。自分はずっとずっと気になっていた、米袋の後ろ。米袋が重くてなかなかその裏やその下が掃除できなくて、どんどんホコリが溜まっていくのを感じていたので、今日、米袋を全部どかして、掃除しました。掃除機でホコリを吸い取る。ものすごく、たくさんのごみが取れて、もう、見た目から、きれいになっている……!! のを感じる!! ああ、気持ちいい!!

 他にも、下に敷いていた段ボールを替えたり、溝にたまってほうきでは取れなかったゴミを、吸い取ったり、精米機の後ろ、下、ドアの桟。もう、気になっていた部分がどんどんきれいにあっていく幸せ。めっちゃ楽しい!!!! 2階をやっていたまちちゃんも、「めっちゃ窓拭いたらきれいになった!」「壁がきれいになった!」と2階から叫んでいて、その声にもうれしくなる。

 ああ、もうこの時間、楽しすぎる!! でも、時間が足りない。たりないよう!
 1時間半ももらっていたのに、完璧に終わったのは鉄筋校舎の10分の1くらいでした。本当は本当は、フローリングのマットの下や台所前の靴箱、お風呂前の扉の溝や音楽室の前の隅、シンクの下のところとか、家庭科室前の机の整理、壁をマジックリンで磨いたり、渡り廊下の隅のごみ取り、はたきなど。たくさんたくさんやりたいことはあったけど、終わらなかった……!!

 米袋や精米機の掃除で精いっぱいでした。くうう。本当に夢中になって、掃除をしていたら、時間が10分くらいのように感じて、当番の時の掃除時間は30分で、今日はその3倍の時間をもらっていたのに、本当にあっという間。
 でも、死ぬほど楽しかったです! 奇麗になっていく開放感。きれいになっていく喜び。幸せ。他の掃除場所にみんなも細かいところを丁寧に掃除している、その空気感がすごくうれしくて、本当に楽しかったです。

 通りすがりの須原さんにも、米袋に穴が開いていたので違う米袋に移すのを手伝っていただいて、すごくうれしかったです。忙しい中、まことちゃんにも、どこまでお米の場所を移動していいか、どこで手を付けていいかを教えていただいて、その中できれいにできて、すごくうれしかったです。細かいところを掃除した後の古吉野の空気感がすごく澄んでいて、すごく気持ちが良かったです。

 そのあとのシエスタ。もう、気持ちがよすぎて爆睡しました。気持ち的にもすごく気持ちがよかったのと、掃除したての空気もすごく気持ちが良くて、もう、心安らかに眠りに入る。幸せ……。
 症状の真っただ中にいる私は掃除なんて嫌いだ、雑巾なんて触りたくない、ホコリ見るだけで嫌な気持ちになって、汚いもの、掃除なんてつまらないもの、そう感じていましたが、なのはなにきて、その気持ちががらりと180度変わって、掃除がほんっとうに、楽しいものに変化しました。こんなにも掃除が楽しくて、やっていると気持ちが良くて、そう感じられる自分に変化して、そしたら本当に、生きやすくて、楽しくて、すごく、うれしい気持ちでいます。今が本当に、楽しくて幸せです。掃除大好き!! こんな自分もうれしい!! これからも、精いっぱいつるつるピカピカに掃除していきます!!!

 今日の午後は、ゴーヤとキュウリのお手入れをしました。
 作業には、4つのステップがありました。

 まず、1ステップ!!
 キュウリとゴーヤの親ヅルがかなり伸びて、行き場がなくなっていたので、支柱の天井に横竹を取り付けて、ツルの伸ばし先をつくりました。
 支柱と支柱の間に2本ずつ、横竹をつけていく。
 天井で「抱っこちゃん結び」をするのは、少し難しかったです。
 横竹がまっすぐ天井に伸びているかを確認しながら、しっかりくくりつけていきます。
 やっていくうちに、自分の「抱っこちゃん結び」のスピードが上がってきているのを感じて、うれしい!
 徐々にスピードを上げて結んでいって、きれいに支柱が天井についたとき、とってもうれしかったです。
 縦竹にネットが掛かり、その上に横竹が梁のように並んでいて、小さなおうちの中にいるような気分になりました。
 壁にはゴーヤやキュウリが、緑のカーテンのようにきれいに張っていて、そのなかにいると――
 ちょっと苦くて癖になる、夏のいい香りがして、幸せな気持ちになります。
 もう、いい香りすぎるよ!!
 
 次の2ステップは、キュウリの整枝。
 これが、ものすごく難しい……。
 記事を書いている今でも、眉毛がハの字になるくらい、難しい。
 まず、キュウリの根元から30センチくらいのところまで、葉や芽を摘む。
 そして、親ヅルから生える子ヅルを3本残して、それ以外は摘芯。
 さらに、子ヅルから生える孫ヅルを、腰から下の高さまでは「節を1つ残して摘芯」、それより上は「節を2つ残して摘芯」する。
 完了。
 ――えええ??? と、なります。
 私はそれを聞いたとき、混乱しました。
 初めはリーダーのよしみちゃんに、何度も何度も、
「これって親ヅルだよね?」
「ここから生えてるから小ヅルだよね?」
「これはかなり長いけど、孫ヅルでいいのかな?」
「節が2つしかない場合は、切る必要ないのかな?」
 と質問しました。
 何回も何回も、「これはこうで、これはこう……」と確認していくうちに、だんだんわかるようになってきました。

 よしみちゃんは、私が細かくいろいろ質問することに、丁寧に教えてくれて、本当にありがたかったです。
 教えてもらったことを、頭の中で何度もリピートしながら、口でも「これは親ヅルだから、こうで……」とつぶやきながら進めていきました。
 
 一つひとつの工程に間違いがないように、丁寧に丁寧に、確認しながらやっていく。
 もちろん初めはかなり時間がかかりました。
 でも、だんだんと慣れてきて、パッと見て「親ヅル」「子ヅル3本」がすぐにわかって、サクサクできるようになりました。

 そうなると、ものすごく楽しくて、
「これはこうで、こうだから切る」
「これはここだけ残して切る」
「はい、次は……」
 と、迷いなく進んでいけるのが本当に気持ちよくて、整枝プロになったような気分で、うれしかったです!

 キュウリのツルを触っていると、少しチクチクしていて、でもそれがすごくかわいくて、小さな、黄色い花が咲いていたり、まだ小さなミニキュウリがあれば、明日には収穫できそうな大きなキュウリもあって、それをみると、本当に愛しくなります。キュウリがこの手入れでもっと元気いっぱいになってくれたらいいな。

 3ステップ目は、ゴーヤの親ヅルの摘芯。
 これもまた……難しいんです……!
 ゴーヤがかなり茂っていて、親ヅルを見つけるのが本当に大変!
 親ヅルは、太くて一番伸びているツル、と教えてもらったのですが……。
 子ヅルも元気いっぱいに伸びていて、見分けがつかない!
 株元からたどっていくと親ヅルがわかるけれど、ツルが混在していて、先までたどるのが本当に難しい。
 1回目にやったときは、混在するところで混乱して、何度も何度もたどり直しました。
 難しい!!
 でも、何回かやっていると、すぐたどれるようになってきて――目がゴーヤのツルに慣れてきて、ちゃんと目で追えるようになってきました。
 パッと見て、「親ヅルはこれだ!」という境地まではいかなくて、少し悔しかったけれど、一緒にやっていたよしみちゃんやひろこちゃんは、かなり速くて、サクサク進んでいて、すごくかっこよかったです。
 私も、次はそのくらいのスピードでできるようになりたい!!

 ゴーヤの親ヅルをたどって、ツルをかきわけていた時。ふわっと香る、ゴーヤの香り。んん~~。もう幸せだよ! この香りが大好き。ツルをいじっていたので、自分の手からもその香りがして、もう、幸せ。このにおいの、ハンドクリームでもあったらいいのに、なんて。
 そして、ツルをかき分けていたら、ゴーヤがなっているのを見つけました。手のひらサイズくらいのゴーヤ。とげとげしていて、緑色。すっごくかわいい!!!! わーー、早くゴーヤちゃん取れないかなぁ。大きくなるのが楽しみだなぁ。そんな、わくわくした気持ちでいっぱいになりました。

 次の4ステップは、ゴーヤの誘引。ゴーヤがネットから外れて、垂れ下がっているツルや、地面を這っているツルをネットまで誘引しました。これはものすごく好きな作業。さまよっているツルを誘引してあげたら、すごくゴーヤの株全体がすっきりして、きれいになって、それがすごく気持ちがいいし、何より、さまよっていたツルが、ほかのツルたちがいるネットのほうに行かせてあげると、すごくうれしそうにしているように感じられて、うれしくなります。
「ありがとー!」って聞こえるように感じられて、「どういたしまして」っていう気持ちで誘引をしています。それがすごく楽しい。

 今日の作業で4ステップもの、ゴーヤとキュウリの手入れをさせてもらったのですが、かなり、難易度が高かったです……!! でも。その分、達成感と、その分の喜びがあって、すごくうれしかったです!

 今日でたくさんのことを学んで、今日初めてやった作業ばかりだったのですが、できることがまた1つ増えて、本当にうれしかったです。もっともっとプロフェッショナルになれるように、頑張りたい!! そして、ゴーヤとキュウリが元気に育ってくれたらいいな。ゴーヤちゃんに関しては、早く食べたい……。ふふふ、収穫できるのが楽しみっっ!!!

 昨日の話になってしまうのですが、昨日の集合で、お父さんが、
「摂食障害になる前に好きだったもの、摂食障害の症状のさなかに好きでいたもの、そして治ってもまだそれをずっと好きでいるのは違うかな、変わっていてほしい、更新していてほしい」
 そうおっしゃっていました。それを聞いて、そういえば、私、なのはなに来てすぐの時や、なのはなに来る前、症状の真っただ中にいる時は、変な、“推し”というものを作って、ひたすらその好きなものを見ていたなと感じました。でも今は、全く好きでも、嫌いでもなくて、単純に興味がなくなりました。そういう自分にも少し驚きます。症状のさなかにいる時は、ひたすらそれを好きでいて、気持ちを楽にしていた、そんな感じだったので、それを今、手放して、興味がなくなっている自分に驚くけれど、うれしい気持ちでもいます。そういう自分のほうがありのままでいられて、目に変なフィルターが掛かっているような感じもなくて、生きやすくて、すごく好きです。変な依存や推しに、身を任せることも、気持ちを逃がすこともない。そんな今が本当に幸せです。きっとこれからも、今まで好きだったものを好きになることはない、そう確信しています。これからも、なのはなで、ちゃんとした大人として、21歳として、自立して、ちゃんと生きていきたいです。なのはなのお父さんお母さん、みんなが大好きです。