
6月26日のなのはな
6月は、はなよめの季節です。
奥桃畑と、開墾17アール畑にある3本のはなよめは今、ピークを迎えています。
梅雨の早朝、収穫は雨の中で行なわれました。
ペアで桃の熟れ具合を確認して、採る場合は「採ります」待つ場合は「待ちます」と伝えます。
ここ数日、雨の涼しい天気が続いたため、桃の熟れはそこまで進んでいませんでした。
採りたい桃に手のひらを包み込むように添えて、枝に対して垂直に引っ張ります。
少し思い切って引っ張った方が、枝の当たりが出ないと感じました。
熟れている桃はとても繊細で、少しでも指先に力が入るとそれが当たりになってしまったり、暑いと痛んでしまうからすぐに涼しい場所に置かないといけないことなど、気に掛けることがたくさんあり、まるで新生児のようです。
そうです、桃は私たちにとって新生児のような存在で、目の中に入れても痛くない、大切な存在です。桃を守るためなら、どれだけ時間と労力を割いてでも全力で動きます。
今日はいくつかのチームに分かれて作業しました。収穫と、摘果、防除、酢を用いた土壌散布のチームに分かれました。
野菜のチームの中から、5人の助っ人が駆けつけてくれて、それぞれのチームに入ってくれました。
私は摘果チームで、新桃畑と山桃畑の桃の摘果を行ないました。
摘果が遅れてしまうと実が肥大できないため、早めに終わらせておきたい手入れです。
みんながいてくれるとものすごく早く摘果が進みました、そのテンポ感が楽しかったです。
午後からは、桃メンバーのみんなと摘果の続きを行ないました。
そのとき、摘果よりも心を占めたのは、おいしい桃を狙うものたちの存在……。そこで取り出したのは、「コンフューザー」。直訳すると、「混乱させる」という意味です。
赤い結束バンドのような見た目をしている、フェロモン剤です。これを木の枝に取り付けるだけで、これ以上害虫を増やさない効果を得ることができます。
木一本に対して三本巻き付けて、全ての畑を回りました。
ピーチ姫、一致団結! みんなで畑を駆け抜けて、あっという間に130本の木に設置することができました。
これで、桃が守られますように……。
屋内ではみんなが、桃花を折ったり、摘果桃をコンポートに加工してくれていました。
雨が降ったらみんなで木の下にブルーシートをしいて、急激な水分変動から守ります。
桃チームだけではなく、なのはなのみんなで作る、なのはなの樹熟し白桃。
みんなの優しさを受けて、甘くおいしい桃になりますように。
(ほのか)
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最近の小さな楽しみ……!
それはイチジクの見回りに行くこと!
今期からイチジクの担当になって、手入れをしているうちに、この子たちの成長が可愛くて、大好きな果樹になりました。
夏果の収穫が目前に迫ってきて、どきどき緊張する気持ちと、甘い果実に出会えるときめきとで、畑にいるだけで胸が幸せな気持ちで満たされます。
でも畑に行くたびに、これもやりたい、あれもやらなきゃ……! と、やりたい事が目について、焦っちゃう!
今日は作業時間を頂いたので、思う存分、気になるところをやっつけました!
さあ、やることはいっぱい。
キンモクセイ畑、駐車場、古畑、梅林の畑、全ての畑でイチジクが待っています!
まずは芽かきです。
この作業は今までも何回かしているのですが、冬に思い切って剪定したこともあり、何度摘み取ってもあちこちから、にょきにょきと芽が吹きます。
駐車場の桝井ドーフィンは特に勢いが良く、株元からもたくさん出ていたのが気になっていたので、一掃出来て嬉しかったです。
この成長の速さ、生命力の強さが、可愛く見えてしまいます。
普段後回しにしてしまう「まあいいか……」と目をつむっていた場所も、今日、全部片づけちゃいたい!
ということで、刈払い機が使えない、木のふもとや、石垣に茂ってしまった雑草、畑の奥に生えてしまった竹など、ざくざくと手刈りで刈っていきました。
夏は畑の作業が混みあって、一人ひとりの力が、とても大きな力になっています。
そんな中で、今日作業する時間をとることができて、出来る作業をとにかくたくさん終わらせておきたかったです。
「絶対に、効率よくたくさん終わらせよう!」
そう思っていると、同じ時間に、別の畑に出ているみんなのことも、すぐ近くに感じられました。
最後はちょっと雑になってしまった部分もありましたが、一通り今日やりたかった作業が終わらせられて、すっきり!
こんなふうに手入れしていることを、きっとイチジクは見ていてくれるんだろうなと思います。
今後は枝の誘引や、実にネットをかけていく予定です。
美味しいイチジクに出会えるように、いい手入れをしていきたいです。
(まなか)
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