7月3日(木)「野良栽培サツマイモの植え付け、成長した私で & スパルタで育て、辛ーい唐辛子を!」

7月3日のなのはな

 今日の午後の作業。
 私にとっては勝負の時間でもあり、それでいて、わくわくするような、ハラハラドキドキの時間でした。

 そう!! サツマイモの植え付け、第7弾。
 「ええ、そんなに植えたの?」と驚くかもしれませんが、サツマイモの畑は全部で3枚。
 大きな畑3枚に植え付けたのですが、まだまだ、サツマイモの種芋からは苗がにょきにょき。

 これは……。もっと植え付けるしかない!
 もっとたくさんサツマイモを育てるんだ!
 ということで、お父さんと相談して決まった「野良栽培」。
 野良栽培とは、人の手入れなしで育てるというもの。
 必要があれば、有志で、時間のあるときの隙間時間に手入れをします。

 

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 しかし! 植え付けるのが大変……!
 私たちのサツマイモチームは3人。
 隙間時間を使っても1畝分くらいしか植え付けられなくて、気が遠くなる……。
 しかもこの暑さ。水やりをろくにしなければ枯れてしまう……。どうしよう。

 お父さんに相談させていただいて、畑作業が立て込んでいる中、作業時間をもらって、今日、植え付けをさせていただきました。

 いよいよ始まった、サツマイモの野良栽培。
 作業時間をもらったからには、絶対に、絶対に終わらせたい。
 何が何でも植え付けたいんだ……!!

 そんな勢いで、作業を進めていきました。

 まず、野良なので畝がありません。
 畝がないので、平地にそのまま植え付けていくのですが、まっすぐ植えるのは時間がかかる。
 そこで、リーダーのなつみちゃんが、まっすぐ、まっすぐ歩いた足跡をたどって、クワで土を上げていきます。
 まっすぐ掘られた溝に、サツマイモの成長点が地面と同じ高さになるように並べて、クワで土をかけて完成。

 

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 え!? どういうこと!?
 そう、普段の植え付け方とはかけ離れたやり方。

 とにかく時間短縮、効率重視。
 時間内に確実に終わらせたい。
 でも畑全面に、苗をあるだけ植え付けたい。

 その願いのもとに生み出された方式。
 この方式で植えていくと、本当に速い!
 この方式で植え付けていくと、かなり、とっても速くてスピード感があり、次々に、サツマイモがずらーっと植わっていく。本当に、すごかったです。

 しかし! 「うれし~、たのし~」という、喜びを感じている余裕はない!
 2列ほど植えたところで、すぐにマルチシート張りをスタート。
 これもまた、いつものやり方とは違います!

 

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 植え付けたあとの畝間に、マルチを張っていく。
 とにかく畝間を覆ってしまう方式です。
 株間は草で覆って、雑草防止と保湿効果。
 本当に、無茶苦茶なやり方ではあるけれど、とにかく、手入れを最小限に、でもちゃんと育つような、植え方で進めていきました。

 みんなが怒涛の勢いで進めていって、ものすごく、スピード感のある作業。
 私は、サツマイモの作業になると、頭の中で色々な心配事や、大好きすぎるがゆえの過保護的な気持ちを抱いてしまう。そしてスピード感も落ちて、どんどん作業がスムーズにできなくなって……。そんな自分は嫌だ!!

 そんな自分にお父さんは、
「50株を丁寧に丁寧に植え付けて、50株ちゃんと活着するのと、100株スピード重視で植え付けて、欠株があって80株活着するのとではどっちがいいかを考えて」
 と教えてくださいました。

 もちろん、多い80株が活着したほうがいいに決まっている……!! そのことを、強く、強く意識して、作業しました。お父さんに言われたことを、確実にしていきたい。自分のものにしていきたい。

 今日の植え付けは、一つひとつのサツマイモに愛情を注ぐ、よりも、とにかくたくさんサツマイモを植え付けること。そのことだけを考えて作業をしていきました。
 土をかけるときも、草を敷くときも、「このサツマイモはここまで植え付けたいな」とか、「草はもっと多いほうがいいかな」とか細かいところを考えず、今やっている作業にまっすぐに向かうこと。スピードを意識して、「大切にしたい」という気持ちは横に置いて、作業を確実に進めていくこと。

 サツマイモの植え付けが、この畑で最後になるかもしれない。だからこそ、1弾を植え付けた自分からは確実に成長した自分で、最後、サツマイモを植え付けたい。たくさんの気持ちがあって、作業をしていたら、本当に、必死でした。

 無我夢中でとにかく作業をしていたけれど、心の中は、ものすごく、楽しんでいました。今までの植え付けよりもはるかに早くて、ちまちま考えない作業。すごく、生き生きした、前向きなで大きな気持ちでいっぱいになって、すごく楽しかったです。サツマイモをたくさん育てたい。その願いをもってやっていたら、苦痛も、嫌も、辛いも、暑いも、何も感じなくて、とにかく、わくわくした、夢が広がるような、幸せの気持ちでいっぱいでした。

 

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 時間はあっという間に、そして、作業もあっという間に終わっていきました。
 気がついたら、サツマイモが植え付け終わっていて、気がついたらマルチで土が覆われていて、気がついたら、草を敷き終わっていました。本当にはっとしたら、畑に、サツマイモがずら――っと植わっていて、すごく、すごく涙が出そうになるくらいに、うれしかったです。

 無事、決められた時間内にサツマイモの植え付け作業を終わらせることができました。
 みんなが「終わったー!」「やったね」と言って、夕日を背景に笑顔を見せてくれて、その笑顔に、暖かい気持ちでいっぱいになりました。

 ずらっと並んだ、サツマイモ。そしてみんなの笑顔。みんなが、一緒に作業をしてくれて、一緒に協力してくれたからこそ、できた、サツマイモの植え付け。まえちゃんが、お父さんが、スタッフさんが、作業に入れてくださったからこそ、できたこと。本当に感謝の気持ちでいっぱです。

 こんなにも、たくさんの人に協力してもらって、サツマイモが植わって、多くの愛情がかかっているサツマイモは確実に元気になっていくと、確信します。絶対に絶対に大切に見守っていきます。作業を一緒にしてくれたみんな、ありがとう! 作業に入れてくださって、ありがとうございました。

 最後に、私の夢は、サツマイモを世界中に広げていくこと。
 世界的に愛されるサツマイモにすること。

 その第1歩として、なのはなで、たくさんのサツマイモを育てていきたいです。

 

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〈中畑の紅はるかには、日よけの寒冷紗をかけました〉

 

 焼き芋、冷やし焼き芋、冷凍焼き芋をみんなに味わってもらって、それを、世の中に、世界に広げていきたい。

 この記事を読んでくださっている方にも、おいしいサツマイモを届けたい。
 甘くて濃厚で、幸せな焼き芋を、ぜひ食べてもらいたい!

 そんな夢を持った私は、これからも全力で、サツマイモに向き合っていきます。
 愛するサツマイモへ、愛をこめて。手入れいたします。

 サツマイモ愛!!

(ゆうな)

 

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 唐辛子と言えば、食べたらヒーッ! となってしまう辛さが売りの野菜です。
 実は、唐辛子は育て方によって辛みの度合いが変わってくるそうで、水やりの量を減らし、スパルタに育てれば育てるほど辛みが増すそうなのです!

 朝食後、シエスタ前までの1時間半の作業で、みつきちゃんと一緒に滝川奧畑の唐辛子の支柱立てをしました。

 

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 スパルタに育てることで辛みが増す唐辛子、支柱立てもこれまでのナスやピーマンなどの支柱に比べて、スパルタでした。

 ナスやピーマンは、畝の両肩に支柱を立てて、その支柱によって株が大きくなってからもしっかりと支えることができるのですが、唐辛子の支柱は、畝の中心ラインに1本。1畝に両端とその間に2か所の計4本の縦竹だけです。

 畑の面積も小さめではありますが、縦竹28本だけで、唐辛子の支柱が完成します。工程はこれまでの支柱立てと同じでしたが、開始30分ほどでサクッと縦竹が打ち終わりました。

 

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 支柱を立てたあとに誘引をしたのですが、横竹ではなく、なんとスズランテープのみで唐辛子を支えます。スズランテープを支柱に結び、端から端まで唐辛子をグルッと囲むようにして誘引し、竹と竹の間を2カ所スズランテープで結ぶことで、テープ同士の隙間が絞られ、唐辛子の株がキュッと支えられました。

 

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 みつきちゃんと2人での作業だったけれど、スピーディーに進められて、支柱やしっかり立てることができて嬉しかったです。

「スズランテープだけでしっかり立ちなさい!」
  と言われてスパルタな環境で育てられていく唐辛子は、きっと辛さも間違いなし。唐辛子さん、どんどん辛く育っていってね!

(よしみ)

 

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〈バナーネの夏果が、他の実よりすこし先駆けて2つ、収穫できました! 藤井さんより教えていただいて育て始めた、おいしいイチジクです〉

 

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〈夜には、藤井さんの木版画教室がありました! 彫りの工程へ入っていく子たちに、さまざまな彫刻刀を用いた彫り方を教えてくださいました〉

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